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エコモット Research Memo(9):新型高性能ドライブレコーダーを建設車両向けに投入

2020/1/9 15:09 FISCO
*15:09JST エコモット Research Memo(9):新型高性能ドライブレコーダーを建設車両向けに投入 ■今後の見通し d) GPSソリューション パイオニアと高性能ドライブレコーダーで協働 拡大を続けるMaaS市場に向けて、新たなカーテレマティクスソリューションサービスでパイオニアと協業した。本ソリューションでは、先進運転支援システム「Intelligent Pilot」及びハードウェア供給をパイオニアが、クラウドアプリケーションの開発とサービス運用保守をエコモット<3987>が行う。車両の種類を問わず移動の安全性を底上げする「Safe Mobility as a Service(SMaaS)」をコンセプトに、モビリティ・サービス事業者や自家用車を含む幅広いターゲットに対して、AIを活用した全く新しい安全価値を提供する。通信型2カメラドライブレコーダー「TMX-DM03」は、赤外線対応車室内カメラによりドライバーの眠気やわき見を検知するドライバーモニタリング機能を搭載している。前方カメラにより、前方車両との接近注意喚起やレーンに偏った走行を注意する。また、デジタル地図データやプローブデータ、事故発生地点、天気などの各種データとドライバーの運転傾向などから事故のリスクをリアルタイムに予測し、事故リスクが高い場合のみ注意喚起・警告する高度な安全運転支援機能を有する。交通事故の減少、事故対応諸経費や保険料が節減できることが、導入の動機付けとなる。 同社は2020年8月期第3-第4四半期に、オートリース会社等の販売会社と協働で、白ナンバー業務用車両を多数保有する企業への営業攻勢をかける。車両リース更改時にドライブレコーダーのレンタルによる試用を促し、更新需要を喚起することで、その後の本格導入を狙う。競争優位性を有した高性能ドライブレコーダーの供給をパイオニアから受けることで、更なるシェア拡大を目指す。 2. 中長期的な成長戦略 同社は、10年後に「日本を代表するIoTリーディングカンパニー」となることを目指している。これからの3年を飛躍的成長に向けた経営基盤強化の時期と位置付け、人員・開発投資に注力する。この期間の経営戦略は、収益基盤安定に向けた事業戦略、新規市場創造を視野に入れた新製品・サービスの開発推進、営業・開発体制強化に向けた人員採用強化で構成される。 4年目以降は、ソリューションの多様化による様々な社会課題の解決を提供することで、売上高の飛躍的成長と利益の急拡大を追求する。防災ソリューションやGPSソリューションなど季節性が少ない事業が拡大すれば、年間を通して安定的な収益を確保することになるだろう。 3. 5Gのインフラ整備 2020年3月から第5世代移動通信システム「5G」の商用サービスが開始される。2019年9月に、NTTドコモ<9437>は、従来計画を9ヵ月前倒しし、2020年6月末までに5Gの基地局を全都道府県に設置すると発表した。2021年6月には全国1万局、2024年末に2万6,334局とするとしている。ソフトバンク<9434>も、総務省に示した計画を2年前倒しで実行する意向だ。総務省は、過疎地や電波のつながらない地域での基地局整備を後押ししている。現在は4Gや3Gの基地局整備に補助金を出しているが、2020年度から5Gを対象に加える。 5Gは、「高速・大容量」「低遅延」「多数端末の同時接続」を特徴としており、日本が標榜するデータ利活用型スマート社会「Society 5.0」の基幹インフラとなる。スマート工場やドローン、自動運転などの普及を促進し、IoT社会への浸透を促進する原動力となる。同社は、今後2~3年で用途毎にLTE、LPWAが使われると見ているが、本格的な5G商用利用開始に向けて5Gの開発にも取り組んでいる。 CaaS/MaaSでは、2019年10月に開催された東京モーターショーのデンソー<6902>のブースに展示された、MaaS向け車載コンピュータのプラットフォーム「Mobility IoT Core」向けに対応したドライブレコーダー端末のセキュリティカメラデモンストレーション展示に技術協力した。同社が協力した「リアルタイムストリーミング技術」は、複数の運行車両から任意に選択した車両に設置されたカメラからのストリーミング映像を、LTE回線により遠隔地にてリアルタイムで把握することができる。この映像により車両への衝撃が不審者によるものであることが判断できると、スマートフォンの操作により、クラクションを鳴らしたり、ライトを点滅させたりなどの威嚇をすることが可能になる。 ■株主還元 株主に対する利益還元を重要な経営課題と認識している。現在は成長段階にあるため、内部留保の充実による将来の事業展開及び経営体質の強化のための投資を優先している。なお、2020年8月期の配当は計画していない。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健) 《YM》
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