マーケット
6/27 12:34
39,289.99
-377.08
39,127.80
+15.64
暗号資産
FISCO BTC Index
6/27 12:54:50
9,810,446
フィスコポイント
保有フィスコポイント数
  
今月フィスコポイント数
  

後場に注目すべき3つのポイント~リバウンド期待にちらつく懸念のサイン

2022/3/17 12:25 FISCO
*12:25JST 後場に注目すべき3つのポイント~リバウンド期待にちらつく懸念のサイン 17日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は大幅に4日続伸、リバウンド期待にちらつく懸念のサイン ・ドル・円は反落、米金利の失速で ・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位が東エレク<8035> ■日経平均は大幅に4日続伸、リバウンド期待にちらつく懸念のサイン 日経平均は大幅に4日続伸。767.88円高の26529.89円(出来高概算7億4000万株)で前場の取引を終えている。 16日の米株式市場でNYダウは大幅に3日続伸し、518ドル高となった。注目された連邦公開市場委員会(FOMC)では0.25ptの利上げを決定。今後の政策金利見通しでは今回を含め年内7回の利上げが示され、タカ派的な内容と受け止める向きが多かった。ただ、パウエル連邦準備理事会(FRB)議長が政策の柔軟性や経済の強さを強調した点などが好感されたようだ。また、中国政府が同国企業の海外上場を支持するなど市場安定化を図る姿勢を示したと報じられたほか、ウクライナのゼレンスキー大統領がロシアとの停戦協議を巡り「交渉に現実味が出てきた」と発言したことも安心感につながった。本日の日経平均はこうした流れを引き継いで408円高からスタート。前場中ごろには一時26702.94円(940.93円高)まで上昇したが、その後はやや伸び悩む展開となった。 個別では、売買代金トップのソフトバンクG<9984>が6%超の上昇で、2位のレーザーテック<6920>も8%超の上昇。ソフトバンクGは投資先の中国企業を巡る懸念が和らぎ、前日の後場から急伸している。レーザーテックは米半導体株高の流れを引き継ぎ、東エレク<8035>も高い。その他売買代金上位ではトヨタ自<7203>やソニーG<6758>が堅調で、ファーストリテ<9983>やリクルートHD<6098>は大きく上昇。中小型株ではスノーピーク<7816>が賑わい、ギフティ<4449>はストップ高を付けている。一方、川崎船<9107>が2%超の下落となり、商船三井<9104>もさえない。「まん延防止等重点措置」の解除が本日決まる見通しだが、OLC<4661>やJR東<9020>は利益確定売り優勢。また、はるやまHD<7416>などが東証1部下落率上位に顔を出している。 セクターでは、精密機器、機械、電気機器などが上昇率上位。一方、空運業、陸運業、鉄鋼などが下落率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の72%、対して値下がり銘柄は24%となっている。 米金融引き締め懸念から注目されたFOMCを通過したことに加え、ロ・ウクライナ停戦協議の進展期待、中国を巡る懸念後退なども重なり、本日の日経平均は700円を超える上昇で前場を折り返した。日足チャートを見ると、26300円近辺に位置する25日移動平均線を一気に上抜け。前日からの急ピッチの上昇により目先の利益を確定する売りや戻り待ちの売りが出そうな一方、これまで上値を抑えてきた25日移動平均線を抜けたことでトレンド好転に期待する向きもあるだろう。前引けの日経平均が+2.98%なのに対し、東証株価指数(TOPIX)は+1.98%。ここまでの東証1部売買代金は1兆8000億円あまりとここ数日より膨らんでいる。 前日の米市場でハイテク株の上げ幅が大きかっただけに、東京市場でも値がさグロース(成長)株が大きく上昇。半面、海運など市況関連株の一角が軟調なほか、経済活動再開に絡んだセクターも利益確定売り優勢だ。 新興市場ではマザーズ指数が+4.03%と大幅続伸。グロース株高の流れに乗り、メルカリ<4385>が9%の上昇となるなど主力IT株が総じて大幅高だ。中小型・新興株は個人投資家のセンチメント改善の影響も大きいだろう。但し、マザーズ指数は710pt近辺に位置する25日移動平均線を明確に上抜けてはいない。 さて、FOMCでは金融市場が織り込んでいたとおり年内7回(今回含む)の利上げ見通しが示されるなど、ウクライナ紛争による不透明感が拭えないなかで思いのほかタカ派的な姿勢が示されたように感じられた。もっとも、金融政策を巡る不透明感が後退したと受け止められ、一昨日の当欄「原油下げるも『中国』『引き締め』懸念」で述べたようにリバーサル(株価の反転上昇)の動きが出てくる余地はあっただろう。金融引き締め観測からここまで大きく調整してきたグロース株ほどリバウンドへの期待は高まりやすいと考えられる。