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後場に注目すべき3つのポイント~日本株の水準訂正継続、買い戻しに押し目買い加わり底堅い展開

2021/9/6 12:21 FISCO
*12:21JST 後場に注目すべき3つのポイント~日本株の水準訂正継続、買い戻しに押し目買い加わり底堅い展開 6日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は大幅に6日続伸、日本株の水準訂正継続、買い戻しに押し目買い加わり底堅い展開 ・ドル・円は小じっかり、米金利高と日本株高で ・値上がり寄与トップはファーストリテイリング<9983>、同2位が東京エレクトロン<8035> ■日経平均は大幅に6日続伸、日本株の水準訂正継続、買い戻しに押し目買い加わり底堅い展開 日経平均は大幅に6日続伸。510.06円高の29638.17円(出来高概算6億2488万株)で前場の取引を終えている。 3日の米株式市場でのNYダウは74.73ドル安(-0.21%)と小幅に反落。8月雇用統計の非農業部門雇用者数の伸びは前月比23.5万人増と市場予想の72.5万人を大幅に下回った。景気回復ペースの減速を警戒した売りが広がり、ダウは終日軟調に推移。一方、量的緩和縮小(テーパリング)の開始が遠のくなど、金融緩和長期化への思惑からハイテク株買いは根強く、ナスダック総合指数は連日史上最高値を更新して終了した。まちまちな米株市場ではあったが、東京市場では、国内での政局流動化を受けた政策期待が続いており、本日の日経平均は373.11円高の29501.22円とギャップアップでスタート。取引開始後まもなく29600円を超えると、一時は利益確定売りで伸び悩んだものの、継続する買い戻しや旺盛な押し目買いのもと高値圏での推移が続いた。 個別では、出資先企業が第三者割当増資を実施すると発表したgumi<3903>が急騰し、先日の大幅増配が引き続き材料視された明和産業<8103>と並んで値上がり率上位に並んでいる。また、今期大幅増益見通しを示した日駐<2353>も大幅に上昇。主力どころでは、商船三井<9104>や日本郵船<9101>などの大手海運株が急伸で直近高値を更新。自民党総裁選での政策討議活発化を睨んで、再生可能エネルギー関連株が再び動意づいており、レノバ<9519>、テスHD<5074>、イーレックス<9517>、新興市場ではウエストHD<1407>などが急伸している。 また、JFE<5411>や日本製鉄<5401>などの大手鉄鋼株、菅首相の実質的な退陣を受けて携帯産業の改革後退などの思惑から、NTT<9432>、KDDI<9433>などの大手通信株が大幅高となっている。そのほか、株式市場の売買活発化を受けて野村<8604>が大幅続伸で売買代金上位に入っている。 一方、プライム市場上場維持基準への適合に向けた社長による株式売出が発表されたクロスマーケ<3675>、通期計画を上方修正も第2四半期(5-7月)実績を含め物足りないと捉えられたポールHD<3657>などがそれぞれ急落。投資ファンドによる株式買い増しなどの思惑で前週に賑わっていた東京機<6335>は利益確定売りで値下がり率上位に入っている。 セクターでは、海運業、証券・商品先物取引業、情報・通信業などが上昇率上位となった一方、電気・ガス、鉱業、パルプ・紙などが下落率上位に並んだ。東証1部の値上がり銘柄は全体の58%、対して値下がり銘柄は36%となっている。 日経平均の前週からの急伸劇は今週も継続している。日経平均は日足一目均衡表で雲を大きく上放れ、三役好転の買い手優位の状態に一気に転換。遅行線の強気シグナルも増大しており、騰勢は当面維持されそうだ。本日の大幅高で、日経平均の直近6日間の上げ幅は2000円近い。大台の3万円も視野に入るなか、さすがに短期的な過熱感も漂うところではあるが、上昇をけん引してきた日経平均先物には本日も買い戻しが断続的に入っている様子。 海外勢は今年、先物では大幅な売り越しポジションにあり、まだまだ買い戻しは始まったばかりと思われる。