マーケット
11/22 15:15
38,283.85
+257.68
44,296.51
+888.04
暗号資産
FISCO BTC Index
11/25 3:47:37
14,896,743
フィスコポイント
保有フィスコポイント数
  
今月フィスコポイント数
  

日経平均は続伸、市場の関心は金融政策よりも実体経済へ

2022/9/9 12:11 FISCO
*12:11JST 日経平均は続伸、市場の関心は金融政策よりも実体経済へ  日経平均は続伸。154.42円高の28219.70円(出来高概算7億4456万株)で前場の取引を終えている。  8日の米株式市場でダウ平均は193.24ドル高(+0.61%)と続伸。連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長がインフレを目標値に引き下げるまで力強く行動すると公約し金利が上昇したことで売りが先行。欧州中央銀行(ECB)が0.75ptの大幅利上げを実施したほか、追加利上げの可能性が指摘されたため警戒感も重石になった。一方、FRBの利上げについてはほぼ織り込まれたほか、米経済の景気後退入り回避への期待も根強く、一進一退の末に後半からは買い戻しが優勢となった。ナスダック総合指数は+0.59%と続伸。  日経平均は139.43円高からスタートすると、寄り付き直後に28286.02円(220.74円高)まで上昇。ただ、株価指数先物・オプション9月限の特別清算指数算出(メジャーSQ)に伴う売買も絡み、その後は一進一退で方向感に欠ける動きが続いた。なお、SQ概算値は28253.40円だった。  個別では、ダブル・スコープ<6619>、レノバ<9519>が物色活発で売買代金上位で大幅高。塩野義<4507>、中外製薬<4519>など医薬品のほか、郵船<9101>、商船三井<9104>の海運、京セラ<6971>、日東電工<6988>、イビデン<4062>など電子部品の一角が高い。ギフティ<4449>、SREHD<2980>、ラクスル<4384>など中小型グロース株が全般強い動き。新日本科学<2395>、ISID<4812>はレーティングを材料に急伸。一方、ソフトバンクG<9984>、ソニーG<6758>、HOYA<7741>、ダイキン<6367>など日経平均への寄与度の大きい銘柄で軟調なものが多い。グロース株高のなかメルカリ<4385>は下落。8月既存店売上高がやや軟調だったラウンドワン<4680>、レーティング格下げが観測されたIIJ<3774>なども売られた。  セクターではサービス、海運、医薬品が上昇率上位となった一方、ゴム製品、空運、精密機器が下落率上位となった。東証プライム市場の値上がり銘柄は全体67%、対して値下がり銘柄は28%となっている。  日経平均は続伸するも伸び悩み。一時は25日移動平均線を超える場面があったが、結局、同線が上値抵抗線として作用する形となっている。小幅ではあるがSQ値を下回った推移の時間が続いていることもあり、今後の株価はやや冴えない展開が想起されやすいか。  一方、米国を含め、株式市場においては下値では押し目買い意欲も見られており、ずるずると下げ続けるような展開にはなっていない。前日はECBが0.75ptの過去最大の利上げに踏み切り、今後も0.75ptの利上げの可能性が示唆されたことで、グローバルに金利が上昇した。米10年債利回りも8日、3.32%(+0.06pt)と再び上昇に転じた。また、パウエルFRB議長の討論会での発言は新味に欠けるものではあったが、ジャクソンホール会議でのタカ派的な主張を改めて強調するものだった。そうした中でも、前日の米株式市場は主要株価3指数が揃って続伸し、方向感に欠ける動きながらも堅調さを見せた。  20日から開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)については、0.75ptの利上げがほぼ完全に織り込まれた。これにより、来週13日に発表される米8月消費者物価指数(CPI)での警戒感もやや薄れてきた様子。大幅に上振れでもしない限り、市場の反応は乏しいものに終わりそうだ。9月FOMCについては、政策金利見通し(ドットチャート)でターミナルレート(利上げの最終到達点)が4%超えの水準にまで引き上げられるのかが、もう一つの注目点になる。金利先物市場を見る限り、2023年3月~5月頃の3.9%台が政策金利の最高水準とされており、ターミナルレートについてはまだ織り込み不足とみられる点は一つ気掛かりではある。  しかし、総じて金融政策そのものが市場に与える影響力は小さくなってきている印象を受ける。