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後場に注目すべき3つのポイント~今週から日米主力企業決算本格化で注目集まる

2023/1/23 12:29 FISCO
*12:29JST 後場に注目すべき3つのポイント~今週から日米主力企業決算本格化で注目集まる 23日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は続伸、今週から日米主力企業決算本格化で注目集まる ・ドル・円は軟調、米金利にらみ ・値上がり寄与トップは東エレク<8035>、同2位はファーストリテ<9983> ■日経平均は続伸、今週から日米主力企業決算本格化で注目集まる 日経平均は続伸。299.32円高の26852.85円(出来高概算4億9928万株)で前場の取引を終えている。 20日の米株式市場のダウ平均は330.93ドル(+1.00%)と反発。連邦準備制度理事会(FRB)のタカ派姿勢を受けた金利上昇を警戒した売りが先行。一方、12月中古住宅販売件数が直近10年余りで最低水準となり、利上げ観測が後退すると上昇に転じた。また、タカ派として知られるウォラーFRB理事が次回会合での利上げ幅を0.25ポイントへ縮小することを支持したため投資家心理が改善した。この日は大量のオプションが満期を迎えたことも終盤にかけた買いに拍車をかけた。ナスダック総合指数も大幅反発、主要株価指数がそろって上昇した米株市場を受けて、日経平均は前週末比326.68円高の26880.21円と大幅続伸でスタート。その後は、高値圏でのもみ合い展開が続いている。 個別では、東エレク<8035>やレーザーテック<6920>、アドバンテ<6857>などの半導体関連株が堅調に推移、ファーストリテ<9983>やソフトバンクG<9984>、ダイキン<6367>などの大型株が大幅に上昇した。また、郵船<9101>や川崎汽船<9107>、商船三井<9104>などの海運株、三井物産<8031>や三菱商事<8058>などの商社株、三菱UFJ<8306>や三井住友<8316>などの金融株なども上昇している。第3四半期累計で経常利益が42%増となった東京製鐵<5423>のほか、水戸証券<8622>、テノ.<7037>などが東証プライム市場の値上がり率上位に顔を出した。 一方、オリンパス<7733>、エーザイ<4523>などが下落。JAL<9201>やANA<9202>などの空運株も軟調に推移。業績下方修正で一転減益見通しとなったリソー教育<4714>、前週末にかけて上昇を継続していたセラク<6199>などが大幅に下落した。そのほか、ウェルネオシュガー<2117>、カナミックネットワーク<3939>などが東証プライム市場の値下り率上位に顔を出した。 セクターでは化学、機械、電気機器が上昇率上位となった一方、保険、空運、電気・ガスが下落率上位となった。東証プライムの値上がり銘柄は全体の83%、対して値下がり銘柄は14%となっている。 本日の日経平均株価は、上昇スタート後に高値圏でのもみ合い展開が続いている。シカゴ日経225先物清算値は大阪比385円高の26915円。本日の日経平均は、シカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップアップから取引を開始。18日の高値を奪還しており、節目の27000円を意識した動きに繋がるかに注目が集まっている。 新興市場でも堅調な展開が続いている。マザーズ指数やグロース市場の時価総額上位20銘柄で構成される東証グロース市場Core指数は上昇してスタート。その後は、上げ幅をじりじりと広げる展開となった。日銀金融政策決定会合を無難に消化して米長期金利も低位安定しており、バリュエーション面での割高感が意識されやすい新興株を手掛けやすい地合いが続いている。前引け時点で東証マザーズ指数が2.06%高、東証グロース市場Core指数が3.78%高となっており、時価総額上位銘柄中心に物色が向かっていることが窺える。 さて、今週からは日米主力企業の決算発表が本格化してくる。市場の焦点が金融政策から企業業績や景気全体へと移りつつあるなか、まずは米マイクロソフトが24日、米テスラが25日に決算を発表する。2月1日にはメタ、2月2日はアマゾンやアップルなどが控えており、各企業の経営陣がどのような先行きを示すかに注目が集まっている。また、マイクロソフトやアマゾンは人員削減に着手しており、グーグルの親会社アルファベットも従業員の削減を計画している。雇用統計などの指標に影響する各企業の人員削減計画にも注目が集まろう。 ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のデータによれば、テクノロジー業界はS&P500種構成企業の昨年10-12月(第4四半期)利益の最も大きな重しになると予想されているようだ。BIのマイケル・キャスパー氏は、S&P500種全体で見られる業績リセッションの多くはハイテク企業に原因があるとした上で、「その多くが織り込み済みであるものの、リセッションの状況次第では同セクターには依然として確実に幾分ネガティブな修正のリスクがある」と指摘した。また、アナリストの予想は楽観的過ぎる可能性があると指摘しており、大企業の決算発表で市場の想定よりも大幅な下方修正が発表されるとネガティブな反応が大きくなりそうだ。 また、本日のブルームバーグでは、ファンドストラット・グローバル・アドバイザーズのテクニカル戦略責任者であるマーク・ニュートン氏が「S&P500種が10月半ばに底入れする公算が大きい」と予想していると報じられている。売り込まれたテクノロジー株を完全に償却するのは時期尚早だと述べており、やはり今週から始まるテクノロジー企業の決算発表に注目しているようだ。 そのほか、インフレが鈍化しつつあり、米長期金利が低水準で推移していることも追い風となり暗号資産ビットコインは16日から22日にかけて260万円台から300万円まで大きく上昇した。暗号資産全体の時価総額も昨年11月以降と比較して回復傾向にあり、リスク資産に資金が戻り始めている。Genesis Global Capitalの破産申請などがあく抜け感につながり急騰、アルトコインも大きく値上がりする銘柄が散見されてきている。 ただ、暗号資産及び米国株がともに好調に推移しているが、暗号資産業界で起きたFTXショック同様に、楽観的な動きが垣間見えるほど突発的なネガティブニュースが流れることもある。引き続き、企業決算や経営陣の発言、FRB高官の発言、地政学リスクの動向などには注目を続けざるを得ないだろう。筆者は前年と変わらず、今年に再度大きく下落する可能性があることを念頭に置いて相場を見守っている。さて、後場の日経平均は、本日高値圏でのもみ合い展開が続くか。米株先物の動向を横目に、個別に材料が出た銘柄中心に物色が継続するか注目しておきたい。 ■ドル・円は軟調、米金利にらみ 23日午前の東京市場でドル・円は軟調地合いとなり、129円67銭から129円07銭まで値を下げた。米10年債利回りの低下でドル売りに振れ、主要通貨は対ドルで上昇。ユーロ・ドルは心理的節目の1.09ドルに迫った。一方、日本株の上げ渋りで、円売りは限定的に。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は129円07銭から129円67銭、ユーロ・円は140円47銭から140円92銭、ユーロ・ドルは1.0862ドルから1.0900ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・阿波製紙<3896>、ELEMENTS<5246>など、6銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値上がり寄与トップは東エレク<8035>、同2位はファーストリテ<9983> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・米・12月中古住宅販売件数:402万戸(予想:395万戸、11月:408万戸←409万戸) カナダ・11月小売売上高:前月比-0.1%(予想:-0.5%、10月:+1.3%←+1.4%) 【要人発言】 ・日銀金融政策決定会合(議事要旨) 「現行の金融緩和維持により、賃金上昇を伴う形で物価安定目標を持続・安定的に達成するともが重要と一致」 「現時点では、緩和継続が適当だが、いずれかのタイミングで検証を行い効果と副作用のバランスを判断していくことが必要」(ある委員) 「目標値の修正は目標を曖昧にし、金融政策の対応を不十分なものにする恐れがある」(1人の委員) <国内> 特になし <海外> 特になし 《CS》
関連銘柄 26件
2117 東証プライム
2,200
11/22 15:30
-6(%)
時価総額 77,117百万円
国内精製糖業界大手。24年10月に日新製糖、伊藤忠製糖を吸収合併。カップ印などで知られる。ドゥ・スポーツプラザ等のフィットネス事業、倉庫事業等も。独自製品「きびオリゴ」は営業活動奏功で好調な出荷が続く。 記:2024/10/06
3896 東証スタンダード
468
11/22 15:30
