マーケット
10/10 15:15
39,380.89
+102.93
42,512.00
+431.63
暗号資産
FISCO BTC Index
10/11 5:28:26
8,869,309
フィスコポイント
保有フィスコポイント数
  
今月フィスコポイント数
  

飯野海運 Research Memo(3):外航海運業、内航・近海海運業、不動産業を展開

2019/7/3 16:03 FISCO
*16:03JST 飯野海運 Research Memo(3):外航海運業、内航・近海海運業、不動産業を展開 ■飯野海運<9119>の事業概要と特徴・強み 1. 事業の概要 海運業(外航海運業、内航・近海海運業)と不動産業を収益の両輪としていることが特徴だ。セグメント区分は外航海運業、内航・近海海運業、不動産業の3セグメントとしている。2019年3月期の売上高構成比は外航海運業76.3%、内航・近海海運業11.1%、不動産業12.6%、営業利益構成比は外航海運業12.2%、内航・近海海運業19.4%、不動産業68.4%だった。 海運業の収益は為替、海運市況、燃料油価格などの影響を受けて変動しやすいが、2019年3月期は海運市況が低迷する状況でも、全社利益の約3割を確保した。不動産業は、新橋田村町地区市街地再開発事業に伴う所有ビル解体などの影響で一時的に収益が減少しているが、安定収益源であることに変化はない。 海運業は業界最大級の船隊規模を誇るケミカルタンカーやガスキャリアが主力 2. 海運業 海運業のうち、外航海運業は全世界にわたる水域において、原油を輸送するオイルタンカー、石油化学製品を輸送するケミカルタンカー、LNG(液化天然ガス)やLPG(液化石油ガス)を輸送する大型ガスキャリア、石炭・木材チップを輸送する専用船及び穀物・鋼材・肥料などを輸送する小型~中型ドライバルクキャリア(ばら積み貨物船)を運航している。内航・近海海運業は国内及び近海を中心とした水域において、LNG・LPG・石油化学系ガスを輸送する小型ガスキャリアなどを運航している。また、国内外における船舶管理業や船用品販売業なども行っている。 ケミカルタンカーやガスキャリアなどによる資源・エネルギー関連輸送を主力として、グローバル・ネットワークを駆使した効率的な輸送で、遠洋から近海にわたる幅広い水域で海上輸送サービスを提供している。LPG・石油化学系ガスの国内輸送シェアは業界トップクラスである。さらに国内では数少ない内航LNGキャリアも運航している。 2019年3月期末のグループ運航船舶数(共有相手持分含む)は合計107隻である。内訳は外航海運業が80隻(オイルタンカー2隻、ケミカルタンカー43隻、大型ガスキャリア17隻、ドライバルクキャリア18隻)で、内航・近海海運業が小型ガスキャリアなど27隻である。ケミカルタンカーは業界最大級の船隊規模を誇っている。 主要取引先には、アストモスエネルギー(株)(出光興産<5019>グループと三菱商事<8058>グループのLPG部門が統合したLPG商社)、出光興産、王子ホールディングス<3861>、JXTGエネルギー(株)(JXTGホールディングス<5020>グループ会社)、JA全農(全国農業協同組合連合会)、J-POWER(電源開発)<9513>、東ソー<4042>、日本ゼオン<4205>、北海道ガス<9534>、SABIC(Saudi Basic Industries Corporation)などがある。 なお2017年10月には、トリニダード・トバゴの世界有数のメタノール製造会社であるMethanol Holdings(Trinidad)Ltd.とメタノール輸送の定期用船契約を締結した。本契約には37,000DWT型ケミカルタンカー1隻を投入する。中期経営計画において、ケミカルタンカー事業の世界展開、特に米州への定期配船によるシェール由来貨物の取り込みを重点強化策としており、本契約はその足掛かりとなる。 また2018年2月には、世界最大のメタノール生産者であるMethanex Corp.の100%出資海運会社Waterfront Shipping Company Ltd.と、新造メタノール船定期用船契約締結を発表した。本船には従来の重油のみならず、メタノールを燃料にできる二元燃料主機関を搭載し、環境負荷軽減のため次世代燃料船実用化に向けた取り組みを推進する。 さらに2018年4月には東北電力<9506>と、2018年2月竣工した88,000DWT型石炭船「PEGASUS ISLAND」の専航船輸送契約を締結した。東北電力の石炭安定調達の一翼を担う。 海運業における同社の特徴・強みは、業界最大級の船隊規模を誇るケミカルタンカーである。