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後場に注目すべき3つのポイント~再びのバブル後高値更新は「高需給のなせる業」

2020/11/24 12:45 FISCO
*12:45JST 後場に注目すべき3つのポイント~再びのバブル後高値更新は「高需給のなせる業」 24日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は4日ぶり大幅反発、再びのバブル後高値更新は「高需給のなせる業」 ・ドル・円は底堅い、日本株高で円売り継続 ・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位が東エレク<8035> ■日経平均は4日ぶり大幅反発、再びのバブル後高値更新は「高需給のなせる業」 日経平均は4日ぶり大幅反発。669.27円高の26196.64円(出来高概算7億株)で前場の取引を終えている。 23日の米株式市場でNYダウは反発し、327ドル高となった。10月のシカゴ連銀全米活動指数が9月から上昇し、11月の製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値も予想外に10月から改善した。英アストラゼネカなどが開発する新型コロナウイルスワクチンの良好な結果や、米国内でワクチン接種が約3週間以内に開始する見通しなどといったことも明らかとなり、景気敏感株の買いが再燃。さらにバイデン前副大統領が次期財務長官にイエレン前連邦準備理事会(FRB)議長を指名すると報じられ、引けにかけて上げ幅を拡大した。連休明けの日経平均はこうした流れを引き継いで374円高からスタートすると、朝方には26000円台を回復し、一時26212.67円(685.30円高)まで上昇。今月17日に付けていた取引時間中のバブル崩壊後高値26057.30円を上回った。 個別では、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、ソニー<6758>、トヨタ自<7203>など売買代金上位は全般堅調。村田製<6981>や日本電産<6594>といったハイテク株の堅調ぶりが目立ち、東エレク<8035>は5%超上昇している。JAL<9201>などで新型コロナワクチンに期待した買いが見られるが、コロナ渦中に業績堅調だったエムスリー<2413>も高い。また、三井住友ファイナンス&リースによる株式公開買付け(TOB)が発表されたケネディクス<4321>はストップ高を付けている。一方、公募増資の実施観測が報じられたANA<9202>は2%超の下落。任天堂<7974>が小幅に下落し、KDDI<9433>など通信株の一角もさえない。また、アサンテ<6073>やクスリのアオキ<3549>が東証1部下落率上位に顔を出している。 セクターでは、全33業種がプラスとなり、金属製品、証券、鉄鋼、不動産業、その他金融業などが上昇率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の87%、対して値下がり銘柄は11%となっている。 米国では景況感の改善とともに、新型コロナワクチンの実用化進展やバイデン次期政権の陣容など先行きに対する明るい材料も重なり、連休明けの日経平均は600円を超える上昇で前場を折り返した。連休中のシカゴ日経平均先物の動向から26000円近辺までの上昇は想定されたものの、一気に取引時間中のバブル崩壊後高値を更新してきたのは良好な需給状況がなせる業だろう。かねて当欄で挙げているNTTドコモ<9437>株の公開買付け(TOB)及び完全子会社化に伴う資金還流のほか、中間配当の再投資など需給面の支援材料は多いとみられている。これまでの株高が急ピッチだったため、乗り遅れていた投資家の買いも入りやすい。実際、日経レバETF<1570>の売買がまずまず活発となっており、ここまでの東証1部売買代金も1兆4000億円超と最近としては多い。 個別株ではコロナ禍で低迷していた景気敏感株が買われているだけでなく、東エレクやエムスリーは上場来高値(エムスリーは株式分割考慮)をとってきている。売り方の買い戻しや、買い持ち高を積み上げる動きが広がっていることを窺わせる。 先週末にかけて国内外での新型コロナ再拡大への警戒感と3連休前というスケジュール要因から、買い持ち高をいったん減らす動きが見られただけに、まだまだ追随買いが続く可能性はあるだろう。とはいっても、国内では新型コロナ新規感染者数がなお高水準で推移しており、政府は一部地域で観光需要喚起策「Go Toトラベル」を一時停止する方針を示した。欧米でも2021年1-3月期は経済成長率が再びマイナスに転じるとの見方が出てきており、「ワクチンラリー」が継続するかどうかは見通しづらい。 ■ドル・円は底堅い、日本株高で円売り継続 24日午前の東京市場でドル・円は104円台半ばで底堅く推移。日経平均先物は前日比600円超高で26000円台を回復し、リスク選好ムードで円売り主導の展開に。目先の日本株高継続が観測され、円売り基調は続きそうだ。また、ワクチン開発期待を背景に、ドルも売られやすい。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は104円45銭から104円64銭、ユーロ・円は123円69銭から123円89銭、ユーロ・ドルは1.1837ドルから1.1847ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・タカギセイコー<4242>、キャリアリンク<6070>など、9銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位が東エレク<8035> ■経済指標・要人発言 【要人発言】 ・ロバートソンNZ財務相 「NZ準備銀行の責務に住宅価格を追加するよう提案」 ・黒田日銀総裁 「金融緩和を継続し、資金繰り支援と金融市場の安定維持に努める」 <国内> 特になし <海外> ・16:00 独・7-9月期GDP改定値(前年比予想:-4.1%、速報値:-4.1%) 《HH》
関連銘柄 18件
2413 東証プライム
1,466.5