今週末には先物・オプション取引に係る特別清算指数算出(メジャーSQ)が控えており、売り方による買い戻しの進展を想定すれば、目先的な利益確定売りが入っても底堅く推移しそうだ。また、前週からの急ピッチでの上昇に付いていけていない投資家も多いとみられ、下げた局面ではすかさず押し目買いが入りそうだ。実際、午前はそうした動きが見られている。 もともと史上最高値更新を続ける米国株などに対して日本株だけ出遅れ感が著しかった。主力企業の4-6月期決算は好調で通期計画の上方修正も例年に比して多かった。アナリストの業績上方修正も増え、今期予想EPS(一株当たり利益)が上昇傾向を辿る一方、予想PER(株価収益率)は低下傾向が続いていた。 ただ、こうした背景として度々挙げられていた日本の新型コロナウイルス感染拡大やワクチン接種の遅れも揃って解消に向かってきている。新規感染者数は依然として多いものの、8月半ばからは前週比での減少傾向が確認されており、ピークアウトが見られているほか、ワクチン接種は欧米に勝るスピードで追い上げてきている。日本株のバリュエーションディスカウントの要因が解消されてきたのであれば、株価の水準訂正にも納得感が持てる。そこに、政局流動化に伴う政策期待も相まったという格好だ。 とはいえ、一気に楽観に傾いてきている分、改めて警戒も必要だろう。新型コロナ感染動向についていえば、確かに、新規感染者数は減少傾向にあるが、コロナの行方だけは誰にも確定的なことはいえない。デルタ株に変わる新たな変異株、従来ワクチンが効きにくい景気回復の大前提を覆すような変異株の拡大など、リスクは常に存在する。世界保健機関(WHO)は8月末、警戒レベルが上から2番目の「注目すべき変異型(VOI)」に南米の一部の国で流行するミュー型を加えた。このVOIリストにはそのほかラムダ型などを加え、5種類も変異株が存在する。どれがいつ「懸念される変異株(VOC)」に格上げされるかは分からない。 また、新規感染者数は減少傾向といっても、ワクチン接種が遅れている新興国でのデルタ変異株の収束はまだまだ道半ばだ。ゴールドマン・サックス証券やシティグループ証券などはデルタ株拡大による世界経済下方修正リスクを警告している。先日のトヨタの減産報道によるショックは、第1四半期決算発表時に既に織り込み済みで、年間生産計画に変更がないこともあり、挽回生産も可能とのことで市場の動揺はひとまず収まった。しかし、減産背景にある東南アジアでの感染拡大などによるサプライチェーンの混乱が、この先再び起こることがないという保証はない。ニュースのヘッドライン次第で相場の雰囲気は一変してしまうことに留意しておきたい。 国内政治も、いまは期待ばかりが先行しているが、実際のところ、誰が新首相になったとしても、コロナという不確実性の高い相手との戦いが困難であることに変わりはない。また、政策の中身もまだ明らかになってはいないが、財源問題も含めて実現可能性などが低いと判断されば、簡単に期待が萎む可能性もある。 当面は強気で臨むべきとは思うが、みなが強気に傾きすぎた時ほど怖いものはない。常にリスクを睨みながら相場に臨みたいものだ。 ■ドル・円は小じっかり、米金利高と日本株高で 6日午前の東京市場でドル・円は小じっかりとなり、109円半ばから後半に水準を切り上げた。米10年債利回りの上昇を受け、ややドル買いに振れやすい。また、日経平均株価が前週からの上昇基調を維持し、日本株高を好感した円売りがドルを押し上げている。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は109円69銭から109円84銭、ユーロ・円は130円26銭から130円50銭、ユーロ・ドルは1.1874ドルから1.1887ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・gumi<3903>、アイビー化粧品<4918>など、5銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値上がり寄与トップはファーストリテイリング<9983>、同2位が東京エレクトロン<8035> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・米・8月非農業部門雇用者数:+23.5万人(予想:+73.3万人、7月:+105.3万人←+94.3万人) ・米・8月平均時給:前年比+4.3%(+3.9%、7月:+4.1%←+4.0%) ・米・8月失業率:5.2%(予想:5.2%、7月:5.4%) ・米・8月ISM非製造業景況指数:61.7(予想:61.6、7月:64.1) ・米・8月サービス業PMI改定値:55.1(予想:55.2、速報値:55.2) ・米・8月総合PMI改定値:55.4(速報値:55.4) 