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ロジザード Research Memo(2):物流業務の精度向上と効率化をシステム面から支える(1)

2022/9/20 16:02 FISCO
*16:02JST ロジザード Research Memo(2):物流業務の精度向上と効率化をシステム面から支える(1) ■会社概要 1. 会社概要 ロジザード<4391>は2001年、倉庫在庫管理システム(以下、WMS)の開発・販売を目的として埼玉県にて創業された。社名のロジザードはLogistics(物流)とWizard(魔法使い)をつなぎ合わせた造語であり、「物流を魔法のように革新的に効率化して、業界や社会に貢献する」という想いが込められている。創業以来、「顧客の出荷は絶対」「顧客と荷受人に迷惑をかけることがあってはならない」という出荷絶対の精神のもと、中小企業を中心とする顧客の物流業務の精度と効率性の向上に貢献してきた。 代表取締役社長の金澤茂則(かなざわしげのり)氏がアパレル業界の出身であることから、当初アパレル業界向けWMS「ロジザードPLUS」を主力サービスとして事業を開始した。システムに顧客のニーズを反映させる形で対象顧客を拡大し、現在では食品・飲料から化粧品、3PLに至るまで幅広い業種の顧客にクラウドを通じてサービスを提供している。 今後はウィズコロナに伴ない発生するニーズを的確に捉え、将来の業績拡大に向けた事業基盤を構築することに注力する考えだ。具体的には、2022年8月に策定した新経営計画のもと、倉庫の自動化やOMOマーケティングをはじめとする新たなトレンドを自社の業績にしっかりと取り込むために、研究開発や人材採用・育成に先行投資する方針だ。 2. 事業内容 同社の事業は、クラウド経由でWMSを提供する「クラウドサービス」、クラウドサービスの利用顧客に対してシステムの導入支援・サポートを行う「開発・導入サービス」、バーコードラベルを作成する専用プリンターなど倉庫作業に必要な機器の販売を行う「機器販売サービス」の3つに大別される。2022年6月期の売上に占めるセグメントごとの割合は、クラウドサービスが76.8%、開発・導入サービスが18.8%、機器販売サービスが4.4%となっている。主力であるクラウドサービスは顧客から月額利用料を徴収するサブスクリプションモデルである。一度導入した後は自動的かつ定期的に収益が発生するため利益率が高く、安定した収益基盤となっている。このことが同社の営業利益率19.7%、ROE(自己資本当期純利益率)16.7%に結実している。そのほか「開発・導入サービス」「機器販売サービス」に関しては、顧客から依頼があった際に収益が発生するビジネスモデルとなっている。 (1) 倉庫在庫管理システム「ロジザード ZERO」 メーカー、流通業、3PL企業を顧客として倉庫内に保管されている在庫の数を正確に把握するとともに、倉庫内作業の効率化を実現するシステムである。商品の入荷から出荷、返品、庫内での棚移動まですべての商品の動きをバーコードで読み取り、物理的に管理することで、「正確な在庫管理」「誤出荷の防止」「倉庫内作業の効率化と標準化」を実現している。同システムの機能は、物流現場の効率化・省力化を実現するためのマテハン・物流ロボットとの連携機能、賞味期限などの有効期限を管理する商品管理機能、リピート通販の正確性・効率性を向上させる同梱物管理機能、保管場所や商品から在庫照会が可能な在庫・状況照会機能、ログインパスワード管理などができるセキュリティ対応機能、「ロジザードZERO-STORE」との連携による店舗在庫管理機能など多岐にわたっている。バーコードを読み取るハンディターミナルについてはレンタルしており、バッテリーの無償交換、故障機の即日交換なども行っている。 また、サポート専任チームによる充実したサポート体制、最短1ヶ月で導入可能なスピード実装、サードパーティーシステムとの多彩な連携も同サービスの魅力の1つだ。カスタマイズ不要で様々な外部システムと連携できるため、顧客としては、低コスト・短期間で同社サービスを導入できる。また、荷主からのタイトなスケジュールに対応しなくてはならない3PL企業に対しては、導入までの期間が短く、荷主の指定する出荷日までに確実にシステムを稼働することができる点が訴求ポイントになっている。 具体的な活用シーンとしては、消費者からの注文を受けた際のピッキング作業がある。「ロジザードZERO」から「対象の商品は棚の下から2番目の右から3番目。同商品を梱包し、〇〇宛に出荷してください」という指示があり、正確なピッキング作業が可能になる。 (2) 店舗在庫管理システム「ロジザードZERO-STORE」 「ロジザードZERO-STORE」は、店舗における在庫管理の効率化を実現するシステムである。主な機能は、在庫管理、POSレジ、分析ツールの3つである。分析ツールは、店舗での売上高を自動で集計・分析する機能を持ち、販売戦略の立案に活用することができる。在庫管理とPOSレジについては、管理者(本部)と事業所(店舗)それぞれに有用な機能を提供している。在庫管理においては、管理者向けに在庫管理・売上管理・棚卸管理などの機能を提供している。たとえば、本部が各事業所のデータを一元管理できるようになり、各事業所の効率的管理や全体最適化に有効だ。事業所向けにはスマートフォンを利用した売上・在庫登録機能、他店舗の在庫をリアルタイムで確認できる他店舗在庫照会機能などを提供している。店舗作業の効率化と消費者への迅速な対応が可能となる。 POSレジは、タブレット端末を利用する精算業務支援サービスである。クレジットカード処理などの基本的なレジ機能に加えて、値引きなどの単価変更、領収書印刷、店舗売上データの本部への送信機能などを有している。レシートプリンターやバーコードスキャナーといった周辺機器との連携も容易で、汎用性の高さも特長だ。低コストで導入可能な点も同システムの魅力である。高価なPOSレジの代わりにタブレット端末でクラウドを通じたサービスを受けられるため、中小規模の顧客でも気軽に導入することができる。短期間での導入や充実したサポート体制なども、ほかのサービスと同様に顧客から支持される要因の1つになっている。 具体的な活用シーンとしては、消費者から商品の在庫に関する問い合わせがあった際にスマートフォンでの在庫の確認、在庫がある場合にはバックヤードのどの棚にあるのかの確認などがある。このシステムにより消費者への迅速な対応が可能となる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 清水陽一郎) 《TY》
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クラウド型の倉庫在庫管理システムを展開。店舗在庫管理システムも。24.6期上期はクラウド月額利用料の積上げが順調。増収効果で新規人材の教育投資による粗利率低下や販管費増をこなす。通期増収増益・増配を計画。 記:2024/03/11