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日経平均は4日ぶり反発、原油価格の落ち着き受けて買い戻し、マザーズ銘柄の好調ぶりが再燃

2020/4/23 12:22 FISCO
*12:22JST 日経平均は4日ぶり反発、原油価格の落ち着き受けて買い戻し、マザーズ銘柄の好調ぶりが再燃  日経平均は4日ぶりに反発。128.00円高の19265.95円(出来高概算4億7792万株)で前場の取引を終えている。前日の米国市場では、上院を通過した米国政府の中小企業追加救済策は、明日にも下院で採決され成立する見通しとなったほか、原油価格の反発や一部企業決算が予想を上回ったことが投資家の安心感につながり、終日堅調に推移。引けにかけては上げ幅をさらに拡大した。こうした流れから、今週に入ってから700円超下げていた日経平均も本日は大きく反発して始まり、上げ幅は一時250円近くになった。ただ、今後の原油価格の動向を見極めたいとする思惑もあってか、その後は上げ幅を縮小していき、結局、128円高で前場の取引を終えた。  業種別では、鉱業の4%高を筆頭に非鉄金属、海運業、石油・石炭製品など東証33業種中26業種がプラスとなっている。一方、空運業や陸運業、保険業、その他金融業などがマイナスとなっている。  東証1部の売買代金上位では、2020年9月期上半期の営業利益が前年同期比45%増となったサイバーエージェント<4751>が大幅高となっているほか、武田<4502>、ファナック<6954>、KDDI<9433>、村田製作所<6981>が大きく上昇、ソフトバンクG<9984>、ソニー<6758>、トヨタ<7203>などが小幅高となっている。他方、共同開発先である米バイオジェンが、アルツハイマー病治療薬アデュカヌマブの米当局への申請を従来予想よりも遅い7-9月に計画していると発表したことが嫌気されたエーザイ<4523>が大幅安となっているほか、神戸物産<3038>も大きく下げている。その他では、任天堂<7974>、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>などが小安い。  日経平均は、しばらくは20000円を手前に、19000円台でこう着感を強めていきそうだ。今週21日に5日移動平均線を割り込んでからは、上向きを保つ25日線と下降する5日線に挟まれた狭い範囲での動きを継続している。また、日足の一目均衡表では、基準線と転換線がそろって横ばいになっており、ローソク足は両線の間、雲下限に頭を抑えられた形での動きとなっている。このように、テクニカル面でみても、日経平均は19000円台でのこう着感を強める展開が想定される。  ただ、一方で、今週に入ってから5月物の原油先物価格が史上初のマイナスになるなどショッキングな出来事があった割には、日経平均は意外にも底堅い印象を与えている。昨日は一時19000円を割り込む場面もあったが、終値ベースでは4月8日以来19000円台を保っている。  また、少々興味深いのが、短期筋の動向を表しやすいとされるクレディスイスの日中取引における日経225先物手口だ。昨日まで今週の日経平均が3日連続で大幅安になった中、水準は大きくないものの、3日連続で買い越している。週初20日には500枚程度の小幅な買い越しだったが、日経平均が400円近く下げた21日には売りがなかった一方、1000枚超の買い越しだった。また、昨日22日も売りはなかった。このほか、他の外資証券の225先物およびTOPIX先物の手口を確認しても、目立った売りは見られていない。足元の需給動向としてはやや安心感を与えるといえるだろう。  その他、上述した今週に入ってからの日経平均の底堅さを受けてか、オプション取引の動向でも、昨日は、日経平均が150円近く下落したなか、権利行使価格18500円および19000円どころのプットを手仕舞う動きが観測された。  こうした中、本日は個人投資家によるマザーズ銘柄の人気化が再燃している。日経平均が前引け時点で0.67%と小幅高に留まっている一方、マザーズ指数は3%を超える上昇だ。また、マザーズ指数が明確な上昇トレンド入りした4月6日について、マザーズ指数の日通し売買代金を日経平均のそれで割った比率を「1倍」としてその先の動向を確認してみると、同指数は先週13日から2倍超の水準が続き、20日と21日にいたっては、3倍を超えている。こうしたところからも、マザーズ指数を中心とした商いが続いているといえよう。  この先、日経平均が19000円台でこう着感を強めれば強めるほど、マザーズ銘柄主導の売買が主体となる可能性がある。そのため、個人投資家には、「直近の業績推移が好調」かつ、「非常時にも売られにくい現預金を多く有する強固なバランスシート」を持つマザーズ銘柄への選別色を強めることをお勧めする。(仲村幸浩) 《AK》
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