11/27 15:30
+1(%)
時価総額 995,856百万円
医療従事者専門サイト「m3.com」を運営。製薬企業の薬剤プロモーション・マーケティング支援、薬剤師向け求人情報サイト「薬キャリ」の運営等も。メディカルプラットフォームでは医療現場のDX化支援が順調。 記:2024/07/29
3,414
11/27 15:30
-3(%)
時価総額 322,958百万円
北陸最大手のドラッグストアチェーン。ドラッグストア「クスリのアオキ」を運営。1869年創業。石川県白山市に本社。グループ店舗数は950店舗超。調剤併設率の向上、生鮮食品の導入など品揃え強化を図る。 記:2024/10/20
4242 東証スタンダード
1,380
11/27 15:30
-17(%)
時価総額 3,894百万円
自動車やOA機器向けの樹脂成形品を製造・販売。自動車のパワトレ部品や軽量化部品の開発に注力。ホンダ・スズキなどが主要取引先。海外売上が約5割。国内回復、海外も伸びる。インドのJRG社と技術支援契約締結。 記:2024/06/08
4321 東証1部
748
3/16 15:00
±0(%)
時価総額 164,995百万円
独立系の不動産ファンド運営会社。不動産管理・運営も。20.12期はコロナ禍に伴う運営ホテルの一時休業などが痛手に。三井住友F&リースによるTOBが成立。3月19日付で上場廃止に。伊藤忠との業務提携は解消。 記:2021/03/09
6070 東証プライム
2,514
11/27 15:30
-34(%)
時価総額 31,679百万円
BPO関連事業、CRM関連事業などの事務系人材サービスが主力。製造系人材サービス事業、自動車管理事業も手掛ける。25.3期は事務系人材サービス事業の増収などを見込む。BPOは業務領域の拡大、新規開拓図る。 記:2024/06/28
6073 東証プライム
1,646
11/27 15:30
-4(%)
時価総額 20,326百万円
シロアリ防除で国内トップシェアのハウスメンテナンス会社。湿気対策や地震対策、住宅リフォーム、害虫・害獣防除等も。業績は上期に偏重する傾向。サービスラインアップの拡充、積極的な広告宣伝などに取り組む。 記:2024/10/07
6594 東証プライム
2,807.5
11/27 15:30
-11.5(%)
時価総額 3,348,137百万円
総合モーターメーカー最大手。旧社名は日本電産。京都府京都市に本社。精密小型モーター、車載・産業用モーター、商業・産業用ロボットなどを手掛ける。電動パワステ用モーターなどに強み。車載向けは収益性最優先。 記:2024/10/14
6758 東証プライム
3,018
11/27 15:30
+35(%)
時価総額 18,841,670百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
6981 東証プライム
2,508.5
11/27 15:30
-17(%)
時価総額 4,993,453百万円
大手電子部品メーカー。コンデンサやインダクタ、EMI除去フィルタ等を手掛ける。チップ積層セラミックコンデンサ等で世界トップシェア。海外売上高比率が高い。コンデンサはモビリティ向けなどで販売増を見込む。 記:2024/06/04
7203 東証プライム
2,571
11/27 15:30
-96.5(%)
時価総額 40,608,912百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
7974 東証プライム
8,527
11/27 15:30
+218(%)
時価総額 11,073,930百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。海外売上高比率は7割超。新規タイトル、追加コンテンツの継続投入でプラットフォームの活性化を図る。 記:2024/07/28
8035 東証プライム
22,240
11/27 15:30
-410(%)
時価総額 10,489,118百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
9201 東証プライム
2,469
11/27 15:30
+23.5(%)
時価総額 1,079,309百万円
大手航空会社。航空旅客事業や貨物郵便事業、マイル/金融・コマース事業などを展開。LCCのZIPAIR Tokyo、スプリング・ジャパンなどを傘下に持つ。スマホ決済「JAL Pay」のサービス拡充図る。 記:2024/08/30
9202 東証プライム
2,848.5
11/27 15:30
-1.5(%)
時価総額 1,379,511百万円
国内最大手の航空会社。全日本空輸(ANA)が中核。ピーチ、エアージャパンなども傘下に持つ。航空事業のほか、旅行事業、商社事業等も手掛ける。国際線、国内線ともに旅客需要増。貨物事業の拡大等に取り組む。 記:2024/08/02
9433 東証プライム
4,915
11/27 15:30
-11(%)
時価総額 10,772,923百万円
国内シェア2位の大手通信キャリア。auブランドの携帯電話が主力。沖縄セルラー電話、JCOMなどを傘下に持つ。ローソンへのTOBは成立。au PAYカードの会員数が944万人を突破するなど金融事業は順調。 記:2024/06/04
9437 東証1部
3,880
12/24 15:00
±0(%)
時価総額 12,527,081百万円
NTTグループの中核を担う国内最大の携帯キャリア。金融・決済など非通信領域の強化に力注ぐ。21.3期1Qはコロナ禍で国際ローミング急減。だが非通信領域の拡大などで補う。通期では利益反発・連続増配を見込む。 記:2020/09/03
9983 東証プライム
51,190
11/27 15:30
-260(%)
時価総額 16,289,733百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
8,981
11/27 15:30
+137(%)
時価総額 13,202,025百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17