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「手掛けられる銘柄」選別はシビア

2021/2/4 12:18 FISCO
[日経平均株価・TOPIX(表)] 日経平均;28516.00;-130.50TOPIX;1872.32;+1.23 [後場の投資戦略]  本日の日経平均は3ケタの下落で前場を折り返した。今週に入ってからの3日間で1000円近い大幅上昇となり、1月28-29日の下落分を全て埋めたことから、目先の利益を確定する売りが出るのもやむを得ないだろう。また、中国人民銀行(中央銀行)による金融引き締め観測も引き続き重しになっているとみられる。春節前の需要に対応した人民銀による資金供給は足元一服し、人民銀が過剰流動性への懸念を強めているとの見方から香港ハンセン指数はここ2日、朝方軟調な場面が見られる。ただ、短期金融市場が比較的落ち着いた反応を示していることもあって、香港ハンセン指数は朝安後に下げ渋っており、今のところ過度に警戒する必要はないだろう。  とはいえ、当局の「バブル抑制」意向が意識されてか、中国ハイテク株には引き続き売りが出ているもよう。前日には米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)も2%を超える下落となった。本日の東京市場でもこうした流れを引き継ぎ、値がさハイテク株が軟調だ。東証1部全体としては値上がり銘柄の方が多く、東証株価指数(TOPIX)も0.07%の上昇で前場を折り返したが、こうした値がさハイテク株の下落が日経平均を押し下げている。  それに前週後半の波乱相場を経験した直後だけに、高値圏の銘柄に対する警戒ムードも残るのだろう。本日は1月に調整を強いられていた海運業など一部バリュー(割安)セクターの上昇が目立つことからもそれが窺える。また、マザーズ市場では売買代金上位銘柄を中心に値動きの荒さが見られ、個人の投資資金も足が速い印象だ。  ここ数日の国内外市場における株価の戻りから、現物株の根強い買い意欲が改めて確認されたが、「手掛けられる銘柄」の選別はよりシビアになってきていると考えた方がよさそうだ。海外市場の動向に加え、個別の決算なども睨みつつ、目先の日経平均は高値圏でのもち合いになるとみておきたい。なお、本日は武田薬<4502>、伊藤忠<8001>、ソフトバンク<9434>などが決算発表を予定している。(小林大純) 《AK》
関連銘柄 3件
4502 東証プライム
4,093
11/27 15:30
-39(%)
時価総額 6,511,709百万円
国内製薬最大手。1781年創業。潰瘍性大腸炎・クローン病治療剤など消化器系疾患領域が柱。アイルランドの製薬大手「シャイアー」等を傘下に持つ。25.3期はENTYVIO、免疫グロブリン製剤などの拡大見込む。 記:2024/06/15
8001 東証プライム
7,325
11/27 15:30
-125(%)
時価総額 11,609,319百万円
1858年創業の大手総合商社。繊維、金属、食料、機械、エネルギー・化学品、住生活分野などで事業展開。伊藤忠エネクス、伊藤忠食品などを傘下に持つ。総還元性向50%目途。川下ビジネスの開拓・進化等に取り組む。 記:2024/08/30
9434 東証プライム
190.9
11/27 15:30
-0.5(%)
時価総額 9,101,992百万円
通信キャリア大手。個人向けモバイルサービス、ブロードバンドサービスの提供等を行うコンシューマ事業が主力。メディア・EC事業等も手掛ける。コンシューマ事業では付加価値サービスの拡充等で収益拡大を図る。 記:2024/08/05