【要人発言】 ・バイデン米大統領 「雇用統計の鈍化、新型コロナウイルス変異株流行が原因」 「雇用創出の拡大が継続」 「雇用統計には失望、しかし、経済の回復は耐久性があり強い」 <国内> 特になし <海外> ・15:00 独・7月製造業受注(前月比予想:-1.0%、6月:+4.1%) 《CS》
関連銘柄 20件
1407 東証スタンダード
1,890
11/27 15:30
-19(%)
時価総額 86,991百万円
産業用太陽光発電所請負事業、非FIT発電所開発販売事業等の再生可能エネルギー事業が柱。省エネルギー事業やグリーン電力卸売事業等も。非FIT発電所開発販売事業は高圧非FIT発電所を成長ドライバーに位置付け。 記:2024/10/22
2353 東証プライム
222
11/27 15:30
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時価総額 77,345百万円
駐車場の管理・運営等を行う駐車場事業が主力。スキー場や那須ハイランドパークの運営等も手掛ける。国内駐車場の運営物件数は1300物件超。駐車場事業ではバレーサービスなど高付加価値サービスの提供図る。 記:2024/10/22
463
11/27 15:30
-3(%)
時価総額 17,666百万円
ゲームなどのデバッグ(不具合の検証・検出)、ソフトウェア第三者検証、サーバー監視等を手掛ける。アニメ制作やゲームパブリッシング等も。海外ソリューション部門は売上順調。29.1期売上高1000億円目標。 記:2024/10/25
667
11/27 15:30
-26(%)
時価総額 13,320百万円
マーケティングメディアの運営等を行うデジタルマーケティング事業、データマーケティング事業、インサイト事業を手掛ける。配当性向15%前後目安。1100万人超のパネルネットワークや幅広い顧客基盤などが強み。 記:2024/07/26
3903 東証プライム
370
11/27 15:30
-8(%)
時価総額 18,304百万円
モバイルオンラインゲーム制作会社。自社オリジナルや他社IPを活用したゲームの開発・運用で成長。OSHIトークン等のブロックチェーン等事業も。アスタータタリクスは24年9月末で運用終了。コスト最適化図る。 記:2024/10/25
4918 東証スタンダード
241
11/27 15:30
-2(%)
時価総額 1,288百万円
スキンケア・メークアップなどの化粧品、美容補助商品等の製造・販売を行う。全国の販売会社を通じた対面販売に特徴。スキンケア部門の売上高比率が高い。浸透美活液「レッドパワー セラム」などの販促を強化。 記:2024/08/26
5074 東証プライム
267
11/27 15:30
-6(%)
時価総額 18,862百万円
エネルギープラント等の設計・調達・施工を行うエンジニアリング事業、再生可能エネルギー発電所の運営等を行うエネルギーサプライ事業を展開。蓄電システム関連事業などが注力領域。27.6期営業利益64億円目標。 記:2024/08/19
5401 東証プライム
3,033
11/27 15:30
-26(%)
時価総額 2,882,324百万円
国内最大、世界有数の製鉄会社。自動車用鋼板、電磁鋼板、高級シームレス鋼管で実績。日鉄エンジニアリングなどを傘下に収める。米鉄鋼大手USスチール買収へ。中国減速で需要や市況は伸び悩み。原材料高も響く。 記:2024/06/24
5411 東証プライム
1,700.5
11/27 15:30
-16(%)
時価総額 1,087,364百万円
