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後場に注目すべき3つのポイント~「適温」期待に忍び寄るリスク

2021/6/15 12:31 FISCO
*12:31JST 後場に注目すべき3つのポイント~「適温」期待に忍び寄るリスク 15日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は続伸、「適温」期待に忍び寄るリスク ・ドル・円は小高い、豪ドル売りでドル上昇 ・値上がり寄与トップは東京エレクトロン<8035>、同2位がエーザイ<4523> ■日経平均は続伸、「適温」期待に忍び寄るリスク 日経平均は続伸。214.14円高の29375.94円(出来高概算4億6000万株)で前場の取引を終えている。 週明け14日の米株式市場でNYダウは3日ぶりに反落し、85ドル安となった。15~16日に開催される連邦公開市場委員会(FOMC)を前に持ち高調整の売りが出て、NYダウは軟調に推移。一方、長期金利が引き続き1.5%を下回る水準で安定推移したため、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は0.7%の上昇となり、およそ1か月半ぶりに過去最高値を更新した。本日の東京市場でも米ハイテク株高を受けて投資家心理が上向き、日経平均は94円高からスタートすると、寄り付き後も上げ幅を拡大。前場中ごろには一時29450.29円(288.49円高)まで上昇し、取引時間中としては5月10日以来の高値を付けた。 個別では、売買代金トップのエーザイ<4523>が5%を超える上昇となっているほか、レーザーテック<6920>、東エレク<8035>、ソニーG<6758>が堅調。トヨタ自<7203>は小高い。決算発表のLink−U<4446>やMSOL<7033>、一部証券会社の投資判断引き上げが観測されたくら寿司<2695>などが東証1部上昇率上位にランクイン。また、フォーカス<4662>はリリースが材料視されてストップ高水準での買い気配となっている。一方、JAL<9201>やANA<9202>の軟調ぶりが目立つ。経済活動再開への期待から上昇してきた銘柄に利益確定売りが出ているようだ。エムスリー<2413>も軟調で、任天堂<7974>、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>は小安い。また、業績下方修正のパーク24<4666>などが東証1部下落率上位に顔を出している。 セクターでは、医薬品、精密機器、金属製品などが上昇率上位。一方、空運業、鉄鋼、証券などが下落率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の50%、対して値下がり銘柄は44%となっている。 米ハイテク株高を受けて投資家心理が上向き、本日の日経平均は取引時間中としてはおよそ1カ月ぶりの高値を付けた。日足チャートを見ると、これまで上値抵抗となってきた75日移動平均線を上抜け。6月に入ってからの米長期金利の低下で、国内外投資家のエクスポージャー(投資残高)が大きい米ハイテク株の上昇にサポートされる形で日経平均がもち合い上抜けすることもある程度想定されたが、やはりFOMC前というタイミングには意外感があると言わざるを得ない。 前日も大方の予想以上に日経平均が堅調な動きを見せたが、中国・香港・台湾等の市場が休場だったこともあり、東証1部売買代金は1兆9646億円と1月18日以来の低水準。それ以上に株価指数先物の取引は閑散とした印象で、日経平均の値幅の割に目立った買い越しの動きは見られなかった。強いて言えばモルガン・スタンレーMUFG証券が東証株価指数(TOPIX)先物の売り越しを継続。相変わらず海外勢によるTOPIX先物の買い戻しの動きは出てきておらず、値がさグロース(成長)株を中心とした現物株の買いが相場を押し上げたことがわかる。 一方、米債券市場の動向を見ると、確かに長期金利はなお1.5%を下回る水準で推移しているものの、ここ2営業日は反発している。4日発表の5月雇用統計を受け、「労働需給のギャップは徐々に解消される」との見方から期待インフレ率の指標(米10年物ブレークイーブン・インフレ率)や長期金利が低下傾向にあったのはこれまで当欄で指摘してきたとおり。しかし、FOMCを前に米金融大手JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)がインフレの高まりや金利上昇を予想していることを示唆。また、米ウォール・ストリート・ジャーナルは米連邦準備理事会(FRB)が今回のFOMC後に早期利上げの可能性を示唆する可能性があるなどと報じており、債券投資家が持ち高調整の動きに出たのだろう。 このように、金融緩和が続くことを前提にしたようなグロース・ハイテク株主導の上昇という日米株式市場の動きと、FOMCを前にこれまでの金利低下の反動が見られる米債券市場の動きは相反するものに見受けられる。ダイモン氏の発言やWSJ紙の報道を踏まえると、株式投資家も「長期金利の低位安定」という居心地のいい環境がどこまで続くか、慎重に見極める必要がありそうだ。 さらに言えば、現在の株高は“緩やかな経済成長と緩和的な金融環境が継続する”という、いわゆる「ゴルディロックス(適温)相場」への期待に支えられたものだろうが、リスクの萌芽は米金利動向のみにあるわけではない。FOMCに関心が向かいがちだが、本日は米国で5月小売売上高や鉱工業生産の発表が予定されている。特に小売売上高は給付金効果の一巡でさえない結果になるとの見方があり、現地からは住宅価格の高騰で消費者のセンチメントが大きく悪化しているとの声も聞かれる。株式投資家の期待するシナリオは思いのほか狭い道かもしれない。短期的な波乱にも十分警戒したうえで取り組みたい。 (小林大純) ■ドル・円は小高い、豪ドル売りでドル上昇 15日午前の東京市場でドル・円は小高く推移し、110円10銭台に浮上した。豪準備銀 行が公表したハト派寄りの議事要旨を受け豪ドル売りが優勢となり、ドルを押し上げ た。また、日経平均株価が予想外に強含み、日本株高を好感した円売りがドルをサポー トした。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は110円02銭から110円14銭、ユーロ・円は133円3 6銭から132円52銭、ユーロ・ドルは1.2113ドルから1.2125ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・メディネット<2370>、パルマ<3461>など、4銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値上がり寄与トップは東京エレクトロン<8035>、同2位がエーザイ<4523> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・ユーロ圏・4月鉱工業生産:前月比+0.8%(予想:+0.4%、3月:+0.4%←+0.1%) 【要人発言】 ・豪準備銀行(議事要旨) 「債券購入プログラム終了の検討は時期尚早」 「完全雇用の達成には非常に緩和的な政策の維持が必要」 <国内> ・13:30 4月第3次産業活動指数(前月比予想:-0.6%、3月:+1.1%) <海外> ・15:00 英・2-4月ILO失業率(予想:4.7%、1-3月:4.8%) ・15:00 独・5月消費者物価指数改定値(前年比予想:+2.5%、速報値:+2.5%) 《CS》
