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電算システム Research Memo(5):民間IT企業として初めて口座振替サービスを開始

2014/9/5 18:36 FISCO
*18:36JST 電算システム Research Memo(5):民間IT企業として初めて口座振替サービスを開始 ■事業の詳細 (2)収納代行サービス 収納代行サービス事業は、「払込票決済サービス」「ペーパーレス決済サービス」「口座振替サービス」「決済イノベーション」の4つに区分される。中心は「払込票決済サービス」で、同事業の売上高の87.4%を占めている(2014年12月期上期実績)。しかし、今後の伸びに対する期待が高いのは「決済イノベーション」に含まれる国際送金サービスである。 電算システム<3630>は1973年に、民間IT企業として初めて口座振替サービスを開始した。それまでは銀行など金融機関の内製サービスとして行われていたエリアに、高い情報処理技術を生かして参入に成功した格好となる。これが大きな踏み台となって1997年にコンビニでの払込票決済サービス進出につながり、現在に至っているという状況だ。 コンビニにおける払込票決済サービスは公共料金を中心に利用されており、民間企業の料金支払い(例えば、通販の購入代金支払い)をコンビニ側が受け入れるようになるまでかなり抵抗があった。しかし、口座振替サービスで培った信用力等により信頼関係を築き上げ販路を開くと、収納代行による集客効果がコンビニ側にも評価されて一気に拡大していった。 同社は業界内で銀行系決算事業者に次いで第2位の位置にいる。契約企業数は3,500社以上で、年間200社程度(6%~7%)のペースで拡大が続いている。顧客の属性別に見ると、通販業界はほぼ需要が一巡しており、同社は加えて地方公共団体の開拓にも注力している状況だ。 同社の強みは主要コンビニチェーン17社と契約していることだ。中小事業者の獲得においては言うまでもないが、大手事業者(例えば電力会社や大手通販事業者)の獲得においてもこの強みが生きている。大手事業者にとっては、大手コンビニとは直接契約しても、中小コンビニとの対応では自社の直接契約よりも同社のシステムを利用する方が契約までの作業的、時間的労力の削減や、コスト面での低減となる。 収納代行サービスの事業モデルは基本的に1件当たりいくらという形で処理手数料を得る。同社は2013年12月期の1年間で145,440千件を処理し、12,368百万円の売上高を計上した。単純計算では1件当たりの受取手数料は約85円ということになる。2014年12月期上期は74,911件の処理件数で1件当たり手数料は約83円となった。この1件当たり手数料の下落については懸念には及ばないとみられる。今上期はクレジットカード決済に関する収益計上方法の変更(総額表示から純額表示に変更)などの要因で、売上高が圧縮されたことが影響しているためだ。 注意すべき点は、主力のコンビニでの払込票決済サービスに関して、顧客事業者数及び取扱件数がこれまで同様の伸びを維持できるかである。過去、この事業の成長をけん引してきたのは、コンビニの窓口で支払いを受け付ける払込票を使っての決済サービス(コンビニ決済サービス)が消費者に主に利用されるカタログ通販事業者であった。現在、インターネットを活用したEコマースが急成長しているが、Eコマースではクレジットカード決済や代引決済が中核を占めている。もちろんコンビニ決済サービスも選択肢となっているケースも多いが、従来型通販とEコマースとの決済方法の変化は構造的なものと考えるべきであろう。 この点については、同社も決して楽観視していない。新規顧客企業の開拓と合わせて決済方法の変化への対応を検討中であるようだ。その具体的な内容の発表が待たれる。 一方、「決済イノベーション」は今後成長が期待される分野だ。国際送金サービスをはじめ、高い成長性が見込まれている。国際送金サービスの詳細については後述する。 収納代行サービス事業の収益モデルは、典型的な「ストック型」モデルと言える。顧客獲得の段階では熾烈な競争があっても、一度獲得すれば安定的な収益が期待できる。1件当たりの処理手数料を得る事業モデルであるため表面的な単価の上下は気になるところであるが、システム更新などによるコストダウン余地も大きく、収益は取扱件数の動向により影響を受けるものと弊社では分析している。したがって、前述したように、Eコマースの進展に伴う決済方法の変化への対応と、順調に成長している国際送金サービスをどう収益源にしていくかの2点に注目すべきであろう。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川 裕之) 《FA》
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独立系情報処理サービス企業。SIやBPOの情報サービス、コンビニ払込票決済や国際送金等の収納代行サービスが柱。21.12期1Qは2桁増収。収納代行サービス事業は好調。コンビニ収納件数は順調に推移。 記:2021/06/07