市場はもはや各国中央銀行による政策動向そのものよりも、今後も当面続くだろう金融引き締めが実体経済、企業業績にどの程度影響を与えるのかという点に移ってきているようだ。この点は、7-9月期決算が発表される11月中旬頃までは明確になってこない。それまでは他の条件を所与のものと捉えるならば株式市場はレンジ相場が続きそうか。  むろん、その頃までに、欧州のエネルギー問題の一段の悪化などを通じて市場に動揺が走る可能性はある。また、米10年債利回りが6月に付けた高値を超えてくれば、株式の売り圧力は強まるだろう。他にも、足元の米国の実質金利の上昇ペースに対して、米国企業の予想PER(株価収益率)の下落ペースが追い付いておらず、バリュエーション調整が不十分な点も気掛かりで、こうした不整合がどこかで一気に修正される可能性もある。  しかし、それでも、良い意味で言えば底堅い株式市場の動きを見ていると、やはり、まだまだ大規模緩和相場時代に生まれた溢れたマネーが溜まっているのかと考えざるを得ない。量的引き締め(QT)が今月から倍速では行われているが、効果が表れるには時間がかかるだろう。当面はボラタイルながらも、カネ余り相場の余韻に支えられるような時期を過ごすことになりそうだ。(仲村幸浩) 《AK》
関連銘柄 21件
2395 東証プライム
1,497
11/22 15:30
-5(-0.33%)
時価総額 62,323百万円
医薬品開発受託会社。医薬品開発の全ステージを受託できる国内唯一の企業グループ。前臨床試験受託で国内トップ。イナリサーチなどを傘下に収める。実験施設の拡充など戦略的な大型投資継続。SBIHDと業務提携。 記:2024/10/20
2980 東証プライム
3,270
11/22 15:30
-20(-0.61%)
時価総額 53,033百万円
不動産売買仲介コンサルや投資用不動産の開発、売却等を行うライフ&プロパティソリューション部門が主力。不動産売買契約書類作成クラウド等も。2014年にソニー不動産として創業。IT領域が成長ドライバー。 記:2024/06/09
2,926
11/22 15:30
-84(-2.79%)
時価総額 535,999百万円
1992年創業の総合IT企業。国内で初めてインターネット接続サービスを開始。格安SIM等のIIJmio、システム構築・運用保守等を展開。ネットワークサービスは売上順調。27.3期売上3800億円規模目標。 記:2024/06/15
4062 東証プライム
4,888
11/22 15:30
+125(2.62%)
時価総額 688,529百万円
ICパッケージ基板で世界トップシェア。1912年に揖斐川電力として創業。岐阜県大垣市に本社。自動車排気系部品等のセラミック事業も。電子事業は生成AI用サーバー向けが順調。28.3期売上6500億円目標。 記:2024/06/15
4384 東証プライム
1,173
11/22 15:30
+28(2.45%)
時価総額 69,175百万円
印刷・集客支援のプラットフォーム「ラクスル」、テレビCM・動画広告のプラットフォーム「ノバセル」の運営等を行う。ラクスルの累計登録ユーザー数は274万人超。27.7期EBITDA100億円目指す。 記:2024/10/25
4385 東証プライム
2,097.5
11/22 15:30
+29.5(1.43%)
時価総額 344,051百万円
国内で断トツのフリマアプリ「メルカリ」を運営。スマホ決済「メルペイ」や米国開拓に注力。連結子会社に鹿島アントラーズ。メルカードの発行枚数は300万枚を突破。定額払い、メルカードが成長。米国事業も赤字縮小へ。 記:2024/06/09
4449 東証プライム
1,323
11/22 15:30
+6(0.46%)
時価総額 38,991百万円
eギフトプラットフォーム事業が主力。カジュアルギフトサービス「giftee」、eGift Systemなどを手掛ける。地域通貨サービス等も。gifteeサービスの会員数は219万人超。会員数は順調増。 記:2024/07/08
4507 東証プライム
2,094.5
11/22 15:30
+35.5(1.72%)
時価総額 1,863,334百万円
製薬会社大手。1878年創業。抗HIV薬、抗インフル薬など感染症分野に強み。自社創薬比率が高い。HIVフランチャイズなどロイヤリティー収入が収益源。国内における急性呼吸器感染症薬の販売拡大などを図る。 記:2024/08/06
4519 東証プライム
6,270
11/22 15:30
-113(-1.77%)
時価総額 10,527,694百万円
