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デリカフーズ Research Memo(3):2017年3月期は天候不良と新工場立ち上げ負担で減益に

2017/6/26 15:07 FISCO
*15:07JST デリカフーズ Research Memo(3):2017年3月期は天候不良と新工場立ち上げ負担で減益に ■業績動向 1. 2017年3月期の業績概要 デリカフーズ<3392>の2017年3月期の連結業績は売上高が前期比9.5%増の34,559百万円、営業利益が同18.4%減の557百万円、経常利益が同14.5%減の605百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同17.7%減の329百万円と増収減益決算となった。ただ、2016年11月に修正した会社計画に対しては、親会社株主に帰属する当期純利益を除いて上回って着地した。 売上高については、2015年4月に開設した奈良FSセンターの稼働率上昇に加えて、2016年6月より西東京FSセンターが稼働を開始したこと、また、食品安全確保・リスク管理体制に対する取り組みなどが顧客から高く評価され、既存顧客での取引シェア拡大に加えて、新規顧客の獲得が進んだことが増収要因となっており、2011年3月期以降7期連続で過去最高を更新した。 増収にもかかわらず減益となったのは、2016年秋に数多くの台風が上陸したほか、冬場の日照不足が続いたことで、野菜の収穫量が大幅に減少し、調達価格の高騰が年明けまで続いたこと、また、野菜品質の悪化によるカット野菜の作業効率低下や廃棄ロスが生じたことなどに加えて、西東京FSセンターの立ち上げ費用の負担増が要因となった。天候不順によるマイナスの影響額は約200百万円あったが、代替品への提案や海外産での対応、売価への転嫁を進めたことで、実質ベースでは約100百万円の減益要因となった。また、西東京FSセンターの立ち上げ費用等の負担増は約160百万円となっている。 なお、西東京FSセンターでは新たに真空加熱野菜※の量産を開始している。大手外食企業では人手不足が深刻化し、カット野菜よりも更に簡便に調理できる加熱野菜を求めるニーズが高まってきたのが背景にある。また、個食対応パッケージの需要が伸びてきたことも一因となっている。真空加熱野菜の売上高としては103百万円となった。 ※真空加熱野菜…野菜のおいしさと鮮度を重視した加熱調理済みの野菜であり、「焼く」「蒸す」「煮る」に次ぐ第4の調理方法として、食材と調味液をフィルム袋に入れて真空密封し、調理器で材料に応じた時間と設定温度にて調理する。外食産業等においては、湯煎や電子レンジなどで再加熱するだけで提供でき、人手不足が慢性化するなか、調理時間を短縮することができるほか、メニューの拡充が可能となる。また、主に根菜類を材料とするため天候不順時における価格変動の影響を受けにくいこともメリットとなる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《TN》
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青果物商社のデリカフーズを中核とする持株会社。外食・中食産業向けにホール野菜、カット野菜等を販売。物流事業、コンサル事業等も。24年3月に大阪FSセンターが竣工。中計では27.3期売上高600億円目標。 記:2024/06/25