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電算システム Research Memo(8):ガーデンネットワーク子会社化で収益拡大に期待

2014/9/5 18:48 FISCO
*18:50JST 電算システム Research Memo(8):ガーデンネットワーク子会社化で収益拡大に期待 ■トピックス (3)ガーデンネットワーク社の買収 電算システム<3630>は2014年9月1日、ガーデンネットワーク(株)を子会社化した。ガーデンネットワークはガソリンスタンド向けにPOSオンライン・サービスや顧客管理システムなどのITサービスを提供しており、これは同社の提供するガソリンスタンド向けシステムと一部協業する。ポイントは、ガーデンネットワークの顧客がJX日鉱日石エネルギー(JXホールディングス<5020>の事業子会社)やEMG(エクソンモービルと東燃ゼネラル石油<5012>のグループ企業)系列のガソリンスタンド約2,000ヶ所となっている点だ。一方、電算システムの顧客は昭和シェル石油<5002>系列を中心とした約1,000ヶ所である。また、収益性でもガーデンネットワークが同社を上回っているようだ。今回の買収によって、同社の顧客店舗数は約3,000ヶ所となり、国内ガソリンスタンド全体におけるシェアは約10%となる。また、自社よりも高収益の企業を買収したことで、当該事業からの収益貢献の拡大も期待されている。 ガソリンスタンドについては、国内自動車保有台数の頭打ちによるガソリン需要の低迷、施設老朽化、後継者不足など、様々な懸念はあるが、今回の買収策はポジティブに評価できよう。ガソリンスタンドの経営が厳しいのは事実で、3,000ヶ所に増加した顧客数も今後減少する可能性は否定できないが、顧客スタンドの減少が一気に押し寄せることは考えにくい。すなわち、顧客数増加相応のメリットを享受できると考えられる。また、同社はPOSオンライン・サービス以外にクレジット決済代行サービスやLPガス関連ASPサービス、SIサービスなどを提供している。ガーデンネットワークはそれらのITサービスを提供していなかったが、今回の買収を機に増加した2,000ヶ所のガソリンスタンドに対してサービスメニューを拡大して売り込みを図ることが可能となる。現有のPOSオンライン・サービスや勘定系サービス、顧客管理システム等での取引をテコとして新しいサービスメニューを売り込むことは、例えば電算システム自身が何もない状態から同じサービスを売り込むのに比べて、はるかに効率性が高くなると思われる。 ガソリンスタンド自体にも、業態変化という形で将来性を見出すことが可能であろう。ガソリンスタンドが販売するものはガソリンに限定されるわけではない。電気自動車や水素自動車など、需要の変化に応じて販売品目を変えながらエネルギー供給拠点としての存在意義を維持していくことは十分に可能であるとみられる。こうした変化には設備投資も伴うが、そこにITサービスの新規・更新需要といったものを期待できる。その際に潜在顧客を現有の3,000ヶ所に限定されることなく、日本全国の30,000ヶ所とすることができるかどうかが重要なポイントである。そのための布石として今回10%シェアに相当する3,000ヶ所を顧客に取り込めたことは、今後にとって意味のあることだと考えられる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之) 《FA》
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