加えて株価を大きく押し下げてきたウクライナ紛争、中国への懸念の後退もこうした動きを後押しするだろう。 それとやはり一昨日の当欄で触れたが、ここから新年度に向けて配当再投資の動き(市場推計で1兆円超)や機関投資家の買い、10兆円規模の「大学ファンド」運用開始などが需給面で日本株を支援すると期待する声もある。 ただ、前日の米市場動向を見渡すと不安材料もある。FRBの利上げ見通しを受けて10年物国債利回りは2.19%(+0.05pt)、金融政策の影響を受けやすい2年物も1.94%(+0.09pt)に上昇。一方でFRBのインフレ抑制姿勢から原油先物相場(ウエスト・テキサス・インターミディエート、WTI4月物)は1バレル=95.04ドル(-1.40ドル)と3日続落し、期待インフレ率の指標とされる10年物ブレークイーブン・インフレ率(BEI)は2.80%(-0.04pt)に低下した。 インフレ懸念の後退は安心材料かもしれないが、結果的に名目金利から期待インフレ率を差し引いた実質金利は上昇しており、株式(特にグロース株)にとって本質的には好環境と言えないだろう。また、5年債の利回りが一時10年債を上回ったことも注目されている。こうした「逆イールド」発生は「景気後退の予兆」と言われるだけに、市場関係者からは先行きを警戒する声が依然として少なくない。 「目先のリバウンド継続」の可能性は低くないだろうが、これに乗るかどうかは取引参加者それぞれの投資目的や期間、リスク許容度に応じて冷静に判断していきたい。 ■ドル・円は反落、米金利の失速で 17日午前のアジア市場でドル・円は反落。仲値にかけて国内勢によるドル買いが強まり、一時119円03銭まで値を切り上げた。ただ、買い一巡後は下落。また、米10年債利回りは米連邦公開市場委員会(FOMC)のタカ派姿勢で上昇後は失速し、足元はややドル売り地合いに振れている。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は118円64銭から119円03銭、ユーロ・円は130円89銭から131円47銭、ユーロ・ドルは1.1008ドルから1.1052ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・グローバルウェイ<3936>、トレードワークス<3997>など、10銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位が東エレク<8035> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・NZ・10-12月期GDP速報値:前年比+3.0%(予想:+3.3%、7-9月期:-0.3%) ・日・1月機械受注(船舶・電力を除く民需):前年比-2.0%(予想:-2.0%、12月:+3.6%) ・豪・2月失業率:4.0%(予想:4.1%、1月:4.2%) ・豪・2月雇用者数増減:+7.74万人(予想:+3.70万人、1月:+1.29万人) 【要人発言】 ・岸田首相 「物価上昇なら賃金や所得の上昇が必要」 「物価上昇が現実に起こっているが、CPIに反映されず零細企業にしわ寄せ」 ・黒田日銀総裁 「物価目標の安定的な実現になお時間。出口戦略を論じるのは時期尚早」 「携帯値下げ効果のはく落やエネルギー価格上昇も、目標実現の状況にない」 「国債保有状況を踏まえ、市場全体の安定確保と適切な政策運営は可能」 <国内> ・日銀金融政策決定会合(18日まで) <海外> 特になし 《CS》
関連銘柄 17件
3936 東証グロース
133
6/27 11:10
+1(%)
時価総額 4,842百万円
クラウドプラットフォーム構築支援やセールスフォースの導入支援を行う。転職・就活情報サイト運営も。24.3期3Q累計はエンジニア拡充で構築・導入支援が好伸。スキルシェアは先行投資が続く。通期5割増収を計画。 記:2024/03/12
3997 東証スタンダード
963
6/27 11:17
-10(%)
時価総額 3,314百万円
システム開発会社。証券やFX等の金融に特化し、ネット取引や情報システム等の開発や保守のサービス、パッケージ製品を提供する。23年12月期は新NISAシステムが堅調も、セキュリティ強化等の先行投資が重し。 記:2024/04/12
4385 東証プライム
1,975.5
6/27 11:30
+17.5(%)
時価総額 317,801百万円
国内で断トツのフリマアプリ「メルカリ」を運営。スマホ決済「メルペイ」や米国開拓に注力。連結子会社に鹿島アントラーズ。メルカードの発行枚数は300万枚を突破。定額払い、メルカードが成長。米国事業も赤字縮小へ。 記:2024/06/09
4449 東証プライム
1,122
6/27 11:30
+28(%)
時価総額 32,347百万円
各種eギフトサービスの企画開発、運営等を手掛ける。法人向けが主力。地域通貨サービス等も。gifteeサービスの会員数は214万人。法人向けは大型案件受注で売上伸長。23.12期通期は大幅増収増益。 記:2024/02/25
