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ダイナムジャパンHD Research Memo(4):営業努力で客数は前期並みを確保するも、客単価の低下で減収基調が続
2019/6/25 15:34
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*15:34JST ダイナムジャパンHD Research Memo(4):営業努力で客数は前期並みを確保するも、客単価の低下で減収基調が続 ■業績動向 ● 2019年3月期決算の概要 ダイナムジャパンホールディングス<06889/HK>の2019年3月期決算は、営業収入146,371百万円(前期比3.8%減)、営業利益19,342百万円(同11.5%増)、税引前当期利益19,369百万円(同15.3%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益12,596百万円(同15.9%増)と、減収ながら2ケタ増益で着地した。 グロスの売上高に相当する貸玉収入は768,857百万円(前期比0.8%減)となった。一方、それに対する原価に相当する景品出庫額は622,486百万円(同0.1%減)となった。この差が前述の営業収入となる。 貸玉収入に対する景品出庫額の割合は顧客への還元率となるが、2019年3月期は還元率が81.0%と、2018年3月期の80.4%から上昇した。同社はパチンコ業界の長期縮小基調が続くなか、客数の維持を最優先事項に掲げ、店舗ごとの特性(立地、客層など)を生かした地道な集客への取り組みを続け、客数は前期並みを維持したものの、客単価は射幸性の低下によって低下基調が続いた。これらの結果、ネットの売上高に相当する営業収入は前期比3.8%(5,721百万円)の減収となった。 費用面では、店舗費用が前期比6.4%(8,703百万円)の減少となった。店舗費用には人件費、機械費、減価償却費、広告宣伝費、修繕費等が含まれるが、2019年3月期は全般的に削減が進む中で、機械費が特に大きく減少した。これは後述するように新規則と関連した機械入替戦略の結果でもある。一般管理費は前期比横ばいであったが、その他収入やその他費用で変動があり、最終的に費用合計は前期比5.7%(7,714百万円)減少し、営業収入の減少幅を上回った。この結果、営業利益は前期比11.5%(1,993百万円)の増益となった。 バランスシート及びキャッシュフローに関しては、2018年3月期に引き続き、借入金の返済を進めたことが大きな動きとして挙げられる。営業利益が前期比増益となったことで、減価償却費等を戻したEBITDAは前期比5.5%増の31,136百万円となった。これを原資に法人税、配当金の支払い、設備投資等を実施し、さらに借入金について約60億円を返済した。借入金返済については2018年3月期に200億円を超える返済を進めたため2019年3月期の返済額は縮小した形となっているが、期末の借入金残高は長短合計で2,626百万円にまで減少した。この点にも将来の業界大変動への備えが着実に進んでいることが読み取れる。 同社グループの基幹会社である(株)ダイナムの業績動向は、同社本体について前述したところと重なる。2019年3月期決算は営業収入(遊技業収入と自販機収入の合計)136,584百万円(前期比2.4%減)、営業利益18,161百万円(同18.0%増)と減収増益で着地した。前述のように、客単価の減少や還元率上昇の影響で営業収入は減収となったものの、機械費を中心として営業費用を大きく削減し、営業増益を達成した。 店舗については、北海道で1店舗出店・1店舗閉鎖(これらは言わば店舗の入替で、対になったもの)、山形県で1店の出店を行った結果1店舗の純増となり、期末店舗数は406店舗となった。新規則の施行に伴う旧規則から新規則への移行期間に当たる現在は、同社は店舗展開についてはニュートラルな姿勢で臨んでおり、それが2019年3月期の店舗異動にも表れた形だ。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之) 《MH》
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