特に中東積み石油化学製品の輸送量はトップクラスのシェアを誇っている。 また同社が運航するケミカルタンカーの多くはステンレス製タンクを有している。ステンレス製タンクは通常の鉄製タンクに比べて耐腐食性が強いため、硫酸なども輸送できるメリットがあり、石油化学製品だけでなくケミカルタンカーでパーム油などの輸送も行うことで効率的な運航を図っている。 ステンレス製タンクに加えて、タンク洗浄など石油化学製品輸送に要求される高度な船舶管理ノウハウ、さらには効率的な輸送ノウハウを有していることが、同社の競争優位性につながっている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展) 《SF》
関連銘柄 10件
3861 東証プライム
578
10/10 15:00
+3.2(%)
時価総額 586,313百万円
国内製紙最大手。段ボール原紙や家庭紙、紙おむつ等の生活産業資材が主力。特殊紙や感熱紙などの機能材、資源環境ビジネス等も手掛ける。配当性向30%目安。生活産業資材は東南アジア、オセアニアの事業拡大に注力。 記:2024/06/15
4042 東証プライム
1,921.5
10/10 15:00
+5(%)
時価総額 624,643百万円
総合化学大手。1935年創業。苛性ソーダ、高速液体クロマトグラフィー用カラムで国内トップシェア。臭素は国内生産量トップ。ハイシリカゼオライトは自動車用途中心に出荷順調。分離精製剤の生産能力増強図る。 記:2024/06/24
4205 東証プライム
1,396.5
10/10 15:00
+1.5(%)
時価総額 320,516百万円
合成ゴム、高機能樹脂の製造・開発等を行う化学メーカー。レーザービームプリンター用レンズ材料、グリーン系香料等で世界トップクラスのシェア。27.3期売上高5100億円目標。電池材料などに新規投資を集中へ。 記:2024/06/07
5019 東証プライム
1,095.5
10/10 15:00
-1(%)
時価総額 1,631,554百万円
石油元売り大手。1911年に北九州・門司で創業。2019年に昭和シェル石油と経営統合。SS「apollostation」を展開。基礎化学品、高機能材等も。新規収益創出で事業ポートフォリオの転換図る。 記:2024/08/10
5020 東証プライム
840.3
10/10 15:00
-4.7(%)
時価総額 2,714,407百万円
大手エネルギーグループ会社。石油元売りトップ。サービスステーションの運営や石油・ガス開発、金属資源開発、製錬を行う。今期3Q累計は原油価格や金属価格の下落が影響も、在庫影響を除き営業増益となった。 記:2024/04/16
8058 東証プライム
2,964
10/10 15:00
+18.5(%)
時価総額 12,782,197百万円
大手総合商社。原料炭や銅、液化天然ガスなど資源分野で世界有数の優良権益を有す。非資源分野は食品卸売に強み。自動車・モビリティ、複合都市開発等も。総還元性向40%程度目処。LNG事業の拡張などを図る。 記:2024/07/07
9119 東証プライム
1,247
10/10 15:00
-14(%)
時価総額 135,798百万円
海運中堅。業界首位級のケミカルタンカーに強み。本社ビル賃貸でも稼ぐ。24.3期3Q累計は不動産賃貸が経費増。だが大型ガス船が堅調。市況軟化のケミカルタンカーなども想定以上の運航採算確保。配当性向3割目安。 記:2024/04/12
9506 東証プライム
1,467
10/10 15:00
+5.5(%)
時価総額 737,729百万円
東北地盤の電力会社。東北6県と新潟県が主な供給区域。発電・販売事業、送配電事業、建設業を展開。グループ会社にユアテックなど。DOE(株主資本配当率)2%目安。27.3期経常利益1900億円目指す。 記:2024/06/04
9513 東証プライム
2,405
10/10 15:00
+3(%)
時価総額 440,238百万円
電力会社への電力供給等を行う電力会社。大規模石炭火力発電所や大規模水力発電所等を手掛ける。風力発電所の建設で国内トップレベルの実績。中期経営計画では27.3期経常利益900億円程度、ROE5%程度目標。 記:2024/06/04
9534 東証プライム
619
10/10 15:00
+7(%)
時価総額 54,898百万円
北海道地盤の都市ガス会社。1911年設立。主要供給区域は札幌、小樽、千歳、函館、北見など。電気供給事業、LPG事業、自動車販売等も。ガス小売顧客件数は49万件超。31.3期営業利益160億円目標。 記:2024/06/04