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後場に注目すべき3つのポイント~ソフトバンク1銘柄で119円押上げ

2020/9/14 12:41 FISCO
*12:41JST 後場に注目すべき3つのポイント~ソフトバンク1銘柄で119円押上げ 14日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は3日続伸、ソフトバンク1銘柄で119円押上げ ・ドル・円は伸び悩み、自民党総裁選にらみ ・値上がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位が信越化学工業<4063> ■日経平均は3日続伸、ソフトバンク1銘柄で119円押上げ 日経平均は3日続伸。173.69円高の23580.18円(出来高概算5億6707万株)で前場の取引を終えている。前週末11日の米国株式相場はまちまち。ダウ平均は131.06ドル高の27665.64ドル、ナスダックは66.05ポイント安の10853.55ポイントで取引を終了した。値ごろ感から買いが先行したものの、主要ハイテク銘柄の利益確定売りに押され一時下落に転じた。その後は、引けにかけて再び緩やかに上昇する展開となった。ただし、ナスダック総合指数は下落となった。 米国株式市場を受けた今日の東京株式市場は、買い優勢の展開となった。英アストラゼネカが新型コロナワクチンの臨床試験(治験)を英国で再開したと発表したことなどを受け、経済活動の正常化への期待が高まり、また、新政権の政策への期待感などが買い手掛かり要因となった。ソフトバンクG<9984>が大幅高となり、1銘柄で日経平均を119円ほど押し上げた。 個別では、第1四半期連結営業利益が前年同期比85.3%増となったフリービット<3843>、21年1月期連結営業利益が前期比2.5倍予想と発表した石井表記<6336>がストップ高買い気配となり、第1四半期連結営業利益が前年同期比2.2倍となったヤーマン<6630>、21年1月期上半期(中間期)連結営業利益が7.26億円と第1四半期の1.47億円から伸長した三井ハイテック<6966>が10%を超す大幅高となり、また、エヌビディア株の保有見通しに加え英FT電子版がMBO計画を再考と報じたと伝わりTOBプレミアムを意識する流れとなったソフトバンクGが10%近い上昇となった。 一方、第3四半期の3か月間のみの連結営業利益が前年同期比9.9%減となったプロレド・パートナーズ<7034>、21年7月期営業利益が30.4%減予想と発表したシルバーライフ<9262>が10%を超す大幅安となり、菅官房長官が電波利用料の引き上げにも言及し収益圧迫が懸念されたNTTドコモ<9437>、KDDI<9433>が下げた。 セクターでは、パルプ・紙、非鉄金属、空運業、保険業、金属製品などが値上がり率上位。一方、海運業、その他金融業が値下がりした。東証1部の値上がり銘柄は全体の74%、対して値下がり銘柄は22%となっている。 市場ではバリュー株(割安株)かグロース株(成長株)かの議論が続いている。先行き経済への楽観論から景気敏感色の強いバリュー株が有利とする見解と、景気低迷でも利益成長が見込めるグロース株が有利とする見方が対立している。このことに関し、株式市場を少し離れて考えてみる。 この夏、金(ゴールド)価格が大きく上昇した。商品先物市場で3月には一時1グラム当たり5000円を割り込んだ金先物(期先)だが、上昇に転じた後は史上最高値を更新し、8月初旬には7000円を上回る場面があった。その後は概ね6000円台後半でもみ合いとなっている。 商品先物市場では白金(プラチナ)も取引されている。白金も金同様、3月に2000円を割り込み安値を付けた後、8月初旬に3300円台まで上昇した。しかし1月に付けた3600円台には届かず、その後は金同様、やや伸び悩んだ水準で揉み合いとなっている。 金と白金は同じ貴金属だが、その価格決定要因は大いに異なる。それぞれの価格決定要因は無数にあるが、ごくごく簡単に言うと、金は「安全資産」とも呼ばれるように、先行き経済に警戒感が高まると資金が集まり価格が上昇する性質がある。一方、白金は現物が主に自動車排気ガス用触媒など工業用に使われるため、先行き経済に楽観的な見方が広がる場面で価格が上昇する性格がある。 金価格と白金価格を比較すると、ここまでは史上最高値を更新した金に分があるようだ。貴金属市場は先行き経済をやや悲観的にみてきたということかもしれない。これを株式市場に当てはめると、グロース株有利ということになる。しかし、白金も3月以降の上昇率は金に引けを取らない。景気回復期待も強いことがうかがえる。このことはバリュー株上昇に重なる。直近は金、白金とも高値からやや伸び悩んだ水準で揉み合う展開となっており、次の波動を探っているように見える。株式市場ではバリュー株かグロース株かの議論が続いているが、貴金属先物市場も景気先行きに判断が付きかねているようだ。 もちろん、前述したように、金や白金の価格決定要因は多岐に及び、決めつけは禁物だが、貴金属先物市場での次の主役が金なのか白金なのか。株式市場や銘柄選択にも大いに関わることになるかもしれず、少し目配りする必要があるかもしれない。 さて、後場の東京株式市場で日経平均は底堅く推移しそうだ。自民党は今日午後行われる両院議員総会で新総裁を選出する。新政権の政策への期待感などが株価下支え要因となり、また、米アップルが15日に開催予定のオンラインイベントを先取りする動きが強まる可能性もある。さらに、ダウ平均先物や香港ハンセン指数、上海総合指数などが底堅く推移していることも東京市場の安心感となりそうだ。 ■ドル・円は伸び悩み、自民党総裁選にらみ 14日午前の東京市場でドル・円は伸び悩み。