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新興市場見通し:全体手掛かり材料難のなか新興株物色継続、IPOは2社

2022/11/19 15:01 FISCO
*15:01JST 新興市場見通し:全体手掛かり材料難のなか新興株物色継続、IPOは2社 ■マザーズ指数は約1年半ぶりに52週線超え 今週の新興市場は続伸。週明け14日、前週末の急伸の反動で日経平均が300円超下落する中、新興株には休む間もなく旺盛な買いが集まり、マザーズ指数は続急伸、2021年6月以来となる52週移動平均線超えを果たした。その後も、米10年債利回りの低下基調を追い風に週半ばまで上値を伸ばし、16日には792.96ptまで上昇、今年4月半ば以来の高値を付けた。ただ、週後半の2日間は騰勢一服。米連邦準備制度理事会(FRB)高官から「利上げ停止は議論されていない」、「来年後半も利上げは続く」、「政策金利を5.00−5.25%に引き上げることは最低条件」などといったタカ派発言が相次ぎ、米長期金利が上昇したことで、利益確定売りにつながった。ただ、下落幅は限定的で、週足のローソク足はしっかり陽線を形成し、52週線の上方で終えた。なお、週間の騰落率は、日経平均が−1.29%であったのに対して、マザーズ指数は+2.90%、東証グロース市場指数は+2.89%だった。 時価総額上位銘柄の週間騰落率は、好決算が評価されたAppier Group<4180>が+16.1%、プラスアルファ・コンサルティング<4071>が+10.3%、GMOフィナンシャルゲート<4051>が+14.1%、BuySell Technologies<7685>が+6.1%とそれぞれ上伸。ウェルスナビ<7342>は四半期営業損益の連続黒字などが安心感を誘い、あく抜けから+8.8%となった。ほか、ANYCOLOR<5032>が+10.9%、サンウェルズ<9229>が+8.6%、M&A総合研究所<9552>が+6.3%となった。 ■米10年債利回り4%未満維持であれば安心感 来週の新興市場は強含みか。東京市場は23日、米国市場は24日が祝日に伴いそれぞれ休場となり、立ち会いは4日に限られる。また、経済指標などの目立った材料も少ないことから、全体としては様子見ムードが漂いやすい。こうした中、足元特に好調な株価推移が目立っている新興株には、値動きの軽さも好まれ、物色が集中しそうだ。日経平均や東証株価指数(TOPIX)がもたつく中、マザーズ指数は節目の800pt超えの期待が高まる。 来週は目立った材料が少ないが、23日には米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録(11月1−2日開催)が公表される。このFOMCでは今後の利上げペースを減速させることが妥当とのコンセンサスが示された会合でタカ派サプライズの可能性は低い。FOMC後のパウエルFRB議長の記者会見や、今週までの連銀総裁の発言を通して、利上げ停止はまだ先といったタカ派的な部分も織り込まれているため、無風通過を想定する。 今週末18日の米10年債利回りは3.83%。16日に付けた直近ボトムの3.69%からは上昇しているが、依然として4%を大きく下回っている。来週も4%より下の水準で安定したままであれば、新興株の買いの流れは続きやすいと予想する。 個別では、決算発表が一巡したタイミングであるため、改めて好決算銘柄に注目したい。直近の新規株式公開(IPO)銘柄では、M&A総合研究所、サンウェルズ、INTLOOP<9556>などが好決算かつチャートも良好で、地合いが悪くない中、上値追いに期待したい。Appier Groupも注目。今期に入ってから3四半期連続で50%超えの増収率を記録しており、四半期ベースでの顧客数の積み上げや顧客単価の上昇傾向も合わせて非常に評価できるであろう。 ほか、来週は22日に東京農工大学発のバイオベンチャーであるティムス<4891>、25日に宿泊施設向けITシステムを提供するtripla<5136>が東証グロース市場に新規上場する。 《FA》
関連銘柄 11件
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時価総額 59,040百万円
マルチ決済端末ソリューションや組込型決済ソリューション、決済センターソリューションなどを手掛ける。決済デバイスから決済センター、入金業務までワンストップで提供。端末レス決済サービスの強化などを図る。 記:2024/07/08
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タレントマネジメントシステム「タレントパレット」の提供等を行うHRソリューション部門が主力。「見える化エンジン」等のマーケティングソリューションも。タレントパレットは顧客単価が上昇傾向、低解約率を維持。 記:2024/08/29
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4891 東証グロース
224
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時価総額 9,034百万円
東京農工大発の創薬ベンチャー。急性期脳梗塞治療薬候補「TMS-007」、急性腎障害等を対象とする「TMS-008」等がパイプライン。JIXING、RTWと資本業務提携。SMTP化合物関連特許が国内で成立。 記:2024/06/11
5032 東証プライム
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時価総額 133,429百万円
VTuberグループ「にじさんじ」の運営が主力。英語圏におけるVTuberビジネス「NIJISANJI EN」等も手掛ける。29歳以下のユーザーが多い。所属VTuber数は160人超。ID数は順調に増加。 記:2024/10/26
5136 東証グロース
1,434
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時価総額 7,572百万円
宿泊施設向け予約エンジンの提供を行う。自社Web宿泊予約システム「tripla Book」などが主要サービス。導入施設数は7100超。宿泊施設向け予約管理システム「tripla Link」の提供を開始。 記:2024/06/11
7342 東証グロース
1,358
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+300(%)
時価総額 80,554百万円
全自動で資産運用をするロボアドバイザーサービス「ウェルスナビ」を手掛ける。20~50代の勤労世代が主要顧客。運用者数は40万人超。預かり資産は1兆2000億円超。24年2月に三菱UFJ銀行と資本業務提携。 記:2024/08/20
4,780
11/29 15:30
+300(%)
時価総額 69,874百万円
総合リユース買取サービス「バイセル」、総合買取サロン「TIMELESS」等を展開。着物やブランド品、時計等を出張訪問中心に買い取る。グループ店舗数は350店超。販売チャネルの拡大、最適化などに取り組む。 記:2024/10/25
9229 東証プライム
892
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時価総額 31,416百万円
パーキンソン病専門介護施設「PDハウス」を運営。医療特化型住宅「太陽のプリズム」の運営、福祉用具のレンタル、加圧トレーニング事業等も。石川県金沢市に本社。PDハウスは新規エリアの展開加速などに注力。 記:2024/10/10
9552 東証プライム
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時価総額 120,702百万円
独立系M&A仲介企業。完全成功報酬制の料金体系などで優位性。譲渡企業の業種は製造業、建設業、情報通信業が多い。年間問い合わせ件数は5000件超。M&Aアドバイザーの採用は順調。成約件数は順調に増加。 記:2024/06/17
9556 東証グロース
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-40(%)
時価総額 26,627百万円
事業戦略・業務改革コンサルティングやITコンサルティング、プロジェクトマネジメント支援、プロコンサル派遣・人材紹介等を手掛ける。エッジAIソリューションを提供する「Idein」と包括的な協業を開始。 記:2024/06/13