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日ピストン Research Memo(11):市場環境変化はあるがエンジン生き残りのシナリオも(3)
2022/12/27 15:31
FISCO
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*15:31JST 日ピストン Research Memo(11):市場環境変化はあるがエンジン生き残りのシナリオも(3) ■成長戦略 4. リケンとの経営統合について 2022年7月27日、日本ピストンリング<
6461
>とリケンは株式移転による共同持株会社を設立し、経営統合することを発表した。両社はともにピストンリング等の内燃機関部品を中心に事業を展開し、世界のモータリゼーションの発展に貢献しており、地球環境に優しいエンジン部品の開発が両社に課せられた使命と認識している。一方で、自動車業界は100年に一度と言われる大きな変革の中にある。このため、今後の発展の第一歩として、長年培った両社のブランドを生かし、統合したガバナンスのもとで経営資源配分や次なるコア事業育成等を推進することにより、大きな相乗効果を出しつつ脱炭素実現に向けた取り組みの加速が可能となり、全く新たな事業体に進化し、持続的成長と企業価値向上を実現できると認識した。経営統合が両社株主、従業員やすべてのステークホルダーに最適な選択であると確信し、経営統合に向けた基本合意書を締結した。 経営統合によって見込まれる相乗効果としては、(1) 経営リソースシフトによる既存事業の強化・次なるコア製品開発の早期実現、(2) スピードを増す脱炭素化社会への対応力強化、(3) インフラを含むリソースの共同利用によるコスト削減、(4) 製品相互補完等による生産効率化を通じた製造コスト削減及び供給責任への適時適切な対応、(5) 人や技術の交流を通じた人的スキル高度化、を挙げている。 (1) 経営リソースシフトによる既存事業の強化・次なるコア製品開発の早期実現 設備投資の濃淡の調整、広範囲の生産最適化等を進めることで、既存事業の効率化と開発力の深化を図り、キャッシュ・フロー創出力を強化する。また、既存事業の効率化を通じ、次なるコア事業・新製品分野に経営リソースをシフトし、製品開発の早期実現を目指す。具体的には、同社は新製品事業(医療機器事業、電動化・ロボット事業、モータ事業)の育成・確立を、リケンは次世代コア製品(熱エンジニアリング事業、EMC事業、水素・新エネルギー事業、次世代新事業(非ICE))の芽の多数創出を目指している。 (2) スピードを増す脱炭素化社会への対応力強化 これまで培ってきた両社の製品、生産に関する技術やリソースを持ち寄り、展開することで、環境分野技術を発展させ製品の脱炭素化を加速するとともに、サプライチェーン全体を視野に入れたCO2排出量の削減にも積極的に取り組み、サステナブルな社会の実現に貢献する。具体的には、環境性能に優れた製品によってICEの燃費(環境負荷)低減に貢献するとともに、同社の高効率パワートレインシステム実現ソリューションの提供や、リケンでの新世代ICE対応部品の開発などを挙げている。 (3) インフラを含むリソースの共同利用によるコスト削減 サプライチェーン全体における生産性向上や、両社の内製プロセス共通化による外部流出費用の削減、共同購買による調達費用の削減、重複するシステムや間接業務などの効率化を進めることで、競争優位性を確保する。 (4) 製品相互補完等による生産効率化を通じた製造コスト削減及び供給責任への適時適切な対応 生産拠点の最適化を進め、大幅な生産性改善、高品質品を供給できる体制拡充、固定費削減の実現を目指す。また、サステナブルな生産体制の確立を通じ、供給責任を適時適切に果たす。 (5) 人や技術の交流を通じた人的スキル高度化 知見や技術の積極的な交流を通じて「新しいアイデア」が生まれる機会を提供するとともに、従業員エンゲージメントがよりいっそう高まる職場環境の実現を目指す。 経営統合については、共同株式移転によって共同持株会社であるリケンNPR株式会社を設立する。代表取締役は2名(代表取締役CEOにはリケンの取締役、代表取締役COOには同社の取締役が就任)、取締役会の構成員は13名(社外取締役が3分の1以上)を予定しており、株式移転比率は今後両社にて協議のうえで決定するとしている。なお、経営統合の前提となる公正取引委員会における企業結合審査に要する時間等を考慮し、2022年11月28日付で経営統合スケジュールを未定に変更(変更前の予定は効力発生日2023年4月3日)した。ただし、経営統合方針に変更はなく、早期の実現を目指している。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展) 《SI》
関連銘柄 1件
6461 東証プライム
日本ピストンリング
1,900
9/27 15:00
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時価総額 15,911百万円
自動車メーカー向けピストンリング、バルブシート、シリンダ、カムシャフト等を製造。金属粉末射出成形品など非自動車領域も。産業機器向け製品は伸び悩むが、自動車関連製品事業は収益伸長。24.3期1Qは2桁増益。 記:2023/09/16
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