朝方からドル買いが先行したほか、日経平均株価の堅調地合いでやや円売りに振れている。ただ、本日午後の自民党総裁選の結果を見極めようと、円売りは限定的。前週末同様、欧州通貨の持ち直しでドルは上値が重い。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は106円09銭から106円18銭、ユーロ・円は125円32銭から125円73銭、ユーロ・ドルは1.1832ドルから1.1851ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・フリービット<3843>、ログリー<6579>など、12銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値上がり寄与トップはソフトバンクG<9984>、同2位が信越化学工業<4063> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・日・8月企業物価指数:前年比-0.5%(予想-0.5%、7月:-0.9%) ・日・7-9月期法人企業景気予測調査・大企業全産業景況判断指数:+2.0(予想-40.0、4-6月期:-47.6) 【要人発言】 ・菅官房長官 「消費増税はあくまで将来の話。今後10年引き上げ不要との安倍政権の考えと同じ」 「経済再生なくして財政健全化はない」 <国内> ・13:30 7月第3次産業活動指数(前月比予想:+0.3%、6月:+7.9%) ・13:30 7月鉱工業生産確報(速報値:前月比+8.0%) ・14:00 自民党両院議員総会・総裁選 <海外> 特になし 《HH》
関連銘柄 11件
3843 東証プライム
1,412
11/26 15:30
+18(%)
時価総額 33,061百万円
ISP向け事業支援サービスや個人向けモバイル通信関連サービス、インターネットマーケティング等を手掛ける。特許取得技術など独自技術が強み。アルプスアルパインと資本業務提携。27.4期営業利益80億円目標。 記:2024/08/23
4063 東証プライム
5,660
11/26 15:30
-99(%)
時価総額 11,329,577百万円
時価総額世界上位の化学メーカー。1926年設立。塩化ビニル樹脂、シリコンウエハー、合成石英などで世界トップシェア。海外売上比率が高い。先端露光材料の新拠点建設推進。機能材料事業は高機能性製品の販売に注力。 記:2024/10/28
6336 東証スタンダード
508
11/26 15:30
-2(%)
時価総額 4,153百万円
自動車内装部品等のデバイス事業、プリント基板製造装置等の装置事業、インクジェット事業を展開。液晶向け大型PIインクジェットシステムで世界シェアトップクラス。新規需要取り込みで液晶パネル製造装置は販売順調。 記:2024/10/25
6579 東証グロース
382
11/26 15:30
+40(%)
時価総額 1,453百万円
ネイティブ広告プラットフォーム「LOGLY lift」の提供を行う。ユーザー分析DMP「Juicer」、マーケティングツール「OPTIO」等も。アドプラットフォーム事業では積極営業で媒体枠の新規獲得図る。 記:2024/08/19
6630 東証プライム
786
11/26 15:30
-2(%)
時価総額 45,862百万円
美容健康機器の製造・販売、化粧品や生活雑貨の販売等を手掛ける。美顔器で国内トップシェア。ヤーマン、ミーゼなどのブランドを展開。中計では28.4期売上700億円目標。オリジナル機能性化粧品の拡充を図る。 記:2024/10/25
6966 東証プライム
736
11/26 15:30
-25(%)
時価総額 145,238百万円
モーターコア製品等の製造・販売を行う電機部品が主力。リードフレーム、プレス用金型、平面研削盤等も手掛ける。福岡県北九州市に本社。車載用モーターコアで世界トップシェア。生産性向上、原価低減に取り組む。 記:2024/10/14
7034 東証プライム
525
11/26 15:30
-16(%)
時価総額 5,878百万円
コストマネジメントを中心とするコンサルティング事業を展開。新規事業開発支援、経営人材派遣によるハンズオン支援、システム導入支援等も。固定報酬型コンサルサービスではバックオフィス業務のBPR支援等が成長。 記:2024/06/09
9262 東証スタンダード
735
11/26 15:30
-11(%)
時価総額 7,982百万円
高齢者向け配食サービスのFC本部。店舗数は業界トップ。まごころ弁当、配食のふれ愛などを展開。高齢者施設等への食材販売、冷凍弁当の自社販売等も。オリジン東秀の冷凍食品「オリジンのり弁」の製造業務を受託。 記:2024/06/09
9433 東証プライム
4,926
11/26 15:30
-36(%)
時価総額 10,797,033百万円
国内シェア2位の大手通信キャリア。auブランドの携帯電話が主力。沖縄セルラー電話、JCOMなどを傘下に持つ。ローソンへのTOBは成立。au PAYカードの会員数が944万人を突破するなど金融事業は順調。 記:2024/06/04
9437 東証1部
3,880
12/24 15:00
±0(%)
時価総額 12,527,081百万円
NTTグループの中核を担う国内最大の携帯キャリア。金融・決済など非通信領域の強化に力注ぐ。21.3期1Qはコロナ禍で国際ローミング急減。だが非通信領域の拡大などで補う。通期では利益反発・連続増配を見込む。 記:2020/09/03
9984 東証プライム
8,844
11/26 15:30
-30(%)
時価総額 13,000,636百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17