-11(%)
時価総額 4,761百万円
機能材メーカー。機械漉和紙メーカーとして1916年に創業。エンジン用濾材等の自動車関連資材、分離膜支持体用不織布等の水処理関連資材が柱。分離膜支持体用不織布の新工場を建設中。26.3期売上213億円目標。 記:2024/06/18
3939 東証プライム
488
11/22 15:30
-4(%)
時価総額 23,488百万円
医療介護連携支援システム等の医療・介護クラウドプラットフォーム事業が主力。24時間フィットネスジム「URBAN FIT24」の運営等も。クラウドサービスの有料ユーザーID数は16万名超と順調に増加。 記:2024/08/05
4523 東証プライム
4,650
11/22 15:30
+31(%)
時価総額 1,379,037百万円
国内製薬大手。神経領域、がん領域が重点領域。抗がん剤「レンビマ」、不眠症治療剤「デエビゴ」などが主力製品。一般用医薬品でチョコラBBなど。アルツハイマー病治療剤「レケンビ」に積極的な成長投資実施。 記:2024/10/20
4714 東証プライム
291
11/22 15:30
-1(%)
時価総額 49,996百万円
首都圏中心に個別学習塾「TOMAS」を展開。家庭教師派遣教育の「名門会」、幼児教育の「伸芽会」等も。TOB成立でヒューリック傘下に。リソー教育オンラインストアを開設。27.2期売上高382億円目標。 記:2024/06/09
5246 東証グロース
521
11/22 15:30
+16(%)
時価総額 12,661百万円
オンライン本人確認サービス「LIQUID eKYC」、当人認証サービス「LIQUID Auth」などの個人認証ソリューションが主力。「LIQUID eKYC」の累計本人確認件数は5000万件を突破。 記:2024/08/19
5423 東証プライム
1,470
11/22 15:30
+11(%)
時価総額 161,794百万円
国内最大手の電炉メーカー。1934年設立。主力製品のH形鋼は国内生産量トップ。電炉でコイル・厚板を生産できるのは同社のみ。無借金経営。引き続きコスト低減に取り組む。グリーン鋼材「ほぼゼロ」は好評。 記:2024/08/05
6199 東証スタンダード
1,389
11/22 15:30
-11(%)
時価総額 19,214百万円
ITシステムの構築・運用・保守、IoTクラウドサポートセンター等のデジタルインテグレーション事業が主力。農業・畜産・水産のDX化支援等も。DX領域の拡大などに注力。27.8期営業利益40億円目標。 記:2024/10/29
6367 東証プライム
18,295
11/22 15:30
-90(%)
時価総額 5,362,521百万円
空調・冷凍機事業が主力。エアコン世界首位。フッ素化学製品等の化学事業、酸素濃縮装置の製造・販売等も。海外売上比率が高い。差別化新商品の投入、増産投資等に取り組む。26.3期営業利益5000億円目標。 記:2024/06/07
6857 東証プライム
9,447
11/22 15:30
+62(%)
時価総額 7,237,734百万円
SoC半導体用試験装置など半導体・部品テストシステム事業が主力。半導体検査装置で世界トップシェア。メカトロニクス関連製品の製造・販売等も。海外売上高比率は9割超。グローバル及びサポート力の増強図る。 記:2024/10/12
6920 東証プライム
17,280
11/22 15:30
±0(%)
時価総額 1,629,262百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。FPD関連装置やレーザー顕微鏡なども手掛ける。High-NA向け含むACTISは引き合い旺盛。生成AI関連HBM向けは需要堅調。 記:2024/06/11
7037 東証スタンダード
536
11/22 15:30
+1(%)
時価総額 2,520百万円
認可保育所や受託保育所、学童保育所等の運営を行う保育事業が主力。住宅型有料老人ホーム等の運営を行う介護事業、料理教室等の生活関連支援事業も。介護事業では24年8月にほっぺるの家さいたま市見沼を新規開設。 記:2024/09/03
7733 東証プライム
2,458.5
11/22 15:30
-19.5(%)
時価総額 2,895,375百万円
医療機器メーカー。1919年創業。消化器内視鏡で世界トップシェア。外科手術用エネルギーデバイス、人工骨補填材、整形外科用器具等も。海外売上比率が高い。消化器内視鏡システム「EVIS X1」の拡販図る。 記:2024/06/24
8031 東証プライム