4661 東証プライム
4,511
6/27 11:30
-13(%)
時価総額 8,203,032百万円
ディズニーリゾート運営会社。アジアで最大規模。東京ディズニーランドやディズニーシー、ホテル、複合商業施設を展開する。今期3Q累計はテーマパークとホテルが堅調に推移した。入園者数や商品、飲食の販売が増加。 記:2024/02/23
8,476
6/27 11:30
-54(%)
時価総額 14,374,957百万円
国内最大の人材関連サービス企業。米国発祥の求人情報検索サイト「Indeed」や不動産の「SUUMO」、求人・企業情報サイト「Glassdoor」を運営。マッチング&ソリューション好調で3Q累計は営業増益。 記:2024/02/22
6758 東証プライム
13,475
6/27 11:30
+165(%)
時価総額 16,993,080百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や半導体画像センサに強み。モバイル機器向けイメージセンサーは販売数量が伸びる。映画分野は劇場興行収入などが増加。金融ビジネス収入は大幅増。24.3期3Q累計は2桁増収。 記:2024/02/22
6920 東証プライム
35,480
6/27 11:30
-270(%)
時価総額 3,345,267百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。FPD関連装置やレーザー顕微鏡なども手掛ける。High-NA向け含むACTISは引き合い旺盛。生成AI関連HBM向けは需要堅調。 記:2024/06/11
7203 東証プライム
3,262
6/27 11:30
-14(%)
時価総額 53,219,488百万円
自動車メーカー最大手。自動車生産台数で世界トップ。コンパクトカーやセダン、SUV、ワゴン、商用車、トラックを製造、販売する。ダイハツや日野を傘下に持つ。今期3Q累計はHEVを中心に販売台数が増加した。 記:2024/02/29
7416 東証スタンダード
597
6/27 11:11
-1(%)
時価総額 9,842百万円
岡山県地盤のアパレル会社。郊外型紳士服チェーンで国内4位。大サイズ専門店も手掛け、万能スーツを拡充。高級感のあるノンアイロンシャツ「ハイブリッドアイシャツ」を拡販。底打ち機運強まり、3Q累計は赤字幅縮小。 記:2024/03/31
7816 東証プライム
1,249
6/27 11:30
±0(%)
時価総額 47,637百万円
アウトドア用品メーカー。オートキャンプ製品を中心に、高級アウトドア製品を製造、販売。全国で専門店を展開。販管費は増加。23.12期通期は業績苦戦。24.12期は大幅増益計画。MBO実施で非公開化図る。 記:2024/02/23
8035 東証プライム
34,950
6/27 11:30
-700(%)
時価総額 16,483,573百万円
世界的半導体製造装置メーカー。半導体の成膜や洗浄の前工程からテストまでの製造装置を展開。リソグラフィーでトップシェア。24.3期3Q累計はウェーハボンディング/デボンディング装置の量産受注が拡大。 記:2024/02/24
9020 東証プライム
2,649.5
6/27 11:30
+5(%)
時価総額 3,005,625百万円
国内最大、世界でも最大級の鉄道会社。関東、甲信越、東北までの1都16県が営業エリア。流通・サービス事業、不動産・ホテル事業等も。ホテル、ショッピングセンターは売上順調。28.3期営業利益4100億円目標。 記:2024/06/04
9104 東証プライム
4,817
6/27 11:30
+5(%)
時価総額 1,743,807百万円
海運国内2位。船隊数世界2位。コンテナ船・各種専用船・油送船・フェリー内航船を手掛け、タンカーやLNG船、自動車船、ドライバルク船に強み。コンテナ船の短期運賃・期間契約運賃下落で、3Q累計は利益足踏み。 記:2024/02/28
9107 東証プライム
2,295
6/27 11:30
+7(%)
時価総額 1,640,301百万円
海運国内3位。1919年設立。自動車船事業などの製品物流部門が主力。ドライバルク事業等も。持分法適用関連会社にコンテナ船事業を行うONE社。LNG船等は順調推移見込む。27.3期経常利益1600億円目標。 記:2024/06/17
9983 東証プライム
40,410
6/27 11:30
-890(%)
時価総額 12,859,311百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業を成長の柱として位置付け。LifeWearの浸透や出店加速で北米、欧州は顧客層が拡大。 記:2024/05/10
9984 東証プライム
10,040
6/27 11:30
-55(%)
時価総額 17,298,458百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17