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加藤製作所 Research Memo(11):中期経営計画(2022~2024)の進捗は順調

2023/12/15 12:11 FISCO
*12:11JST 加藤製作所 Research Memo(11):中期経営計画(2022~2024)の進捗は順調 ■成長戦略 1. 中期経営計画(2022~2024) 加藤製作所<6390>は、コロナ禍に伴う需要の大幅減少やグローバルサプライチェーンの混乱など急激な事業環境の変化に対応し、2022年3月に中期経営計画(2022~2024)を策定した。テーマには「スリムで骨太体質への変革」、基本方針には収益改善・強化(コア事業への経営リソース集中及び抜本的改革)、財務体質の改善(在庫を中心とした運転資本の適正化及び資金効率向上)、将来の基盤構築(開発機種のコア事業への集中)を掲げた。次なる飛躍に向けた徹底的な変革の3年と位置付けて、コスト構造を根本から見直し、強靭な利益体質へ生まれ変わるための抜本的対策を織り込んだ。主要財務目標値には、2025年3月期の売上高664億円、売上原価率83.2%、営業利益率4.7%を掲げている。 なお、2022年3月期の営業損失7,222百万円に対して、2025年3月期は3,100百万円の営業利益を目指している。増減要因として、原料費で700百万円の増加を見込むものの、構造改革に伴い計上した一過性費用6,000百万円(2022年3月に募集・実施した希望退職関連費用など)がなくなるほか、収益改善施策により合計4,800百万円の増益(営業施策で1,300百万円、商品施策で820百万円、製造施策で580百万円、人事施策で1,200百万円、その他施策で940百万円)を計画している。営業施策としては販売価格アップ、販売台数拡大、国内販売拠点の統廃合などを推進する。商品施策としては既存製品の徹底的なコストダウン、新製品群の市場投入などを推進する。製造施策としては生産コストの抜本的見直し、生産の平準化などを推進する。人事施策としては希望退職の募集、その他施策としては各種固定費の削減やアフターサービス事業の強化などを推進する。 こうした収益性重視戦略の推進により、計画1年目の2023年3月期は4期ぶりに営業黒字に転換した。2024年3月期は主力製品の供給制約や不透明感を考慮して減益予想としているが上振れの可能性が高く、2025年3月期も収益性重視戦略として利益率の高い機種やアフター部品の拡販に注力する方針である。建設用クレーンの新製品については、2025年3月期の上期に1機種、下期に1機種の投入を計画している。また世界初の「ハイブリッドラフター」の発売も予定している。さらに、グローバル展開の加速に向けて、需要旺盛なアジアに向けて新たな生産拠点を確保すべくインドでの事業開発の検討など次期中計に向けた準備も着々と進めている。こうした状況から、中期経営計画の進捗はおおむね順調であり、部品供給問題の解決が見込まれる2025年3月期においては計画数値の達成は十分可能であると弊社では考えている。 業績回復に伴って配当も回復に向かう 2. 株主還元策 株主還元については、メーカーとして体質強化を図るため必要な内部留保を行いつつ、株主に対して安定的な配当を行うことを基本方針としている。中期経営計画を着実に推進し、収益性の改善・強化と財務体質の改善により、従来の安定配当に加えて、さらなる株主還元の充実を目指す。この基本方針に基づいて2024年3月期の配当予想は前期比10.0円増配の40.0円(第2四半期末20.0円、期末20.0円)としている。予想配当性向は23.4%となる。同社は業績の落ち込みにより配当金が減少する時期があったが、今後は業績の回復に伴って配当金も回復に向かうことが期待できる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展) 《SI》
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1895年創業の総合建設機械メーカー。建設用クレーンや油圧ショベル、路面清掃車、万能吸引車等の製造・販売を行う。国内売上高比率が高い。中国におけるミニショベル事業を見直し。環境対応型建機の国内普及推進。 記:2024/08/06