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電算システム Research Memo(7):国際送金サービス取扱件数は前年同月比2.5倍前後で伸長

2014/9/5 18:46 FISCO
*18:50JST 電算システム Research Memo(7):国際送金サービス取扱件数は前年同月比2.5倍前後で伸長 ■トピックス (2)国際送金サービス 電算システム<3630>の次代の成長エンジンと期待されるのが国際送金サービスだ。国際送金は銀行の窓口を通じて海外へ送金するのが一般的なように思われるが、送り手側と受け取り手側の双方が銀行口座の開設が必要なうえ、送金手数料の高さもあって、特に日本で働く外国人にとっては利用のハードルが高いサービスとなっているのが現状だ。 同社は米ウエスタンユニオン社と提携し、「コンビニ・ウエスタンユニオン国際送金サービス」として2012年2月から開始している。同サービスはファミリーマート<8028>の店舗のうち専用端末設置店舗(全国8,000店舗以上)において、10万円(手数料込)の金額を低廉な手数料で送金できるものである。ウエスタンユニオン社は200以上の国・地域に48万ヶ所の受取窓口を有しており、送り手、受け取り手双方とも銀行口座開設をすることなく送金が可能というメリットがある。同社はこのサービスにおいて、コンビニ決済サービスのインフラを利用して国内の送金窓口を担当しており、ビジネスの収益モデルは、コンビニ窓口における払込用紙による収納代行サービス同様、送金1件当たりの手数料を受け取るというものだ。 同社とウエスタンユニオンは、上記の「コンビニ・ウエスタンユニオン国際送金サービス」に加えて、さらに国際送金サービスを普及させるべく「Will Call」という店頭対面型送金サービスも提供している。「コンビニ・ウエスタンユニオン国際送金サービス」は事前に送り手、受け取り手を登録して行うサービスだが、その際、事前登録申請書や本人確認書類を郵送で行う必要がある。Will Callは本人確認手続きを店頭における対面で可能とするサービスであり、送り手は本人確認が済めばその場で送金が可能になる。また、送金可能金額も100万円と大幅に引き上げられているため、より利便性が高いサービスとなっている。Will Callはウエスタンユニオンの本来のサービス形態であり、同社は店舗網の開拓とコンプライアンス面での指導という形での関与だが、1件当たりの送金額の多さもあって、ビジネスの収益性という点ではWill Callが「コンビニ・ウエスタンユニオン国際送金サービス」をしのいでいるようだ。 国際送金サービスの取扱件数は急成長を続けており、月次の送金件数は毎月、前年同月比で2.5倍前後の伸びを示している。2014年6月の単月の1日当たり平均送金件数は612.4件(月間約18,000件)を突破した(「コンビニ・ウエスタンユニオン国際送金サービス」と「Will Call」の2つのサービスの合計。以下同じ)。取扱件数は順調に推移しているものの、WillCallにおいて、マネーミュール防止に注力すべくコンプライアンスの強化に努めたことから新規導入店舗数が計画より遅れている。収益化する目途となる取扱件数は1日当たり1,000件(月間30,000件)程度と推測され、現状の増加ペースであれば今年末にもその数値に到達しそうな勢いである。伸び率の減速があったとしても、2015年12月期の下期には収益貢献化する可能性が高いものとみられる。 同社は、国際送金サービスの業容拡大策としてファミリーマート以外のコンビニチェーンに対して「コンビニ・ウエスタンユニオン国際送金サービス」の取扱いの売り込みをかけている。セブン-イレブン・ジャパン(親会社はセブン&アイ・ホールディングス<3382>)は、自社グループのセブン銀行<8410>が海外送金サービスを行っているため採用する可能性は低いが、その他のコンビニチェーンにおいては、同社の国際送金サービスが採用される可能性は十分にあると弊社ではみている。 競合他社サービスとの比較で見ると、現状、セブンイレブン、SBIレミット、ソフトバンク・ペイメント・サービスなどが個人間の国際送金サービスを展開している。各社ともコンビニを活用した類似のサービスとなっているが、ポイントは口座開設の要・不要と手数料額、そしてインターネット操作の不可欠性にある。各社を比較すると、同社の「コンビニ・ウエスタンユニオン」の場合は、銀行口座開設は不要、手数料は平均的、インターネット操作は不可欠ではない、という状況で、総合的には年配者も含めて最も使い勝手が良いサービスになっていると評価されよう。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之) 《FA》
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