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日経平均は大幅続落、33000円割れ、需給リスクと景気腰折れリスク

2023/6/23 12:15 FISCO
*12:15JST 日経平均は大幅続落、33000円割れ、需給リスクと景気腰折れリスク  日経平均は大幅続落。542.55円安の32722.33円(出来高概算8億5818万株)で前場の取引を終えている。  22日の米株式市場でダウ平均は4.81ドル安(-0.01%)と小幅に4日続落。パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が2日目の議会証言で年内2回の追加利上げが適切になる可能性を繰り返し、売りが先行。一方、根強い人工知能(AI)技術革新への期待感からハイテクの押し目買いが強まり、終盤にかけて下げ幅を縮小。ナスダック総合指数は概ね終日堅調に推移し、+0.95%と4日ぶり反発。米株高を受けて日経平均は193.47円高からスタート。寄り付き直後には一時33500円を回復したが、前場中ごろから売りが加速すると一気に33000円を割り込み、一時32693.57円(571.31円安)まで下落した。その後は為替の円安などを拠り所に下げ渋ったものの、押し目買いは限られ、この日の安値圏でのもみ合いにとどまった。  個別では、前日ストップ安まで売られたソシオネクスト<6526>が乱高下の末に大幅安。序盤は堅調だったアドバンテスト<6857>やディスコ<6146>の半導体株も下落に転じた。これまで強かった三菱商事<8058>、丸紅<8002>、三井物産<8031>の商社も軒並み大幅に下落。ソフトバンクG<9984>、ソニーG<6758>、ファーストリテ<9983>、信越化<4063>の値がさ株のほか、神戸製鋼所<5406>、住友鉱<5713>、INPEX<1605>、三菱UFJ<8306>、デンソー<6902>、川崎重<7012>の景気敏感株、TDK<6762>、イビデン<4062>、ファナック<6954>などのハイテク株、インフォマート<2492>、ベイカレント<6532>、インソース<6200>のグロース株も全般安い。  一方、レーザーテック<6920>が逆行高となっており、7&I-HD<3382>、エーザイ<4523>、JAL<9201>、JR東<9020>などディフェンシブ系の一角が堅調。柏崎刈羽原発の再稼働を巡る報道を受けて東京電力HD<9501>が大幅高となり、九州電力<9508>は目標株価引き上げも材料視された。力の源HD<3561>は国内証券の新規買い推奨が手掛かりとされ大幅に上昇した。  セクターでは卸売、非鉄金属、輸送用機器が下落率上位に並んだ一方、電気・ガスのみが上昇した。東証プライム市場の値下がり銘柄は全体の86%、対して値上がり銘柄は11%となっている。  本日の日経平均は反発スタートも前場中ごろから急速に値崩れし、6月13日以来となる33000円割れとなっている。今月末は四半期末に当たり、年金基金のリバランス(資産配分の調整)目的の売りが意識されている。ただ、前四半期末の3月末からの株価上昇率の大きい銘柄ほどこそリバランス売りが膨らむと考えられるが、本日の東京市場では3月末比で上昇率の大きい半導体株はむしろ全体と比べれば底堅い。バフェット効果で半導体株と並んで上昇率の大きい商社株に代表される卸売がセクター下落率トップに顔を出しているが、これに続いて上位に入っているのは3月末比で上昇率の鈍い非鉄金属、鉄鋼など景気敏感セクターであり、本日の下落はリバランス売りが主因ではなさそうだ。  というよりは、月末にかけてこれからリバランス売りが強まることを狙った短期筋による先物主導での仕掛け的な売りが原因と推察される。一方、前引け時点での東証プライム市場の売買代金は既に2兆4000億円を超えており、現物にもまとまった売りは出ているようだ。  需給以外の観点からは、昨日の当欄「景気敏感株が主役に代われるのか?」で指摘したように、世界景気のオーバーキルに対する懸念が強まっていることも株価下落の背景として挙げられる。すなわち、主要中央銀行による過度な金融引き締めが経済をソフトランディング(軟着陸)でなくハードランディングへと導いてしまう恐れだ。  前日は海外で中央銀行による利上げラッシュが起こった。英イングランド銀行は金融政策委員会(MPC)において市場の予想に反して利上げ幅を0.5ポイントへと拡大させた。利上げ幅の拡大自体がサプライズではあるが、利上げ幅の拡大をMPC参加メンバー9人のうち7人が支持していたことも目を引く。また、MPCは政策金利が来年序盤に6%前後でピークを付けるとの市場予想を否定せず、利上げが追加で1ポイントも行われることが示唆されている。  ノルウェー中銀も0.5ポイントの大幅利上げを決定し、政策金利は15年ぶりの高水準に達した。また、8月の追加利上げも示唆している。さらに、スイス中銀も利上げ幅は0.25ポイントへと縮小させたものの、利上げを継続、加えて、追加利上げの可能性は極めて高いとした。  既に峠を超え、株式市場の最大の懸念材料ではないと考えられていたインフレだが、改めて世界的に長期化する可能性が警戒されているようだ。こうした中、パウエルFRB議長も、前日の2日目の上院での議会証言において改めて年内2回の追加利上げを示唆した。  一方、主要各国の経済指標は製造業を中心に低調だ。また、インフレ長期化による実質所得の伸び悩みや個人貯蓄の切り崩しにより、底堅かった個人消費も今後は減退していくことが予想される。ただ、上述したように各国中銀はインフレ沈静化になお躍起で、利上げ停止はおろか、むしろ継続を主張している。こうなってくると、改めて世界経済のハードランディング懸念が強まってくるのも自然といえる。  米株式市場はこれまでソフトランディング期待を織り込む形で上昇してきた。東京市場も相対的な景況感の良さが海外投資家から注目される理由の一つとされてきた。しかし、世界経済がハードランディングへと向かうのであれば、米株式市場はバリュエーション調整を強いられるであろうし、世界の景気敏感株と称される日本株も無傷でいられることはないだろう。  また、本日午前に発表された5月全国消費者物価指数(CPI)は、生鮮食品とエネルギーを除いたコアコア指数で前年比+4.3%と伸びが加速。市場予想(+4.2%上昇)を上回り、1981年6月以来(+4.5%上昇)の高水準を記録した。日本銀行は世界の流れと逆行して依然として金融緩和を続けていて、これも日本株買いの理由の一つとされてきた。しかし、足元では1ドル=143円台と円安・ドル高の進行に拍車がかかっている。日銀は、輸入インフレは沈静化したとしているが、これが再燃する恐れが出てきた。その場合、実質賃金の低下が長期化し、個人消費の腰折れ、ひいては景気の減速というシナリオ実現の可能性が高まってくる。  日経平均は、目先は心理的な節目の32500円、もしくは32150円水準に位置する25日移動平均線で下げ止まれるかが焦点となろう。日本株の先高観をなお指摘する向きは依然として多いが、これまで海外投資家が日本株買いの理由としてきた「日銀の金融緩和継続」「相対的に底堅い景気」が今後売り材料へと変わってくる恐れが出てきたなか、慎重なスタンスが求められよう。(仲村幸浩) 《AK》