大手製薬企業。1925年創業。スイス製薬大手のロシュ傘下。がん領域医薬品、抗体医薬品で国内トップシェア。独自の抗体エンジニアリング技術などが強み。成長領域や新規領域へ集中したリソース投入などを行う。 記:2024/08/01
4680 東証プライム
1,004
11/22 15:30
-3(-0.3%)
時価総額 289,319百万円
屋内型複合レジャー施設「ラウンドワン」の運営等を行う。アミューズメント部門の売上高比率が高い。クレーンゲーム専門店の運営等も。米国はスポッチャ収入が好調。新サービス開発や海外の新規出店などに注力。 記:2024/06/18
4812 東証プライム
5,380
11/22 15:30
+170(3.26%)
時価総額 350,679百万円
SAPソリューションの導入等を行うコミュニケーションIT部門が主力。金融、製造業向けITソリューションの提供等も。電通グループ傘下。旧社名は電通国際情報サービス。無借金経営。事業領域の拡張等に取り組む。 記:2024/08/26
6367 東証プライム
18,295
11/22 15:30
-90(-0.49%)
時価総額 5,362,521百万円
空調・冷凍機事業が主力。エアコン世界首位。フッ素化学製品等の化学事業、酸素濃縮装置の製造・販売等も。海外売上比率が高い。差別化新商品の投入、増産投資等に取り組む。26.3期営業利益5000億円目標。 記:2024/06/07
6619 東証プライム
327
11/22 15:30
-2(-0.61%)
時価総額 18,031百万円
リチウムイオン二次電池用セパレータの製造、販売を行う。イオン交換膜事業等も手掛ける。売上構成比は車載向けが6割超。欧米、アジア地域のEV用電池メーカーなど新規顧客開拓図る。製品競争力の強化等にも注力。 記:2024/07/28
6758 東証プライム
2,948
11/22 15:30
-3.5(-0.12%)
時価総額 18,404,653百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
6971 東証プライム
1,468
11/22 15:30
-1(-0.07%)
時価総額 2,217,376百万円
大手電子部品メーカー。セラミック技術に強み。セラミックパッケージや半導体製造装置向けセラミック部品等で高シェア商品多数。京都府京都市に本社。事業の選択と集中を推進。中計では26.3期売上高2.5兆円目標。 記:2024/10/20
6988 東証プライム
2,403.5
11/22 15:30
-1.5(-0.06%)
時価総額 1,698,700百万円
1918年創業の高機能材料メーカー。偏光板やフレキシブルプリント基板等のオプトロニクス部門、インダストリアルテープ部門が柱。核酸の受託製造、衛生材料等も。情報機能材料ではハイエンド製品向けに注力。 記:2024/09/02
7741 東証プライム
19,375
11/22 15:30
-95(-0.49%)
時価総額 6,799,831百万円
メガネレンズ、医療用内視鏡などを手掛けるライフケア事業が主力。エレクトロニクス関連製品、映像関連製品等も。半導体用マスクブランクスで世界トップシェア。コンタクトレンズはPB品、オンラインサービスが順調。 記:2024/08/30
9101 東証プライム
4,975
11/22 15:30
-62(-1.23%)
時価総額 2,293,475百万円
海運の国内最大手。1885年創業。三菱グループ。不定期専用船事業、物流事業が柱。定期船事業、航空運送事業等も展開。世界最大規模の自動車専用船を保有。配当性向30%目安。25.3期は最終増益見通し。 記:2024/07/04
9104 東証プライム
5,430
11/22 15:30
-9(-0.17%)
時価総額 1,968,668百万円
海運国内2位。1884年創業。三井グループ。ドライバルク事業、エネルギー事業、製品輸送事業が柱。LNG船の所有・管理・運航で世界シェアトップクラス。配当性向30%目安。非海運事業のアセット積み増し図る。 記:2024/07/29
9519 東証プライム
800
11/22 15:30
-10(-1.23%)
時価総額 72,950百万円
再エネ発電所を開発・運営。太陽光を軸にバイオマス、洋上風力発電事業も。小規模分散型の太陽光発電所も順次運転を開始したことで、発電量は順調に増加。東京ガとの間で資本業務提携、第三者割当増資で資本増強。 記:2024/08/26
9984 東証プライム
8,586
11/22 15:30
+36(0.42%)
時価総額 12,621,377百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17