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大幸薬品 Research Memo(1):2021年12月期3Qはコロナ影響の反動により減収減益、3Q単独では黒字化

2021/12/8 15:11 FISCO
*15:11JST 大幸薬品 Research Memo(1):2021年12月期3Qはコロナ影響の反動により減収減益、3Q単独では黒字化 ■業績動向 大幸薬品<4574>は、「正露丸」「セイロガン糖衣A」を中心とする医薬品事業と、ウイルス除去・除菌・消臭製品「クレベリン」シリーズを中心とした感染管理事業を展開している。 2021年12月期第3四半期(1月~9月)は、売上高が8,355百万円(調整後前年同期比44.2%減)、営業損失が1,578百万円(調整後前年同期は4,786百万円の利益)、経常損失が2,389百万円(同4,611百万円の利益)、親会社株主に帰属する四半期純損失が1,947百万円(同3,126百万円の利益)となった。感染管理事業の前年からの大幅減収とそれに伴う売上総利益の減少、同事業の棚卸資産の評価損により大幅な損失計上となった。 売上高に関しては、新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)に伴い衛生管理意識が急激に高まり、感染管理事業が記録的な売上高となった前年同期と比較すると44.2%減となり反動減が顕著である。一方で前々年同期との比較では9.7%増の水準である。国内医薬品事業の売上高は2,257百万円(前年同期比13.9%減)となり、コロナ禍に伴う消費者の外出自粛及びインバウンド需要の消失が継続した。夏場の需要期の店頭回転も低調だった。止瀉薬市場シェアでは47.4%(2021年7月~9月)と横ばいであり、シェアNo.1は堅持している。海外医薬品事業の売上高は765百万円(同60.1%増)と中国向けが販売ライセンス更新に伴う出荷前倒しにより増収となった。主力の中国や香港での店頭消化はコロナ禍の影響から回復傾向である。感染管理事業の売上高は、5,327百万円(同55.1%減)となった。コロナ禍は完全には収束していない状況だが、日常的な感染対策の習慣化やワクチン接種による効果への期待、感染者数の減少等から、前期のような需要は当期においては発生しなかった。国内ウイルス除去市場シェアでは40.8%(2021年7月~9月)と前四半期比横ばいであり、シェアNo.1の地位にある。商品別では、主力である「クレベリン」及び日常除菌の商品群「クレベ&アンド」も前年同期比で50%を超える減少となった。一方で、秋冬シーズンに向けたドラッグ向け配荷は概ね計画通りに進捗しており、市場回復の兆しがある。 売上総利益は、感染管理事業の売上減少に伴う利益額の減少及び感染管理事業の販売予測の見直しに伴う保有在庫の評価減(1,642百万円)が影響し、大幅な減少となった。販管費に関しては、在庫保管量の増加に伴い運送費が増加したものの、広告宣伝費などのコスト圧縮に努めたことから販管費全体は327百万円減少した。結果として、営業損失1,578百万円の計上となった。セグメント利益では医薬品事業が1,009百万円の利益(前年同期比18.6%増)と堅調、感染管理事業は1,494百万円の損失(前年同期は5,076百万円の利益)だった。なお、営業外費用として生産調整に伴う操業停止関連費用を計上(637百万円)、特別損失として遊休金型等の減損損失(225百万円)を計上した。3四半期累計では大幅な減益決算となったが、第3四半期単独では、営業利益702百万円を計上するなど各利益は黒字に転換しており、生産及び在庫調整の効果がはっきり表れている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫) 《SI》
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時価総額 17,743百万円
正露丸、セイロガン糖衣Aなど一般用医薬品の製造・販売を行う医薬品事業が主力。「クレベリン」シリーズ等の感染管理事業も展開。1946年設立。医薬品事業は京都工場の医薬品ライン立ち上げなど増産施策に取り組む。 記:2024/09/01