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エコモット Research Memo(8):2020年8月期第4四半期累計の予想を据え置く

2020/1/9 15:08 FISCO
*15:08JST エコモット Research Memo(8):2020年8月期第4四半期累計の予想を据え置く ■今後の見通し 1. 2020年8月期第4四半期累計の業績見通し エコモット<3987>の2020年8月期第4半期累計の業績は、期初予想を据え置いた。売上高は前年同期比50.8%増の2,430百万円、営業利益が同534.7%増の159百万円、経常利益が同529.7%増の157百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同859.6%増の108百万円を予想している。利益面での変化率が大きいのは、前期の業績が大幅に悪化したことによる。2018年3月期との比較では、約5割の増収、36%前後の利益増となる。2019年3月期からの3期間を「飛躍的成長に向けた経営基盤強化」の期間と位置付けており、主に人材採用強化による先行投資が利益の伸びを抑制することになる。 2020年8月期第4四半期累計の売上高予想を達成するには、第1-第2四半期の712百万円に対し、第3-第4四半期に1,717百万円の予算を消化する必要がある。過去3期の売上高の上下比率は、32%:68%、38%:62%、42%:58%であった。2019年3月期は、期初予想では34%:66%であったことから、下期の比率が低下したのは大型案件の翌期持ち越しに影響されたことによる。2020年8月期第1-第2四半期と第3-第4四半期の比率は、29%:71%になることから、2020年8月期第3-第4四半期のビジネスにつながるタネは仕込んであると言えるだろう。 (1) ソリューション別動向 a) インテグレーションソリューション KDDIとの協働でLPWA関連の営業強化 インテグレーションソリューションは、もともと下期偏重である。2019年8月より、KDDIは同社と共同開発した「KDDI IoTクラウド Standard」LOGGERコース(LPWA)のサービス提供を開始したが、同社はこのサービスに適したセンサー内蔵型も含む通信デバイスを新たに開発した。具体的には、低速通信、低消費電力で広い通信エリアに対応した低価格の通信モジュールになる。KDDIと協働して同様のニーズを掘り起こし販売につなげ、2020年8月期第4四半期末までに棚卸資産を圧縮する意向だ。 b) コンストラクションソリューション 「サインロイド2」の販売好調 季節要因を軽減し、持続的成長を実現するため、コンストラクションソリューションとGPSソリューションに経営リソースを集中する。コンストラクションソリューションは、拠点展開と増員を進めており、全国エリアでの拡販を目指した展示会への出展を強化するだけでなく、2019年7月より業界特化型自社セミナーを開始した。業界特化型イベントは、2020年8月期第1四半期に開催された建設技術公開「EE東北’19」(仙台)と「建設・測量 生産性向上展(CSPI-EXPO)」(千葉)への参加が好評であったことから、第3四半期に「新技術交流イベント in Shizuoka 2019」(静岡)、「創造的復興に寄与する先進建設・防災・減災技術フェア in 熊本2019」(熊本)に出展した。「現場ロイド」特化型の自主セミナーは、「今日からはじめる『i-Construction』~ICT(AI/IoT)を活用した建設現場の生産性向上~」と題し、2020年8月期第2四半期に名古屋、東京、大阪で開催、第3-4四半期には札幌、博多、広島で行う。 危機管理型水位計は、一定の成果は出したものの、単機能のため差別化が難しい上に単価も低いため、想定以上の価格競争に陥ったことから、差別化が可能なソリューションに営業活動を転換している。政府の防災事業への取り組み強化に伴い、国交省、地方自治体、防災コンサルティング会社等への営業に注力することで、国交省防災事業(火山、砂防、地すべり監視等)における監視システム等で複数案件の導入があった。 IoTによるセンサーデータ収集とAIによる予測を組み合わせた「サインロイド2」は、ピンポイント風速予測機能が市場ニーズを捉え、順調に売上を伸ばしている。厚生労働省の定める労働安全衛生法では、10分間の平均風速が毎秒10メートル以上となる強風などの悪天候が発生した場合に、地上から2m以上の高さで行う高所作業を中止する必要があるが、LEDデータ表示板「サインロイド2」は現在の風速と1時間後の予想数値を同時に表示する。局所風速を高精度で予測する機能を搭載したことで、高所作業の継続・中止判断をより早い段階で下すことを可能とした。強風に対するアラート警報は、実測値だけでなく予測値でも設定可能で降雨量や気温予測のニーズにも対応している。2020年8月期第1-第2四半期での「サインロイド2」の販売は、数量ベースで前年同期比73.9%伸びた。競合の少ない分野であり、レンタル機器の増産により更なる拡販を目指す。 c) モニタリングソリューション ストークの子会社化により対象市場が拡大へ 雪のIoTである「ゆりもっと」の稼働期は、第3-第4四半期に集中する。ストックビジネスが売上高の6割超を占めることから、安定的に利益とキャッシュを生む「金のなる木」である。市場が成熟化しており、同社シェアが圧倒的に高いため、大きな成長が見込みにくかった。ストークを子会社し、新たな分野での事業拡大が期待できる。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健) 《YM》
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IoTデータコレクトプラットフォームを運営。融雪システム遠隔監視なども。24.8期1QはM&Aで参入の太陽光発電EPCが貢献も子会社2社譲渡で減収に。組織再編効果で2Q以降挽回へ。通期では黒字復帰を計画。 記:2024/02/07