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ダイナック Research Memo(10):“業態カテゴリー”の進化・深耕を推進し、選ばれる店づくりを目指す
2017/9/6 15:18
FISCO
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*15:18JST ダイナック Research Memo(10):“業態カテゴリー”の進化・深耕を推進し、選ばれる店づくりを目指す ■中長期の成長戦略と進捗状況 2. 『事業ポートフォリオの進化による収益力強化』 事業ポートフォリオというのは、直営ビジネスと受託ビジネスの組み合わせのことだ。これら2つのビジネスは、業態や地域、客層、需要ドライバーなどが異なっているため、2つのビジネスをともに一定の規模を伴って保有するという稀有な企業であるダイナック<
2675
>は、それだけで優良な事業ポートフォリオを有していると評価できる。これをさらに進化させて好況期においては言うまでもなく、不況期においても着実に成長を実現できるような体制づくりがこのテーマの意味するところだ。 直営ビジネスでは、多業態展開が特徴ではあるが、現状ではそれらを6つの業態カテゴリーに分類し、それぞれの業態カテゴリーにおいて、共通バックヤードの保持・強化、専門性の高い業態へのブラッシュアップ、既存の業態カテゴリーから進化させたブランドの開発などを行い、高付加価値化・専門化・多様化による業態価値の向上を目指している。 専門性の高い業態へのブラッシュアップという面では、昨年来、5チームほどがそれぞれ取り組んでいるが、今期においてはいくつかの具体例が表面化している。鳥居酒屋カテゴリーの中核ブランドである『鳥どり』においては『お茶の水 鳥どり』をオープンした(オープン日は下期に入った8月9日)。これは、徹底的に食材にこだわったほか、内装面でも従来型から一新して小上がりを廃して全席テーブル化し、店舗オープンキッチンを導入して焼き鳥専門店に近いスタイルにしたもので、既存業態の高付加価値化の典型例と言える。同社は今後、『お茶の水 鳥どり』型店舗を、ブランド変更も視野に入れながら展開していく方針だ。鳥居酒屋カテゴリーの枠内では、前述の『鳥彩々』の事業譲渡も、業態価値向上への取り組みと言うことができるだろう。 また、イタリアンカテゴリーの中では、従来からの主力ブランド『パパミラノ』を商業施設(駅ビル等)展開型の進化させた業態として、『イタリア食堂 PORCELLINO(ポルチェリーノ)』をペリエ千葉に9月上旬オープン予定だ。赤身ステーキとワインの組み合わせで、肉への需要の取り込みを狙っている点も新しいコンセプトと言える。 受託ビジネスは直営ビジネスとはまったく異なる特徴を有している。ゴルフ場レストラン(もしくは文化施設、道の駅など)という業界特化型で、全国展開という特徴がある。また顧客層も当該施設への来場者・利用者に限定されるという特徴がある。 受託ビジネスの基本戦略は「信頼と実績に基づく業容拡大」だ。直営ビジネスと異なり、相手との交渉により物事が決まる性質であることが背景にある。ゴルフレストランでは現行中期経営計画期間においては年間5件の受託を目指している。道の駅では2013年に受託した『道の駅 まくらがの里こが』に続き『道の駅 パレットピアおおの』(岐阜県大野町)の指定管理者に決定している(2018年開業予定)。ここでも実績の蓄積をテコに、次の受託開拓に注力していく方針だ。ケータリングビジネスではサントリーグループのブランド力と営業力を最大限活用できる立ち位置を最大限活用し、伸長分野として法人需要の開拓を進めて一段の業容拡大を図る方針だ。 今第2四半期は、前述のようにゴルフクラブレストランで2件の新規獲得に成功したほか、大阪にある国際展示場・インテックス大阪にある『インテックスカフェ』の運営を受託した。国際展示場はその性質上、常時開店ではないという弱点がある。これに対して同社はケータリング事業部が担当し、カフェ運営に周辺イベント・施設等へのケータリングサービスと組み合わせることで収益性を高める戦略で臨んでいる。同社ならではの対応と言えるだろう。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之) 《TN》
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ダイナックホールディングス
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時価総額 9,122百万円
首都圏・関西圏を中心にレストランやバーを直営展開。ゴルフ場食堂などの運営受託も。コロナ禍が直撃し、昨年末時点で債務超過に。21.12期も苦戦の見込み。親会社サントリーHDが完全子会社化に向けてTOB実施。 記:2021/04/07
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