3,305
11/22 15:30
+35(%)
時価総額 10,005,514百万円
大手総合商社。鉄鉱石や原油・LNGなど資源分野に強み。機械・インフラ、化学品、生活産業などの事業を多角的に展開。インドネシアのパイトン発電事業の持分売却は完了。中計では26.3期当期利益9200億円目標。 記:2024/06/04
8035 東証プライム
22,250
11/22 15:30
+470(%)
時価総額 10,493,834百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
8058 東証プライム
2,646.5
11/22 15:30
+0.5(%)
時価総額 11,059,771百万円
大手総合商社。原料炭や銅、液化天然ガスなど資源分野で世界有数の優良権益を有す。非資源分野は食品卸売に強み。自動車・モビリティ、複合都市開発等も。総還元性向40%程度目処。LNG事業の拡張などを図る。 記:2024/07/07
1,825
11/22 15:30
+19(%)
時価総額 24,239,641百万円
三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、三菱UFJニコスなどを傘下に収める総合金融グループ。世界最大の金融機関の一つ。アジアプラットフォームの強靭化などに取り組む。 記:2024/07/29
3,663
11/22 15:30
+64(%)
時価総額 14,375,561百万円
三井住友銀行、SMBC信託銀行、三井住友ファイナンス&リース、SMBC日興証券、三井住友カードなどを傘下に収める持株会社。総資産は300兆円超。決済ビジネスを強化。政策保有株式の削減交渉は進捗順調。 記:2024/08/22
8622 東証プライム
550
11/22 15:30
-1(%)
時価総額 36,129百万円
独立系の中堅証券会社。1921年創業。関東一円を中心に店舗展開。水戸ファンドラップ、投資信託、外国債券、国内株式などが主要取扱商品。投資信託、ファンドラップを軸としたストック収入の拡大などに取り組む。 記:2024/08/01
9101 東証プライム
4,975
11/22 15:30
-62(%)
時価総額 2,293,475百万円
海運の国内最大手。1885年創業。三菱グループ。不定期専用船事業、物流事業が柱。定期船事業、航空運送事業等も展開。世界最大規模の自動車専用船を保有。配当性向30%目安。25.3期は最終増益見通し。 記:2024/07/04
9104 東証プライム
5,430
11/22 15:30
-9(%)
時価総額 1,968,668百万円
海運国内2位。1884年創業。三井グループ。ドライバルク事業、エネルギー事業、製品輸送事業が柱。LNG船の所有・管理・運航で世界シェアトップクラス。配当性向30%目安。非海運事業のアセット積み増し図る。 記:2024/07/29
9107 東証プライム
2,155
11/22 15:30
-34(%)
時価総額 1,454,996百万円
海運国内3位。1919年設立。自動車船事業などの製品物流部門が主力。ドライバルク事業等も。持分法適用関連会社にコンテナ船事業を行うONE社。LNG船等は順調推移見込む。27.3期経常利益1600億円目標。 記:2024/06/17
9201 東証プライム
2,413
11/22 15:30
+23(%)
時価総額 1,054,828百万円
大手航空会社。航空旅客事業や貨物郵便事業、マイル/金融・コマース事業などを展開。LCCのZIPAIR Tokyo、スプリング・ジャパンなどを傘下に持つ。スマホ決済「JAL Pay」のサービス拡充図る。 記:2024/08/30
9202 東証プライム
2,838
11/22 15:30
+0.5(%)
時価総額 1,374,426百万円
国内最大手の航空会社。全日本空輸(ANA)が中核。ピーチ、エアージャパンなども傘下に持つ。航空事業のほか、旅行事業、商社事業等も手掛ける。国際線、国内線ともに旅客需要増。貨物事業の拡大等に取り組む。 記:2024/08/02
9983 東証プライム
49,020
11/22 15:30
+550(%)
時価総額 15,599,193百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
8,586
11/22 15:30
+36(%)
時価総額 12,621,377百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17