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エネクス Research Memo(4):石炭価格の高止まりで発電分野が苦戦。一方で電力の販売分野は順調な拡大が続く

2018/3/16 16:06 FISCO
*16:06JST エネクス Research Memo(4):石炭価格の高止まりで発電分野が苦戦。一方で電力の販売分野は順調な拡大が続く ■伊藤忠エネクス<8133>の事業部門別動向 2. 電力・ユーティリティ部門 電力・ユーティリティ部門の今第3四半期(累計)は、売上収益56,075百万円(前年同期比27.3%増)、営業活動に係る利益4,835百万円(同4.6%減)と増収ながら減益となった。 営業活動にかかる利益の四半期推移を見ると、今第3四半期の営業利益が959百万円と前年同期比41.4%減となったことが直接の原因であることは明白だ。その要因として3点を挙げることができる。1つは石炭価格の高止まりだ。同社グループは石炭火力を中心とするため、発電コストの上昇となって利益が圧迫された。2つ目は卸電力価格の上昇だ。西日本の気候が例年よりも低温で推移したことなどから卸電力価格が上昇し、小売価格との価格差が縮小し利幅縮小につながった。3つ目は小売分野での競争激化だ。電力小売りへの参入が相次ぐなかで小売価格への下押し圧力が強まった。もう1つの事業である熱供給事業においてもGINZA SIX向け能力増強や更新投資からの償却負担が増加し、利益を圧迫したとみられる。 一方、電力販売量については順調に伸長しているようだ。同社の第2四半期累計期間の電力販売量は前年同期比34%増の2,043GWhだった。今第3四半期を終えた時点でも同様の伸長ペースが継続しているもようだ。小売りについては、前述したホームライフ部門を初めとする社内外のバランシンググループ(BG)メンバーや、生活エネルギー・流通部門の日産大阪販売(株)を通じた顧客拡大に支えられ順調に推移しているようだ。また、卸売については利幅の低下を補うために取引量を拡大させ、結果、卸売電力量も拡大しているとみられる。 同部門は、その内訳として電力事業のうちの発電分野、同販売分野、及び熱供給事業の3つに分けられるが、前述のような状況から、今第3四半期累計期間としては、発電分野と熱供給事業が前年同期比で減益となる一方、販売分野は増益を維持している状況となっている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之) 《MW》
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伊藤忠傘下のエネルギー商社。自動車販売のカーライフ事業、船舶燃料販売等の産業ビジネス事業、電力小売事業等も。配当性向40%以上目処。LPガスの直売顧客軒数は57万件超。31.3期純利益200億円以上目標。 記:2024/06/04