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博多ラーメン専門店「一風堂」、うどん専門店「因幡うどん」等を展開。極豚骨らぁめんの販売など商品販売事業等も手掛ける。アジア中心に海外でも店舗展開。グループ店舗数は280店舗超。国内外ともに売上順調。 記:2024/05/08
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時価総額 672,401百万円
1905年創業の鉄鋼大手。鋳鍛鋼製品等の素形材、製鉄プラント等のエンジニアリング、油圧ショベル等の建設機械、電力事業等も手掛ける。等方圧加圧装置で世界トップシェア。鉄鋼部門では引き続き価格転嫁を推進。 記:2024/06/18
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時価総額 3,992,565百万円
半導体の精密加工装置、精密加工ツールの製造・販売を行う。1937年に広島県呉市で創業。ダイシングソーなどで世界トップシェア。パワー半導体向け中心に精密加工装置は出荷順調。生産能力の強化、効率化推進。 記:2024/06/28
6200 東証プライム
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6526 東証プライム
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時価総額 503,616百万円
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6532 東証プライム
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時価総額 2,227,507百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。FPD関連装置やレーザー顕微鏡なども手掛ける。High-NA向け含むACTISは引き合い旺盛。生成AI関連HBM向けは需要堅調。 記:2024/06/11
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総合重機大手。二輪車や航空機、鉄道車両、造船、各種発電設備プラント、油圧機器・油圧装置等を手掛ける。ウェハ搬送ロボットで世界トップシェア。水素製品などに強み。メキシコ工場でオフロード四輪車の量産を開始。 記:2024/04/30
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2,450
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大手総合商社。芙蓉グループ。生活産業、食料・アグリ、素材産業、エナジー・インフラソリューション、社会産業・金融分野などで事業展開。みずほリースと資本業務提携。総還元性向は30%~35%程度が目安。 記:2024/08/30
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時価総額 9,978,268百万円
大手総合商社。鉄鉱石や原油・LNGなど資源分野に強み。機械・インフラ、化学品、生活産業などの事業を多角的に展開。インドネシアのパイトン発電事業の持分売却は完了。中計では26.3期当期利益9200億円目標。 記:2024/06/04
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1,504
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-27(%)
時価総額 19,976,120百万円
三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、三菱UFJニコスなどを傘下に収める総合金融グループ。世界最大の金融機関の一つ。アジアプラットフォームの強靭化などに取り組む。 記:2024/07/29
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2,928
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時価総額 3,321,558百万円
国内最大、世界でも最大級の鉄道会社。関東、甲信越、東北までの1都16県が営業エリア。流通・サービス事業、不動産・ホテル事業等も。ホテル、ショッピングセンターは売上順調。28.3期営業利益4100億円目標。 記:2024/06/04
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2,429
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-45.5(%)
時価総額 1,061,823百万円
大手航空会社。航空旅客事業や貨物郵便事業、マイル/金融・コマース事業などを展開。LCCのZIPAIR Tokyo、スプリング・ジャパンなどを傘下に持つ。スマホ決済「JAL Pay」のサービス拡充図る。 記:2024/08/30
664.9
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-20.5(%)
時価総額 1,068,506百万円
電力事業を行う東京電力グループの事業持株会社。福島第一原発の廃炉作業や賠償・除染事業に重点。電気代の値上げは寄与するが、原油高や節電進み環境厳しい。柏崎刈羽原子力発電所7号機は再稼働の時期を見通せず不透明。 記:2024/07/13
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1,661.5
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時価総額 787,857百万円
九州地盤の電力会社。発電事業のほか、送配電事業、ICTサービス事業、都市開発事業等を手掛ける。グループ会社に九電工など。洋上風力・バイオマス発電の開発を推進。26.3期経常利益1250億円目指す。 記:2024/06/04
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時価総額 15,955,601百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業を成長の柱として位置付け。LifeWearの浸透や出店加速で北米、欧州は顧客層が拡大。 記:2024/05/10
9984 東証プライム
8,581
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-164(%)
時価総額 14,784,668百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17