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ダイナック Research Memo(9):18/12期は増収増益の計画ながら、利益については控えめな予想という印象

2018/3/16 16:07 FISCO
*16:07JST ダイナック Research Memo(9):18/12期は増収増益の計画ながら、利益については控えめな予想という印象 ■今後の見通し 1. 2018年12月期業績見通しの概要 2018年12月期についてダイナック<2675>は、売上高36,800百万円(前期比2.5%増)、営業利益740百万円(同0.3%増)、経常利益890百万円(同18.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益330百万円(同2.7%増)と増収増益を予想している(同社は2018年7月1日に持株会社体制に移行するのに伴い、第3四半期から連結決算に移行予定のため、前期比伸び率は参考値)。 弊社では、2018年12月期の会社側業績予想について、控え目な予想だと考えている。ポイントは売上高の約900百万円の増収に対して営業利益は3百万円の増益にとどまっている点だ。この背景には、今期はトータルで14店の新規出店に加えてバーレストランにおける4店の業態転換を予定しており、その費用増加を織り込んだことがあるとみられる。同社のここ数年の実績からは、業態転換は着実に売上げ増につながっていることが見て取れ、弊社では売上高が計画どおりに進捗すれば、利益の増益幅はもっと大きくなるとみている。 同社の売上高の変動は、既存店売上高の変動と店舗数の変動からもたらされる。2018年12月期の増収額約900百万円について、既存店売上高の伸長により約600百万円、新規店舗の増収効果(退店による減収効果も含めた純増額)が約300百万円と弊社では推測している。詳細は後述する。 費用については、前期に見られたパートナー人件費や食材費を巡る事業環境の厳しさは、2018年12月期も継続すると考えられる。パートナーに関する施策として、同社は2017年下期より募集を店舗単位から本社一括へと切り替えた。これはパートナーの採用数を確保しスタッフの充足率を上げる点で明確に効果が出ている。充足率が上がったことで残業や休日出勤にかかる割増賃金の支払い削減につながり、全体としての費用削減にもつながっている。今期はこの効果が通期で寄与すると期待される。 営業利益に比較して経常利益の伸び率が高くなっているのは、退店に伴う補償金などが営業外収入に計上されるためとみられる。今期はバーレストランで7店舗、ゴルフクラブレストランで5店舗の退店が予定されているが、これらのほとんどがビルオーナーやゴルフクラブなど、相手側の事情によるものであるためだ。親会社株主に帰属する当期純利益の増益率が再び縮小するのは、2017年12月期において事業譲渡益を特別利益として計上したことの反動による。 2. 既存店売上高の計画 ダイナック<2675>は2018年12月期の既存店売上高について、前年比101.8%を計画している。業態別では、バーレストランが101.4%、ゴルフクラブレストランが100.5%、その他が103.8%という内訳だ。前期に新規出店した店舗が全社で9店舗だったことから、全社の既存店売上高が前期比1.8%伸びることは約600百万円の増収に相当すると弊社では推測している。 既存店売上高が期待どおりの伸びを達成できるかについては、バーレストランは十分可能であると弊社では見ている。緩やかな景気回復基調は2018年も続くと期待される。その流れと同社が進めてきた店舗の高付加価値化や専門化の施策が組み合わさって顧客単価の上昇傾向が続くとみている。一方客数についても、倶楽部ダイナックカードを活用した囲い込み策などが機能しており、前期比プラスを確保できるとみている。 一方ゴルフクラブレストランについては天候要因リスクを想定しておくべきと考える。2018年は1、2月に例年よりも低い平均気温や積雪が特に関東や西日本で目立っている。その他受託は道の駅など大型施設の状況に左右されやすいと考えられるが、これらは安定的に推移するとみている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之) 《TN》
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首都圏・関西圏を中心にレストランやバーを直営展開。ゴルフ場食堂などの運営受託も。コロナ禍が直撃し、昨年末時点で債務超過に。21.12期も苦戦の見込み。親会社サントリーHDが完全子会社化に向けてTOB実施。 記:2021/04/07