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15日の香港市場概況:ハンセン0.7%安で続落、ネット大手に売り続く

2020/12/15 18:00 FISCO
*18:00JST 15日の香港市場概況:ハンセン0.7%安で続落、ネット大手に売り続く 15日の香港市場は値下がり。主要52銘柄で構成されるハンセン指数が前日比182.23ポイント(0.69%)安の26207.29ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が43.56ポイント(0.42%)安の10399.56ポイントとそろって続落した。売買代金は1440億700万香港ドルとなっている(14日は1433億700万香港ドル)。 新型コロナウイルス感染再拡大の影響が懸念されている。米国ではニューヨーク市長が14日、全面的なロックダウン(都市封鎖)に備えるべきだと発言し、英国やドイツでは行動規制が強化された。流行「第4波」を迎える香港では、今月10日から23日まで午後6時以降の外食禁止などの措置が取られている。足もとの景気落ち込みが不安視される状況だ。中国ネット大手に対する規制強化も引き続きマイナス材料。中国共産党は11日の中央政治局会議で、「独占の禁止、資本の無秩序な拡大防止を強化する」との方針を確認した。市場関係者の間では、インターネット業界を念頭に置いたものとみられている。(亜州リサーチ編集部) ハンセン指数の構成銘柄では、電動工具メーカー大手の創科実業(テクトロニック・インダストリーズ:669/HK)が3.6%安、飲食ポータルサイトの美団(メイトゥアン:3690/HK)が3.0%安、不動産投資会社の九龍倉置業地産投資(1997/HK)が2.9%安と下げが目立った。美団に関しては、上述した規制強化が引き続き売り材料。そのほか、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)が2.2%安、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が1.9%安とそろって続落した。 セクター別では、香港の不動産が安い。上記した九龍倉置業地産投資のほか、長江実業集団(1113/HK)が2.7%、恒隆地産(101/HK)が2.4%、恒基兆業地産(12/HK)が2.3%、新鴻基地産発展(16/HK)が1.2%ずつ下落した。 半導体や通信設備・工事の銘柄群もさえない。華虹半導体(1347/HK)が5.2%安、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)が3.8%安、ASMパシフィック・テクノロジー(522/HK)が2.4%安、京信通信系統HD(2342/HK)が2.2%安、中国通信服務(552/HK)が1.6%安で引けた。 半面、海上輸送やコンテナリースなど海運関連セクターは逆行高。中遠海運HD(1919/HK)が10.2%、東方海外(オリエント・オーバーシーズ:316/HK)が10.0%、太平洋航運集団(2343/HK)が3.0%、中遠海運発展(2866/HK)が2.6%ずつ上昇した。 医薬品セクターも物色される。中国生物製薬(1177/HK)が5.3%高、石薬集団(1093/HK)が4.4%高、薬明生物技術(2269/HK)が3.6%高、上海復宏漢霖生物技術(シャンハイ・ヘンリウス・バイオテック:2696/HK)が2.9%高、百済神州(ベイジーン:6160/HK)が2.7%高、翰森製薬集団(3692/HK)が2.4%高で取引を終えた。 一方、本土市場は小反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.06%安の3367.23ポイントで取引を終えた。金融株が下げを主導する。不動産株、エネルギー株、インフラ関連株、公益株、ハイテク株の一角も売られた。半面、自動車や小売など消費関連株は高い。医薬品株、素材株、海運株、防衛関連株も買われた。 亜州リサーチ(株) 《FA》