マーケット
11/26 15:15
38,442.00
-338.14
44,860.31
+123.74
暗号資産
FISCO BTC Index
11/27 18:46:46
14,151,907
フィスコポイント
保有フィスコポイント数
  
今月フィスコポイント数
  

日経平均は反発、「需給的にも大きく振れやすい」理由

2021/10/22 12:16 FISCO
*12:16JST 日経平均は反発、「需給的にも大きく振れやすい」理由  日経平均は反発。183.53円高の28892.11円(出来高概算5億1000万株)で前場の取引を終えている。  21日の米株式市場でNYダウは3日ぶりに小幅反落し、6ドル安となった。ITのIBMが決算を受けて急落し、NYダウを押し下げた。ただ、長期金利が上昇する一方で原油先物相場が下落し、インフレ懸念が和らいだ。電気自動車(EV)のテスラが好決算で買われたこともあり、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は+0.62%と反発。S&P500指数は7日続伸し、過去最高値を更新した。本日の日経平均は売りが先行して130円安からスタートしたものの、値がさの半導体関連株を中心に買いが入りプラス転換。また、経営危機に揺れる中国恒大集団が23日に猶予期限が切れる米ドル債の利払いを実施すると中国メディアが報じたことも安心感につながり、日経平均は一時28989.50円(280.92円高)まで上昇した。  個別では、レーザーテック<6920>や東エレク<8035>が4%超の上昇。前日の米フィラデルフィア半導体株指数が上昇したほか、ディスコ<6146>の好決算も半導体関連株の反発を後押しした。その他売買代金上位もソフトバンクG<9984>、郵船<9101>、任天堂<7974>、トヨタ自<7203>など全般しっかり。前日ストップ高のサインポスト<3996>が商いを伴って大幅続伸し、業績上方修正の新日科学<2395>が東証1部上昇率トップとなっている。一方、売買代金上位では日本郵政<6178>が軟調。政府保有株の売出しで、週明け25日から価格決定期間に入る。川崎船<9107>や村田製<6981>は小安い。ZHD<4689>は5%超下落しているが、米スナップなどのSNS(交流サイト)関連銘柄が時間外取引で急落したことが波及か。また、決算発表のKOA<6999>などが東証1部下落率上位に顔を出している。  セクターでは、精密機器、機械、ガラス・土石製品などが上昇率上位。一方、証券、非鉄金属、鉱業などが下落率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の51%、対して値下がり銘柄は42%となっている。  本日の日経平均は反発し、3ケタの上昇で前場を折り返した。日経平均への寄与が大きい値がさの半導体関連株の反発、中国恒大の目先のデフォルト(債務不履行)回避などが理由に挙げられるが、前日500円を超える大幅下落を強いられた反動も大きいだろう。日足チャートでは、28500円台に位置する75日移動平均線が下値を支え、29000円近辺に位置する5日移動平均線や25日移動平均線に迫るまで値を戻す場面もあった。売買代金上位で半導体関連株の上昇が目立つ一方、業種別騰落率では商品市況の下落により関連セクターが軟調。もっとも、ここまでの東証1部売買代金は1兆1000億円強とさほど膨らんでおらず、サインポストが売買代金上位にランクインしていることからも、主力大型株の売買は引き続きやや低調な印象を受ける。  新興市場ではマザーズ指数が+0.32%と3日ぶり反発。ただ、前日は日経平均以上に大幅な下落を強いられており、戻りの鈍い印象は拭えない。アスタリスク<6522>が再びストップ高を付けるなど賑わいを見せているが、物色は広がりを欠く。  さて、前日は本稿執筆後、後場になって日経平均が大きく値を崩した。先物手口ではみずほ証券や野村證券が日経平均先物を大きく売り越しており、日本郵政の大型売出しに絡んだものとの見方が多かった。今回の売出しの規模はおよそ9500億円に上るとみられており、株式需給の悪化が懸念されている。  ただ、それ以前に日本株は「需給的に大きく振れやすい」状況にあったのではないかとも考えられる。これまで当欄で指摘してきたが、先々週末ごろから続いていたBofA証券の東証株価指数(TOPIX)先物買い越しが今週半ばには一巡。9月の自民党総裁選と前後してTOPIX先物を大きく売り越していた海外実需筋の買い戻しが株価の戻りを演出したが、一段の押し上げは期待しづらくなった。  また、現物株でも様子見姿勢の投資家が多く、短期志向の投資家中心の売買となっている印象が強い。このところ東証1部売買代金は2兆円台半ばあたりの日が多く、9月の政局相場時と比べるとだいぶ減少した。また、売買代金上位にはインターネット証券で人気の半導体関連株や海運株が並び、ここ数日はサインポストやアスタリスクといった中小型株まで顔を出すようになってきた。中小型株はともかく、大型の半導体関連株や海運株も日々の値幅はかなり大きく出ており、投資資金の足は速いだろう。  日本株を揺さぶる懸念も依然として残る。米国では原油先物相場が反落したとはいえ、売り一巡後は買い直されて下げ幅を縮めた。期待インフレ率の指標である10年物ブレークイーブン・インフレ率(BEI)は2.64%(+0.07pt)、長期金利は1.70%(+0.05pt)に上昇。「恐怖指数」とされる米株の変動性指数(VIX)が15.01(-0.48)まで低下し、S&P500指数は最高値を更新したが、やや楽観に傾き過ぎているとの懸念も拭えない。実際、時間外取引でスナップなどのSNS関連銘柄が急落しており、株価変動率(ボラティリティ)が急速に高まる可能性はあるだろう。  中国恒大も目先のデフォルトを回避したに過ぎない。資産売却は難航しているもようで、今後も資金繰りに苦慮する場面が続くだろう。本日も香港・上海株は上値の重い展開を強いられている。さらに、国内では衆院選で自民党が単独過半数を維持できるかが争点に浮上してきた。来週から主要企業の決算発表が本格化するタイミングではあるが、今後も荒い値動きとなる場面が出てくることを視野に入れて取り組みたい。(小林大純) 《AK》