関連銘柄 18件
2370 東証グロース
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体細胞や体性幹細胞など特定細胞加工物製造受託、免疫細胞治療用細胞加工受託、再生医療等製品・治験製品の製造受託等を手掛ける。再生医療等製品事業は開発加速で早期の収益化図る。特定細胞加工物の受託拡大に注力。 記:2024/08/02
2413 東証プライム
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医療従事者専門サイト「m3.com」を運営。製薬企業の薬剤プロモーション・マーケティング支援、薬剤師向け求人情報サイト「薬キャリ」の運営等も。メディカルプラットフォームでは医療現場のDX化支援が順調。 記:2024/07/29
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+80(%)
時価総額 158,976百万円
回転寿司チェーン「無添 くら寿司」を国内外で展開。大阪府堺市に本社。化学調味料など添加物を排除した商品を提供。出店形態は直営店のみ。店舗数は国内外で660店舗超。国内では人気アニメ等とのコラボ企画実施。 記:2024/09/01
3461 東証グロース
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時価総額 2,495百万円
トランクルーム関連ビジネスを展開。コールセンター受付代行業務や収納代行等を行うビジネスソリューションサービスが主力。賃料債務保証付きBPOサービスの受託残高は12万件超。トランクルームの投資開発推進。 記:2024/06/15
4446 東証プライム
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時価総額 6,826百万円
Link-U Technologies等を傘下に収める持株会社。マンガサービス事業が柱。マーケティング事業等も手掛ける。26.7期売上60億円目標。総合書店系マンガサービス、自社プロダクトが重点強化領域。 記:2024/05/06
4523 東証プライム
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時価総額 1,630,229百万円
国内製薬大手。神経領域、がん領域が重点領域。抗がん剤「レンビマ」が主力製品。一般用医薬品でチョコラBBなど。不眠症治療剤「デエビゴ」は成長。米国でのレケンビ治療は着実に進捗。中長期的に研究開発投資を継続。 記:2024/04/29
4662 東証プライム
1,138
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+8(%)
時価総額 18,541百万円
独立系システムインテグレーター。社会インフラ基盤に係るシステムの設計・製造、基幹業務システム・Webシステムの開発等を行う。ICT活用の子ども見守りサービス等も。公共関連は社会保険・自動車関連等が順調。 記:2024/06/25
4666 東証プライム
1,816.5
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時価総額 310,709百万円
時間貸し駐車場「タイムズ」を運営。英国や豪州などにも進出。カーシェアが成長。レンタカーも。23.10期1Qは交通量回復により駐車場の稼働率改善。外出機会増でカーシェアも好調続く。通期最高業績・復配を計画。 記:2024/04/12
6758 東証プライム
2,767
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-13(%)
時価総額 17,274,652百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
6920 東証プライム
23,775
10/4 15:00
+70(%)
時価総額 2,241,650百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。FPD関連装置やレーザー顕微鏡なども手掛ける。High-NA向け含むACTISは引き合い旺盛。生成AI関連HBM向けは需要堅調。 記:2024/06/11
1,863
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時価総額 31,267百万円
プロジェクト・マネジメント・オフィス(PMO)サービスが主力のマネジメント専門企業。マネジメントコンサル、プロジェクトマネジメント実行支援等を行う。支援実績は年間960件超。積極的な新規採用進める。 記:2024/05/08
7203 東証プライム
2,586
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-15.5(%)
時価総額 42,190,556百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
7974 東証プライム
7,743
10/4 15:00
-22(%)
時価総額 10,055,757百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。海外売上高比率は7割超。新規タイトル、追加コンテンツの継続投入でプラットフォームの活性化を図る。 記:2024/07/28
8035 東証プライム
25,355
10/4 15:00
-405(%)
時価総額 11,958,255百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
9201 東証プライム
2,456.5
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+26(%)
時価総額 1,073,844百万円
大手航空会社。航空旅客事業や貨物郵便事業、マイル/金融・コマース事業などを展開。LCCのZIPAIR Tokyo、スプリング・ジャパンなどを傘下に持つ。スマホ決済「JAL Pay」のサービス拡充図る。 記:2024/08/30
9202 東証プライム
2,945
10/4 15:00
-2.5(%)
時価総額 1,426,246百万円
国内最大手の航空会社。全日本空輸(ANA)が中核。ピーチ、エアージャパンなども傘下に持つ。航空事業のほか、旅行事業、商社事業等も手掛ける。国際線、国内線ともに旅客需要増。貨物事業の拡大等に取り組む。 記:2024/08/02
9983 東証プライム
49,210
10/4 15:00
+720(%)
時価総額 15,659,655百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業を成長の柱として位置付け。LifeWearの浸透や出店加速で北米、欧州は顧客層が拡大。 記:2024/05/10
9984 東証プライム
8,561
10/4 15:00
-119(%)
時価総額 14,750,209百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17