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BBT Research Memo(4):15年3月期は大幅な増収増益、マネジメント教育サービスは堅調を維持

2015/7/15 16:05 FISCO
*16:05JST BBT Research Memo(4):15年3月期は大幅な増収増益、マネジメント教育サービスは堅調を維持 ■決算概要 (1) 2015年3月期業績について 5月15日に発表された2015年3月期の連結業績は、売上高が前期比22.8%増の3,763百万円、営業利益が同7.1%増の272百万円、経常利益が同13.9%増の282百万円、当期純利益が同59.1%増の216百万円となった。ビジネス・ブレークスルー<2464>の売上高は主力のマネジメント教育サービスが堅調に推移したことに加えて、インターナショナルスクールが通年でフルに寄与したことで大幅な増収となった。また、営業利益もインターナショナルスクールの収益改善が計画以上に進んだことで3期ぶりの増益に転じた。会社計画比でも、「JCQバイリンガル幼児園」を2014年11月に子会社化したことや、アオバジャパン・インターナショナルスクールの収益改善により、売上高、利益ともに上回る格好で着地した。 売上総利益率が63.2%から56.9%に低下したが、これは対面型の教育サービスであるインターナショナルスクールの売上構成比が上昇したことによる。教員の人件費や学校の運営・維持コストなどが増加した。また、販管費の増加要因は、前第3四半期に子会社化したアオバの業績の通期寄与に伴うもので、インターナショナルスクールの事業強化を推進するなかで人件費(57百万円増)、のれん償却費(19百万円増)などが増加したほか、広告宣伝費(74百万円増)も増加した。ただ、販管費率としては54.9%から49.7%に低下している。なお、当期純利益の増益率が大きくなっているが、これはアオバの収益改善が順調に進んでいることに伴い、繰延税金資産を新たに計上(47百万円)したことが主因となっている。その結果、当期純利益については2期ぶりに過去最高益を更新している。事業セグメント別の動向は以下のとおり。 ○マネジメント教育サービス マネジメント教育サービスの売上高は前期比5.8%増の2,617百万円、セグメント利益は同0.9%減の236百万円となった。BBT大学/大学院の新規入学学生数は、大学が214名(前期比19名減)、大学院が166名(前期比1名増)と大学に関しては若干減少したものの、おおむね順調に推移し、また、大学受講生の中途退学率も若干低下するなど、売上高は堅調に推移した。一方、法人向け教育サービスは大手企業を中心に人材教育に対する投資意欲が活発化してきたことや、営業体制強化の効果もあり、前期比9.1%増の942百万円と2期ぶりの増収となった。 営業利益は減益となったが、これは新規教育プログラムの開発や教育カリキュラムの改善、学生サポート体制強化に伴う講師・スタッフ数の拡充など先行投資を実施したことが要因となっている。 ○経営コンテンツメディアサービス 経営コンテンツメディアサービスの売上高は前期比1.9%減の281百万円、セグメント利益は同2.9%増の114百万円となった。売上高は、スカパー!「ビジネス・ブレークスルー・チャネル」の視聴会員数の減少により減収となったものの、卒業生向け有料会員サービス「アルムナイサービス」が順調に増加したことで増益となった。 ○インターナショナルスクール インターナショナルスクールの業績は、売上高が前期比220.1%増の866百万円、セグメント利益は41百万円(前期は10百万円の損失)となった。売上高は、前第3四半期より子会社化したアオバの業績が通期で寄与したことにより大幅増となった。利益面でもアオバの経営改善施策の効果が想定以上に早く実現したことで黒字転換した。なお、2014年11月に子会社化した「JCQバイリンガル幼児園」は第4四半期から業績に組み込んでいるが、売上高としては数千万円程度、利益面ではほとんど影響はなかったとみられる。 アオバの経営改善としては、世界標準のカリキュラムの導入準備、ICTインフラの整備、学習環境の改善ならびに教学側のマネジメント体制の強化を行った。具体的には、学内にWi-Fiインフラを構築し、ICTを活用した授業を行えるようにしたほか、運動場も全面人工芝に張り替えるなど学習環境の向上の為に施設改修を実施した。こうしたハード面に加えてソフト面(カリキュラム、教員組織)においても、国際バカロレアの教育経験を有する教員の採用、全教員への国際バカロレアカリキュラムの研修等を実施した。2014年夏に国際バカロレア認定校の学園長経験者を採用したほか、2015年には小・中・高の全課程で国際バカロレアのカリキュラムを導入するためのコーディネイター、あるいは教頭職などを採用した。 こうした取り組みを進めたことで、子会社化前には約290名であった生徒数も、2015年3月末時点では約360名(定員480名程度)と損益分岐点を超える水準まで回復し、当初計画よりも前倒しで黒字化を達成した。 国際バカロレアとは、特定の国の学習指導要領や教育制度に則らないインターナショナルスクール等の教育機関の卒業生に対して、国際的に認められる大学入学資格を与え、大学進学へのルートを確保するとともに、学生の柔軟な知性の育成と、国際理解教育の促進に資することを目的として1968年に発足した国際機関で、スイスに本部を持つ。年齢別にPYP(初等教育プログラム:3~12 歳)、MYP(中等教育プログラム:11~16歳)、DP(ディプロマ資格プログラム:16~19歳)の3つに区分されている。生徒は、各学校でのDP課程の修了後、国際バカロレア協会(以下、IBO)が実施する統一試験に合格することでディプロマ資格を得ることになる。ディプロマ資格は、世界の主要大学が受験資格として高く評価しており、また国内においても、2014年9月に文科省が認定したスーパーグローバル大学(37大学)を筆頭にディプロマ資格者用の入試制度を導入する大学が増えている。 また、政府でもグローバル人材育成の観点から、国際バカロレア認定校を2018年までに200校へ増やすことを目標として打ち出している。認定を受けるためには、IBOへプログラムごとに個別に申請し、IBOの審査にパスする必要がある。現在アオバでは、3つのプログラムの認定候補校となっている。このうち、PYPについては2015年5月にIBOの最終視察が終わり、7月中に審査結果が発表される予定で、DPについても6月に最終視察が行われ(注)、8月頃には結果が発表される見通しだ。また、MYPに関しては、2016年夏の認定取得を目指して現在、準備を進めている段階にある。(注:取材後の2015年6月末現在、アオバはDPの公式認定校としてIBより認証取得済みである) 国内での国際バカロレア認定校はインターナショナルスクールを含めて現在33校あり、導入を検討している学校を含めれば年々増加傾向にある。こうしたなかで、全プログラムの認証を持つ学校は4校のみで、同社は5校目を目指している。 ○その他 その他の売上には上記事業セグメントに含まれない新規事業や書籍の印税収入、賃貸収益などがあり、売上高は前期比30.9%減の81百万円、セグメント損失は57百万円(前期比84百万円の損失)となった。セグメント損失が縮小したのは、M&A関連費用が減少したことが主因となっている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《HN》
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社会人教育コンテンツをネット配信。国際スクールも。24.3期3Q累計は法人向け人材育成が伸長。オンライン大学は短期課外講座が好評。国際スクールの生徒数も拡大して3割超の営業増益に。固定資産売却特益は剥落。 記:2024/04/15