関連銘柄 15件
2395 東証プライム
1,555
11/27 15:30
+1(%)
時価総額 64,738百万円
医薬品開発受託会社。医薬品開発の全ステージを受託できる国内唯一の企業グループ。前臨床試験受託で国内トップ。イナリサーチなどを傘下に収める。実験施設の拡充など戦略的な大型投資継続。SBIHDと業務提携。 記:2024/10/20
3996 東証スタンダード
466
11/27 15:30
-3(%)
時価総額 5,961百万円
金融機関等の基幹システム構築・更改のPMO支援などを行うコンサルティング事業が主力。コンパクトPOSセルフレジ「EZレジ」等のイノベーション事業も。コンサル事業は受注順調。DX伴走支援サービスを開始。 記:2024/06/09
4689 東証プライム
411.1
11/27 15:30
-1.2(%)
時価総額 2,939,201百万円
ヤフー、LINEなどの再編で2023年に誕生。グループ会社にアスクル、出前館、PayPay、ZOZOなど。LYPプレミアムは有料会員の拡大図る。「LINE Pay」は25年4月末に国内サービスを終了予定。 記:2024/06/28
6146 東証プライム
41,880
11/27 15:30
+490(%)
時価総額 4,536,316百万円
半導体の精密加工装置、精密加工ツールの製造・販売を行う。1937年に広島県呉市で創業。ダイシングソーなどで世界トップシェア。パワー半導体向け中心に精密加工装置は出荷順調。生産能力の強化、効率化推進。 記:2024/06/28
6178 東証プライム
1,460
11/27 15:30
-0.5(%)
時価総額 5,501,090百万円
日本郵便、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険を傘下に収める日本郵政グループの持株会社。約2万4千局の郵便局ネットワークを持つ。郵便・物流事業、不動産事業に資源を積極投入。アジア中心にロジスティクス事業を強化。 記:2024/10/04
6522 東証グロース
484
11/27 15:30
+4(%)
時価総額 3,443百万円
飲料向けバーコードリーダーと自販機向け赤外線通信が主力。POS等のシステムインテグレーションも。「AsReader」ブランド。米国や中国など海外展開も。AsReader事業は堅調。スマホ搭載型発売へ。 記:2024/10/31
6920 東証プライム
16,925
11/27 15:30
+220(%)
時価総額 1,595,791百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。FPD関連装置やレーザー顕微鏡なども手掛ける。High-NA向け含むACTISは引き合い旺盛。生成AI関連HBM向けは需要堅調。 記:2024/06/11
6981 東証プライム
2,508.5
11/27 15:30
-17(%)
時価総額 4,993,453百万円
大手電子部品メーカー。コンデンサやインダクタ、EMI除去フィルタ等を手掛ける。チップ積層セラミックコンデンサ等で世界トップシェア。海外売上高比率が高い。コンデンサはモビリティ向けなどで販売増を見込む。 記:2024/06/04
6999 東証プライム
970
11/27 15:30
-18(%)
時価総額 39,266百万円
1940年創業の電子部品メーカー。長野県上伊那郡に本社。固定抵抗器で世界シェアトップクラス。温度センサ、ヒューズ、バリスタ等も手掛ける。海外売上比率は7割超。高電圧検出用デバイダーの売上拡大に注力。 記:2024/09/02
7203 東証プライム
2,571
11/27 15:30
-96.5(%)
時価総額 40,608,912百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
7974 東証プライム
8,527
11/27 15:30
+218(%)
時価総額 11,073,930百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。海外売上高比率は7割超。新規タイトル、追加コンテンツの継続投入でプラットフォームの活性化を図る。 記:2024/07/28
8035 東証プライム
22,240
11/27 15:30
-410(%)
時価総額 10,489,118百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
9101 東証プライム
4,800
11/27 15:30
-72(%)
時価総額 2,212,800百万円
海運の国内最大手。1885年創業。三菱グループ。不定期専用船事業、物流事業が柱。定期船事業、航空運送事業等も展開。世界最大規模の自動車専用船を保有。配当性向30%目安。25.3期は最終増益見通し。 記:2024/07/04
9107 東証プライム
1,990
11/27 15:30
-65.5(%)
時価総額 1,343,592百万円
海運国内3位。1919年設立。自動車船事業などの製品物流部門が主力。ドライバルク事業等も。持分法適用関連会社にコンテナ船事業を行うONE社。LNG船等は順調推移見込む。27.3期経常利益1600億円目標。 記:2024/06/17
9984 東証プライム
8,981
11/27 15:30
+137(%)
時価総額 13,202,025百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17