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いちご Research Memo(3):サステナブルインフラ企業を標榜するユニークな事業グループ

2021/5/31 15:43 FISCO
*15:43JST いちご Research Memo(3):サステナブルインフラ企業を標榜するユニークな事業グループ ■会社概要 1. 会社概要 いちご<2337>は、オフィス、商業施設、ホテル、レジデンスなど幅広いタイプの不動産を対象とし、不動産価値向上ノウハウを駆使し、投資・運用を行う心築を強みとする。不動産ファンド運営会社及び資産流動化などを行う会社を前身とし、2000年に事業をスタート。2002年には大阪証券取引所ナスダック・ジャパン市場(現 東京証券取引所JASDAQ市場)に上場し、私募不動産ファンドなどを通じて事業拡大を加速させた。リーマンショックを契機に、いちごトラストが大株主となり、資産運用ビジネスをコアとした事業の選択と集中を行った。その後、2008年に持株会社制に移行し、2011年にJ-REITの運用会社2社を子会社化し、J-REITへ参入。また、2012年にはクリーンエネルギー事業に参入した。2015年11月にはホテルリート、2016年12月にはインフラ投資法人を上場させ、現存不動産に新しい価値を創造する心築事業とともに、アセットマネジメント事業においても発展を遂げている。2015年11月に東証1部に昇格、2016年8月にはJPX日経インデックス400の構成銘柄に選定され、その地位を現在も維持している。また同社は、不動産価値向上技術・ノウハウを軸にオフィス、ホテル、再生可能エネルギー発電施設の3つの投資法人と連携するユニークな企業グループである。同社はすべての事業において社会貢献を目指しており、心築事業における環境負荷低減やクリーンエネルギーの創出など本業を通じた貢献に加え、Jリーグのトップパートナーとして地域活性に参画し、「RE100」や「国連グローバル・コンパクト」に加盟するなど多面的な活動を通じて、サステナブルな社会の実現に力を注いでいる。 2. 事業内容 同社の事業セグメントはアセットマネジメント事業、心築事業、クリーンエネルギー事業の3つである。アセットマネジメント事業は、いちごオフィスリート投資法人<8975>、いちごホテルリート投資法人<3463>、いちごグリーンインフラ投資法人<9282>及び自社グループで運用する不動産私募ファンドに対し、案件の発掘や供給、運営、管理などを行う。全社の売上高の3.2%(2021年2月期)、営業利益の14.4%(同)と利益に貢献している。心築事業は不動産保有期間の賃料収入を享受しつつ遵法性の治癒や耐震補強、稼働率改善などによってテナント満足度の向上を通じた不動産価値の向上を図り、その後売却し高い売却益を実現する。売上高の89.3%(同)、営業利益の66.8%(同)を占める同社の大黒柱で、2017年3月設立のいちごオーナーズ(株)の業績もこのセグメントに入り、コロナの状況にあってセグメント収益を牽引するまでに成長した。クリーンエネルギー事業は太陽光を主とした再生可能エネルギー発電を行う事業であり、売上高の7.6%(同)、営業利益の18.8%(同)と安定した利益を稼ぐ。 3. ビジネスモデルの特徴 同社の収益構造には、ストック収益とフロー収益があり、どちらもバランスよく成長してきた。ストック収益として、保有資産の賃料収入、発電所の売電収入、アセットマネジメント(AM)のベース運用フィー、減価償却費(ノンキャッシュ)などがある。2021年2月期実績で15,065百万円(前期は18,450百万円)であり、コロナの影響は受けたものの安定感がある。同社の固定費(固定販管費+支払利息)が7,723百万円であるため、ストック収益だけで固定費の約2倍を稼ぐ。フロー収益は主に心築事業における不動産譲渡益である。2021年2月期は5,850百万円(前期は18,567百万円)であり、コロナの影響を大きく受けた。コロナ以外にも不況期などによりフロー収益が落ち込む時期においても、ストック収益が余裕を持って固定費をカバーできる点が、同社の強みとなっている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 角田秀夫) 《EY》
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時価総額 212,765百万円
不動産資産運用会社。収益不動産を取得し、賃貸や売却で利益を獲得する心築事業を展開。いちごオフィスリート、いちごホテルリートと2つの上場REITを組成。ホテルを中心に賃料が伸長し、3Q累計は最終増益。 記:2024/01/27