国内2位の鉄鋼メーカー。日本鋼管と川崎製鉄の経営統合により発足。鋼板を中心に多数の高付加価値製品を抱え、自動車用高級鋼板に強み。価格転嫁進める。高付加価値製品比率高まる。構造改革と海外拡大も進める。 記:2024/06/25
6335 東証スタンダード
348
11/27 15:30
-2(%)
時価総額 3,038百万円
国内最大手の新聞印刷機メーカー。1874年創業。国内主要新聞社などが主要取引先。商業印刷用輪転機、自動化・省力化機器等も手掛ける。新規事業の拡大等に注力。自律走行清掃ロボットを西尾レントオールと共同開発。 記:2024/06/29
8035 東証プライム
22,240
11/27 15:30
-410(%)
時価総額 10,489,118百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
8103 東証プライム
624
11/27 15:30
-10(%)
時価総額 26,071百万円
三菱グループの商社。レアアース・レアメタル、断熱材、潤滑油、フィルム製品、合成樹脂製品、電池材料などを取り扱う。配当性向は50%基本。モビリティ、環境等が注力領域。LiB材料事業の推進などに取り組む。 記:2024/07/29
8604 東証プライム
900
11/27 15:30
-22.3(%)
時価総額 2,847,207百万円
国内最大級の総合証券「野村證券」を中核とする持株会社。野村アセットマネジメント、野村信託銀行等も傘下に持つ。預り資産は153兆円超で業界トップ。インベストメント・マネジメント部門は運用資産残高が過去最高。 記:2024/06/17
9101 東証プライム
4,800
11/27 15:30
-72(%)
時価総額 2,212,800百万円
海運の国内最大手。1885年創業。三菱グループ。不定期専用船事業、物流事業が柱。定期船事業、航空運送事業等も展開。世界最大規模の自動車専用船を保有。配当性向30%目安。25.3期は最終増益見通し。 記:2024/07/04
9104 東証プライム
5,170
11/27 15:30
-172(%)
時価総額 1,874,404百万円
海運国内2位。1884年創業。三井グループ。ドライバルク事業、エネルギー事業、製品輸送事業が柱。LNG船の所有・管理・運航で世界シェアトップクラス。配当性向30%目安。非海運事業のアセット積み増し図る。 記:2024/07/29
9432 東証プライム
152.6
11/27 15:30
-1.7(%)
時価総額 13,817,978百万円
国内最大の通信会社。NTT東日本、NTT西日本、NTTドコモ、NTTデータグループなどを傘下に持つ。研究開発部門を有する点が特徴。データセンターを拡張。コンシューマ通信事業では顧客基盤の強化を推進。 記:2024/10/10
9433 東証プライム
4,915
11/27 15:30
-11(%)
時価総額 10,772,923百万円
国内シェア2位の大手通信キャリア。auブランドの携帯電話が主力。沖縄セルラー電話、JCOMなどを傘下に持つ。ローソンへのTOBは成立。au PAYカードの会員数が944万人を突破するなど金融事業は順調。 記:2024/06/04
9517 東証プライム
626
11/27 15:30
+6(%)
時価総額 46,587百万円
相対や取引所を通じて調達した電力を小売販売。自社でバイオマス発電所も。大口の高圧顧客伸ばす。逆ざや販売も解消。ベトナムなどアジア諸国で発電所建設へ。JFEエンジ等4社引受先に第三者割当増資し財務改善。 記:2024/08/26
9519 東証プライム
782
11/27 15:30
+1(%)
時価総額 71,309百万円
再エネ発電所を開発・運営。太陽光を軸にバイオマス、洋上風力発電事業も。小規模分散型の太陽光発電所も順次運転を開始したことで、発電量は順調に増加。東京ガとの間で資本業務提携、第三者割当増資で資本増強。 記:2024/08/26
9983 東証プライム
51,190
11/27 15:30
-260(%)
時価総額 16,289,733百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25