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日本ヒューム Research Memo(8):2023年3月期は原材料高騰が重荷になるも、基礎事業の営業利益は急伸
2022/12/26 16:08
FISCO
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*16:08JST 日本ヒューム Research Memo(8):2023年3月期は原材料高騰が重荷になるも、基礎事業の営業利益は急伸 ■業績動向 1. 2023年3月期第2四半期の業績概要 日本ヒューム<
5262
>の2023年3月期第2四半期の連結業績は、売上高で前年同期比5.2%増の14,861百万円、営業利益で同28.5%減の460百万円、経常利益で同0.8%増の1,408百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益で同4.5%増の1,187百万円となった。売上高は、政府が防災・減災、国土強靭化対策を推進するなかで公共投資が底堅く推移したほか、民間の設備投資も回復傾向となり好調に推移した。特に、引き続き都市防災・脱炭素関連のソリューションに対する引き合いが好調となった。一方で、営業利益は前年同期を下回った。原材料価格の高騰を販売価格へ転嫁するなど利益確保に向けた努力を行ったものの、想定を超える原材料・エネルギー資源価格の高騰が響いた。また、受注競争が激化したことも下押し要因となった。経常利益と親会社株主に帰属する四半期純利益については、持分法投資利益の影響等により予想値(2022年5月発表)を上回って着地した。 事業別では、基礎事業が売上高9,416百万円(前年同期比5.6%増)、営業利益が197百万円(同44.5%増)となった。売上高に関しては民間の新工場建設等の需要が堅調となったことにより、コンクリートパイルの出荷が好調に推移し増収となった。利益面に関しては、増収による増益効果があった。加えて、利益率の良い製品と利益率の良い案件の構成比が高くなったことも利益の急伸に寄与した。 下水道関連事業は、売上高4,690百万円(前年同期比5.2%増)、営業利益634百万円(同23.2%減)となった。利益に関しては前年同期にあった利益率の高い製品の反動で減少した。ただ、上期における製品受注構成の変化は想定しており、おおむね予想どおりの進捗であるという。防災・減災、国土強靭化推進のもとで、引き続き高付加価値製品に対する需要が堅調に推移することが予想される。外部環境の視界は良好であり、高付加価値製品の販売に注力することによって下期での巻き返しが期待できると弊社は推察する。 太陽光・不動産事業は、売上高732百万円(前年同期比1.1%増)、営業利益426百万円(同4.0%増)となった。不動産賃貸収益が堅調に推移したほか、太陽光発電についてもNH東北太陽光発電所、NH岡山太陽光発電所がそろって順調に推移した。 2023年3月期第2四半期累計期間の技術開発戦略関連のトピックスとしては、「3Dプリンターによるプレキャストコンクリートブロックの製造研究」や「機構改革」が挙げられる。3Dプリンターを用いたコンクリート構造物の自動化施工システムを大林組<
1802
>が開発し、プレキャストコンクリートブロックの製造に成功した(大林組との共同研究)。これにより、将来の生産年齢人口減少への対応を図り、また同社内での製造効率の向上が期待される。また、機構改革に関しては、BIM/CIM推進室と洋上風力発電プロジェクト部の新設を行った。国土交通省がBIM/CIMにより3次元モデルの導入を促進しており、同社においても新部署の設立によって顧客との情報共有を促進する。また、同社内の製品設計、製造、管理などにおける生産性の向上も意図している。洋上風力発電プロジェクト部については、洋上風力発電におけるプレキャスト製品市場の創出と実用化に向けた技術開発の強化が目的だ。これにより、同社の再生可能エネルギーへの取り組みをさらに加速する方針だ。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎) 《SI》
関連銘柄 2件
1802 東証プライム
大林組
2,120
11/22 15:30
+86.5(%)
時価総額 1,529,601百万円
1892年創業の大手ゼネコン。国内建設事業を中心に、海外建設事業、エンジニアリング事業等を展開。東京スカイツリーなどで施工実績。グループ社数は140社超。建設バリューチェーンの強化などに取り組む。 記:2024/08/09
5262 東証プライム
日本ヒューム
1,285
11/22 15:30
+13(%)
時価総額 37,712百万円
コンクリート二次製品の総合メーカー。1925年設立。コンクリートパイル、ヒューム管が主力製品。ヒューム管は国内シェアトップクラス。下水道事業では耐震化事業、メンテナンス事業の領域拡大などに取り組む。 記:2024/08/19
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