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キューブ Research Memo(5):2022年12月期は32.0%の営業増益。全チャネル増収、韓国卸が大きく寄与

2023/3/30 15:05 FISCO
*15:05JST キューブ Research Memo(5):2022年12月期は32.0%の営業増益。全チャネル増収、韓国卸が大きく寄与 ■業績動向 1. 2022年12月期の業績概要 キューブ<7112>の2022年12月期の業績は、売上高5,559百万円(前期比42.5%増)、営業利益907百万円(同32.0%増)、経常利益898百万円(同30.1%増)、当期純利益609百万円(同10.6%減)となった。 全チャネルで増収となったが、ゴルフ人口の拡大により韓国卸が大きく伸長した。B2Bの売上比率が上昇したことから売上総利益率は52.9%と前期比7.4ポイント低下したが、商品原価率は悪化していない。増収により売上総利益は2,938百万円(同24.8%増)となった。業容拡大による従業員増加や上場記念賞与の支給などにより販管費は同21.9%増となったが、売上総利益の増益率を下回ったことから営業利益は大幅増となった。 営業利益の増減要因を分析すると、増収に伴う売上総利益の増加で584百万円増、業容拡大による従業員増加や上場記念賞与の支給などによる人件費増で169百万円減、物流費の増加で34百万円減、2023年以降の中期的な成長に向けた広告宣伝・PR投資など広告宣伝費の増加で69百万円減、地代家賃の増加で32百万円減、上場に伴う諸経費や租税公課負担増によるその他経費の増加で61百万円減であった。 2. 販売チャネル別売上高 (1) 国内リテール 売上高は前期比9.9%増の1,473百万円となった。新型コロナウイルス感染症拡大(コロナ禍)以降、密を避けるスポーツとして世界的にゴルフ市場が活性化しており、ブランディングが急速に浸透した結果、来店客数が増加し増収となった。 (2) 国内EC、海外EC 国内ECの売上高は前期比16.9%増の1,015百万円、海外ECの売上高は同216.4%増の126百万円となった。国内ECは、世界的なゴルフ市場の活性化により急速に拡大し、継続した成長が続き増収となった。海外ECはブランドが着実に浸透しており、ECサイトのトラフィック数が増加し増収となった。 (3) 韓国卸、海外卸、国内卸 爆発的なゴルフブームにより、韓国卸の売上高は前期比76.1%増の2,096百万円と好調に推移した。また、2022年12月期から開始した海外卸(イタリア・米国等向け)も順調に立ち上がり、売上高は208百万円となった。国内卸は国内リテールと同様の理由で順調に拡大し、売上高は608百万円(同36.7%増)となった。 上場に伴う新株発行により現金及び預金が大きく増加 3. 財務状況 2022年12月期末の資産合計は4,619百万円(前期末比2,026百万円増)となった。このうち、流動資産は4,079百万円(同1,889百万円増)となったが、主に現金及び預金の増加1,686百万円、受取手形及び売掛金の減少10百万円、商品の増加114百万円などによる。固定資産は539百万円(同137百万円増)となったが、主に投資その他の資産の増加130百万円などによる。流動負債は880百万円(同27百万円減)となったが、主に買掛金、契約負債の増加46百万円、前受金の減少543百万円、未払法人税等の増加252百万円などによる。固定負債は67百万円(同12百万円増)となった。この結果、負債合計は948百万円(同15百万円減)となった。 純資産合計は、当期純利益の計上などによる利益剰余金の増加596百万円、新株発行による資本金及び資本剰余金の増加各722百万円などにより3,670百万円(前期末比2,041百万円増)となった。この結果、2022年12月期末の自己資本比率は79.5%(前期末は62.8%)となった。 4. キャッシュ・フローの状況 2022年12月期の営業活動によるキャッシュ・フローは393百万円の収入となったが、主な収入は税引前当期純利益の計上898百万円、減価償却費35百万円、売上債権の減少10百万円、未払金の増加200百万円などで、主な支出は商品の増加114百万円、前受金の減少543百万円などであった。投資活動によるキャッシュ・フローは137百万円の支出となったが、主な支出は有形固定資産の取得26百万円、敷金の差入れ88百万円などであった。財務活動によるキャッシュ・フローは1,430百万円の収入となったが、主な収入は新株発行による収入1,430百万円であった。 この結果、期中に現金及び現金同等物は1,686百万円増加し、現金及び現金同等物の期末残高は2,783百万円となった。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇) 《SI》
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