*16:22JST いちご Research Memo(10):新中期経営計画「Power Up 2019」がスタート
■成長戦略
(1) 新中期経営計画の数値目標
前中計「Shift Up 2016」は3年間で全経営指標(KPI)を達成して終了した。KPIの例をあげると、売上総利益で4.0倍(13/2月期と16/2月期の比率)、営業利益で8.3倍(同左)、当期純利益で7.8倍(同左)と大幅な利益成長を成し遂げた。
いちご<2337>はこの結果をうけて、2017年2月期を初年度に、3年後の2019年2月期を最終年度とする新中期経営計画「Power Up 2019」をスタートさせた。「成長と深化」をキーワードにするこの中計は、成長を持続しながら企業力をさらに深堀していくことがうたわれている。「深化」の意味の中には、株主価値を最大化し株主還元を充実されるというポイントが含まれる。
具体的なKPIの例としては、営業利益において15,417百万円(16/2月期)を25,000百万円(19/2月期)に、当期純利益においては12,925百万円(16/2月期)を14,800百万円(19/2月期)に成長させる。基準年となる2016年2月期が極めて収益が高かったために、一見成長性が鈍化するかにみえるが、2013年2月期の営業利益1,844百万円と比較すれば、6年後の2019年2月期の営業利益目標25,000百万円は13.5倍にあたり、持続的な成長のために慎重にペース配分した結果だとわかる。自己資本利益率(ROE)は15.6%(19/2月期)、1株あたり配当金7円など株主価値を最大化するための経営目標も織り込んでいる。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 角田 秀夫)
《HN》