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ダイナック Research Memo(13):新規出店の遅れにより通期予想には未達となる可能性

2017/9/6 15:24 FISCO
*15:24JST ダイナック Research Memo(13):新規出店の遅れにより通期予想には未達となる可能性 ■今後の見通し ● 2017年12月期の通期見通しの概要 2017年12月期通期についてダイナック<2675>は、売上高36,900百万円(前期比2.5%増)、営業利益1,000百万円(同32.0%増)、経常利益970百万円(同2.7%増)、当期純利益440百万円(同80.0%増)と増収増益への回帰を予想している。 同社は第2四半期決算発表に際して、上期に発生した特別利益(前述の4店舗譲渡に伴う事業譲渡益)を反映させて当期純利益見通しを従来の370百万円から440百万円に上方修正したが、それ以外の収益項目は期初予想から変更はない。 今下期の売上高は、上期(第2四半期累計期間)比増収になる見通しだ。同社の収益構造はお盆や年末の需要によって下期偏重であるためだ。既存店売上高は下期も前年比プラスの状態を維持できると思われる。また、新規出店では、バー・レストランの下期の新規出店数が4店と上期の1店舗から大幅に増加する計画だ。季節性に加えてこうしたファンダメンタルズ的要素が加わり、今下期は上期比増収を確保すると弊社ではみている。 一方費用面では今下期も着実にコントロールが成されるとみている。上期において売上原価増の要因となったパートナー募集費用に関しては、同社は下期から、店舗単位での募集から同社が一括して募集する方式に切り替えた。これは直接的な募集費の削減よりも、パートナーの採用数を増加させることに主眼があると思われる。採用数が増加して各店舗における店舗スタッフの充足率が向上すれば、割増賃金や休日出勤などの支払い削減となり、最終的には人件費の削減につながると弊社では期待している。 こうした費用削減の努力の結果、店舗稼働率の向上に伴う変動費部分の増加はあるが、それ以外の固定費的費用は下期は上期比横ばいで推移できると思われる。前述のように下期は季節要因から売上高は上半期比増収が期待され、費用の増加が変動費部分に抑えられる結果、営業利益は上期比増益となるとみている。 以上のような構図から、今下期の業績が上期比較で増収増益となる可能性は高く、前年同期比較でも増収増益となる可能性は十分高いとみられる。しかしながら、2017年12月期通期ベースの業績が期初予想に対して未達となる可能性を視野に入れておくべきだと弊社では考えている。理由は、今第2四半期の業績が期初予想を下回って着地したため、下半期のハードルが大きく上がったことがある。通期予想を達成するためには今下半期の売上高は19,516百万円が必要で、これは前年同期比4.8%(900百万円)増収に相当する。既存店売上高が仮に前年比102%で推移しても、その増収効果は400百万円弱にとどまる。残りの2.8%相当(500百万円強)は新規出店・改装の効果で稼ぐことになるが、今下半期の新規出店数は直営のバー・レストランと運営受託を合わせて6店舗(約2%)の増加しか予定されていない。実際には期中の開店となるため、売上高は2%を下回ることになる。 弊社では同社の評価軸として、業績面では予想対比よりも前期比較での評価がより妥当であるとみている。そして、それ以上に既存店売上高の動向を重視すべきだと考えている。同社の業績予想では、想定できることは最大限織り込んでいるものの、退店については契約期間の満了などを除いては織り込んでいない。しかしながら250店を超える直営店・運営受託店を抱えていれば、先方の都合による突然の解約が生じることは避けられない。実際に想定外の退店が起これば、予想対比未達要因となって表れる。同社を評価するうえで重視すべき指標は既存店売上高の動向と、前期比較での収益動向だという弊社の考え方はこうした点を背景としている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之) 《TN》
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首都圏・関西圏を中心にレストランやバーを直営展開。ゴルフ場食堂などの運営受託も。コロナ禍が直撃し、昨年末時点で債務超過に。21.12期も苦戦の見込み。親会社サントリーHDが完全子会社化に向けてTOB実施。 記:2021/04/07