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ユニリタ Research Memo(8):2021年3月期は新型コロナウィルス感染拡大などで、微増収も減益となる見通し

2020/6/4 15:08 FISCO
*15:08JST ユニリタ Research Memo(8):2021年3月期は新型コロナウィルス感染拡大などで、微増収も減益となる見通し ■業績見通し 1. 2021年3月期の業績見通し 中期経営計画の最終年度となる2021年3月期の業績予想についてユニリタ<3800>は、前述のとおり、売上高を前期比0.6%増の10,200百万円、営業利益を同16.1%減の900百万円、経常利益を同15.0%減の980百万円、親会社株主に帰属する当期純利益を同15.5%減の755百万円と微増収ながら減益を見込んでいる。業績の伸びが前期比で緩やか(及び減益予想)となっているのは、前期における大型案件のはく落のほか、新型コロナウィルス感染拡大によるマイナス影響を現時点で保守的に見ていることが理由である。 売上高は、引き続き「クラウド事業」が大きく伸びるものの、新型コロナウィルス感染拡大の影響による新規投資抑制の動きを見据え、「ソリューション事業」や「システムインテグレーション事業」など労働集約型事業へのマイナス影響を想定している。また、「メインフレーム事業」も前期に発生した大型案件の反動減を見込んでおり、それらの結果、売上高全体では微増収にとどまる見通しである。 損益面では、「クラウド事業」が通年で黒字化を達成する一方、利益率の高い「メインフレーム事業」の反動減や新規事業への先行投資の影響により営業減益となり、営業利益率も8.8%(前期は10.6%)に低下する見込みである。 2. 活動方針と事業別の業績見通し 同社は、次の中期経営計画に向けて、引き続き、1)既存製品のサービスシフト、2)ビジネスSaaS事業の拡大、3)社会課題解決に向けたデータドリブン型事業の創出、の3つを活動方針として掲げている。特に、3)については、今後の事業構造変革のカギを握るデータサイエンティストの育成に向けて専門部署を立ち上げており、今後の展開が注目される。 主な事業の業績見通しは以下のとおりである。 (1) クラウド事業 売上高を前期比44.4%増の1,300百万円、セグメント利益を90百万円(前期は33百万円の損失)と大幅な増収により通年黒字化を見込んでいる。ビジネスSaaSとしての提供によるトップライン向上とサービス開発を推進していく方針である。特に、前期に立ち上がってきた「infoScoop×Digital Workforce」を大きく伸ばす想定のようだ。また、「LMIS」の特性を活かした業界特化型のテンプレート開発のほか、DXに対応する新たなSaaSの開発などにも取り組む。 (2) プロダクト事業 売上高を前期比1.6%減の3,000百万円、セグメント利益を同18.0%減の250百万円と前期における大型案件のはく落等により減収減益を見込んでいる。既存顧客については、オンプレミスとクラウド上のシステムの組み合わせによるハイブリッドニーズに対応しながら取引維持を図るとともに、新規顧客開拓についてはプロダクトのサービス化を前提にマーケティング活動を展開していく方針である。 (3) メインフレーム事業 売上高を前期比12.9%減の1,935百万円、セグメント利益を同16.8%減の950百万円と減収減益を見込んでいる。前期における大型案件の反動減により減収減益となるものの、メインフレーム新サーバに対応する製品の新バージョン開発の継続や、メインフレーム技術者要員の育成と体制整備により、残存者ポジションを確保する方向性に変わりはない。 弊社でも、新型コロナウィルス感染拡大の影響には注意してフォローする必要があるものの、同社の業績予想は現時点で想定される新型コロナウィルス感染拡大の影響や将来に向けた先行投資等を合理的に見積もった水準であり、十分に達成可能であると見ている。当初の中期経営計画は達成できない見込みとなったが、次の中期経営計画に向けて、ビジネスSaaSの展開やサービスモデル化など、環境変化を見据えた事業モデルの転換をどれだけ具体的に進めていけるのかが最大のポイントとなるだろう。特に、新型コロナウィルス感染症収束後は、企業のDXへの動きが加速する可能性が高いことから、事業拡大に向けた体制をしっかりと整えていくことが重要なテーマであると見ている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫) 《YM》
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オープン系パッケージソフトを中心に開発・販売。メインフレーム向けも。24.3期3Q累計は法改正を追い風にパッケージ販売が好調。SIやクラウドの改善も進んで増収・二桁増益に。配当はDOEを意識して実施の方針 記:2024/04/15
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