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ケアネット Research Memo(1):eディテーリング、Web講演会等の需要拡大。業績は大幅増収増益の見通し

2020/9/28 15:41 FISCO
*15:41JST ケアネット Research Memo(1):eディテーリング、Web講演会等の需要拡大。業績は大幅増収増益の見通し ■要約 ケアネット<2150>は、インターネットを使った製薬企業向けの医薬営業支援サービスを主力事業として展開している。医師・医療従事者向けに様々な医療情報を無料で提供するWebサイト「CareNet.com」を運営し、同サイトに登録した会員の属性やニーズなどを収集し、製薬企業に対して医薬品のマーケティング活動支援を行うビジネス(eディテーリング)を主力事業として展開している。登録医師会員数は2020年6月末時点で16.1万人と医師数全体の約5割をカバーしている。また、医師等の教育に役立つ動画コンテンツの制作・販売や転職サポートサービス等も行っている。 1. 2020年12月期第2四半期累計業績の概要 2020年12月期第2四半期累計(2020年1月−6月)の連結業績は、売上高で前年同期比35.4%増の1,845百万円、営業利益で同94.3%増の461百万円と大幅増収増益となり、半期ベースで過去最高を更新した。新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響により、インターネットを活用した営業支援サービス(eディテーリング、Web講演会等)の需要が急増し、主力の医薬営業支援サービス事業の売上高が前年同期比35.6%増、営業利益が同36.9%増と大きく伸長したことが主因だ。なお、2020年4月に(株)フェーズワンから国内最大級の手技動画メディア「がん@魅せ技」の運営事業を取得し、オンコロジー分野におけるコンテンツと会員基盤の拡充を図った。 2. 2020年12月期業績見通し 2020年12月期の業績は、売上高で前期比7.1%増の3,500百万円、営業利益で同3.1%増の624百万円と期初計画を据え置いている。コロナ禍による業績への影響が見通しにくいためだ。ただ、7月以降もeディテーリングやWeb講演会等の需要は旺盛なため、通期業績も会社計画を上回る公算が大きいと弊社では見ている。同社はスペシャリティ医薬品※のeプロモーション案件に注力しており、専門医向けメディアとして良質なコンテンツを拡充して媒体価値を高め、製薬企業からの受注拡大につなげていく戦略となっている。また、スペシャリティ医薬品領域におけるWebカンファレンス用アプリ「FORA」を2020年6月にリリースしている。新型コロナウイルス感染症の終息目途が立たないなかで、Webカンファレンスは製薬企業にとって重要な営業施策として位置付けられるようになってきており、受注拡大が期待される。 ※抗がん剤や自己免疫治療剤、ワクチン、希少疾病治療剤など、高額かつ厳格な流通管理が求められる医薬品を指す。 3. 成長戦略 今後の成長戦略のなかで、医薬営業支援サービスについてはスペシャリティ医薬品領域における国内トップクラスの情報メディアとしてコンテンツ内容をより一層充実させ、競合他社との差別化を図ることで収益拡大を図っていく方針だ。コロナ禍をきっかけに、製薬企業の営業施策は、今後2~3年でMRを使った人海戦術からeディテーリングやWebカンファレンス等を活用するデジタルシフトが一気に加速化していくと見られ、同社にとっては収益を飛躍させる好機と言えるだろう。また、オンコロジー分野における手技動画メディア「がん@魅せ技」を取得したことで、VRコンテンツの制作・販売による医療教育サービスへの展開も期待される。そのほか、新規事業として「医業承継支援サービス」を2020年6月より開始している。医療業界では後継者不在の問題が顕在化しはじめており、新規開業を目指す医師との仲介を行っていく。現状はコロナ禍の影響もあって新規開業ニーズは少ないものの、これが終息すれば開業ニーズも活発化してくると見られる。同社は「CareNet.com」の16万人超の医師会員基盤を活用することで、早期の収益化を目指していく方針だ。 ■Key Points ・コロナ禍でeディテーリングの需要が拡大し、2020年12月期第2四半期累計業績は大幅増収増益に ・製薬企業のデジタルシフトを追い風に、2020年12月期業績も期初計画を上回る増収増益となる見通し ・製薬企業向けeディテーリングだけでなく、医療業界向けの各種教育コンテンツサービスの成長にも期待 (執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲) 《EY》
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製薬企業の医薬情報を医師会員にネット配信するサービス「MRPlus」などを手掛ける医薬DX事業が主力。医師・医療従事者向け会員制サイトの運営等も。医薬DX事業では既存サービスの販売体制強化を進める。 記:2024/10/06