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後場に注目すべき3つのポイント~下値メドなど当てにならない、既にスタグフレーション入りか

2022/3/7 12:22 FISCO
*12:22JST 後場に注目すべき3つのポイント~下値メドなど当てにならない、既にスタグフレーション入りか 7日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は大幅続落、下値メドなど当てにならない、既にスタグフレーション入りか ・ドル・円は上げ渋り、ユーロ・円は124円台に下落 ・値下がり寄与トップは東エレク<8035>、同2位がソフトバンクG<9984> ■日経平均は大幅続落、下値メドなど当てにならない、既にスタグフレーション入りか 日経平均は大幅続落。819.24円安の25166.23円(出来高概算8億9036万株)で前場の取引を終えている。 4日の米株式市場ではNYダウが179.86ドル安と続落。ロシアがウクライナにあるザポロジエ原子力発電所を制圧したことを警戒し、寄り付き後下落。2月雇用統計の予想以上に強い結果を受けて下げ幅を縮小する場面もあったが、ウクライナ戦争激化への懸念を拭えず終日軟調に推移。ナスダック総合指数は-1.65%と大幅続落となった。さらに、欧米諸国がロシア産原油の輸入禁止を検討しているとの報道で、WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油の期近4月物が一時1バレル130.50ドルと2008年7月以来の高値を記録。実体経済への影響が懸念されるなか、週明けの日経平均は351.38円安でスタート。先行きが見えないなか、下値模索の展開が続き、前場終盤には25006.26円(979.21円安)まで下落した。 個別では、レーザーテック<6920>、日立<6501>、SMC<6273>などが7%超の下落で、トヨタ自<7203>は5%超、デンソー<6902>は6%超の下落。ソフトバンクG<9984>、JAL<9201>、信越化<4063>、日本電産<6594>、ダイキン<6367>、アドバンテスト<6857>などが大幅安。板硝子<5202>やマキタ<6586>などの欧州売上比率が高い銘柄も急落。業績予想を下方修正したラクーンHD<3031>も大きく売られ、データ改ざんなど不正を発表した日野自動車<7205>はストップ安となっている。一方、原油先物価格をはじめ資源価格の高騰を受けてINPEX<1605>、三菱商事<8058>、住友鉱<5713>などが上昇。供給網混乱への思惑から商船三井<9104>など海運も高い。東証1部上昇率上位には日本コークス<3315>などが並んでいる。 セクターでは空運業、輸送用機器、機械などが下落率上位に並んだ。一方、鉱業、石油・石炭製品、海運業などが上昇率上位に並んだ。東証1部の値下がり銘柄は全体の88%、対して値上がり銘柄は9%となっている。 日経平均は一気に25000円近辺まで下落。心理的な節目の一歩手前で下げ止まると、前引けにかけてはで下げ渋る動きも見られているが、もはやこうなってくると下値メドなどはあってないようなもの。単純な値ごろ感やPERなどの株価バリュエーション指標は短期的には役に立たないと考え、売りが枯れたと思えるまで需給の改善を待つしかないだろう。 マーケットを巡る環境は混沌としている。ウクライナ情勢については、ロシアのプーチン大統領に手を緩める気配は一向に見られず、ロシア軍は核施設まで制圧対象にしてきているほか、ここにきて民間人までも攻撃対象としている様子で、行動がますます過激化している。こうした事態の深刻化を受けて、欧米諸国はロシア産原油の輸入禁止を検討していると伝わっている。これまで経済への影響を考慮して避けてきたエネルギー産業への制裁強化も避けられないとの見方に転じつつあるようだ。 歴史的な価格高騰を見せているのは原油や石炭価格、液化天然ガス(LNG)などのエネルギーだけでなく、小麦やトウモロコシなど食品価格まで幅広い品目にまで及んでいる。身の回りの生活必需品の価格がこれだけ高騰し、今後もロシアへの経済制裁の継続により高止まりするとなると、企業の仕入コスト増加や個人消費の停滞など、実体経済への影響がいよいよ深刻化する。市場では、スタグフレーション(物価上昇と景気後退の併存)への警戒感が高まっていると指摘されているが、米ミシガン大学消費者信頼感指数など、センチメントを図る指標はすでに歴史的な低水準にあり、もはやスタグフレーションは始まっていると言っても過言ではないだろう。 こうしたなか、連邦準備制度理事会(FRB)は今月の連邦公開市場委員会(FOMC)から利上げを開始する公算だ。その先にはバランスシートの縮小(QT)も控える。景気後退局面入りでの金融引き締めという、市場が最も恐れていた悲観シナリオがほぼ実現することが決まったとも言える。先週末に発表された2月雇用統計では、雇用者数が力強い伸びを見せ、失業率も改善した一方で、平均賃金の伸びが予想に反して横ばいになるなど、インフレ鈍化の兆しも見られた。しかし、今回のデータだけで、利上げ回数などFRBによる引き締めペースの織り込みが大きく後退するには材料不足だろう。 市場では、企業業績が堅調でバリュエーションの割安感に着目すれば買いだとの声も聞かれるが、足元で進んでいるこれだけハイペースのインフレが今後どれだけ続くかという見通しがつきにくいなか、今後は企業業績の後退懸念もつきまとうだろう。そうなれば、今のバリュエーションは参考指標にはなりにくい。もちろん、資源価格の高騰による業績鈍化を踏まえても、ヒストリカルでみてバリュエーションに割安感があるとの見方もあろうが、地政学リスクや金融政策の動向などマクロ環境にこれだけ強い不透明感がくすぶるなか、リスクプレミアムの上昇を通じてPERなどバリュエーションの調整(低下)が一段と進む可能性もあるだろう。いまはファンダメンタルズよりも売り枯れの兆しなど、需給面のテクニカル要素に着目した方がよいだろう。 後場の日経平均は軟調ながらもやや下げ渋る展開か。日経平均は前場の間に一時25000円割れを見ようかとするところまで一気に急落した分、短期筋の買い戻しが入りやすい。また、前場の東証株価指数(TOPIX)の下落率が2%を超えたことで、日銀による上場投資信託(ETF)買いへの思惑も広がりやすい。ただ、先行き不透明感がくすぶるなか、買い戻しが入っても上値は限定的だろう。 ■ドル・円は上げ渋り、ユーロ・円は124円台に下落 7日午前のアジア市場でドル・円は上げ渋り、115円付近まで上昇後は小幅に値を下げた。ウクライナ情勢をにらみ有事のドル買いが強まったが、日経平均株価の急落でリスク回避的な円買いが優勢に。ユーロ・円はユーロ売りも続き、124円台に売り込まれている。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は114円83銭から115円06銭、ユーロ・円は124円40銭から125円66銭、ユーロ・ドルは1.0822ドルから1.0931ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・ストップ高は特になし ・値下がり寄与トップは東エレク<8035>、同2位がソフトバンクG<9984> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・米・2月失業率:3.8%(予想:3.9%、1月:4.0%) ・米・2月非農業部門雇用者数:67.8万人(予想:+41.8万人、1月:+48.1万人←+46.7万人) ・米・2月平均時給:前年比+5.1%(予想:+5.8%、1月:5.5%←+5.7%) 【要人発言】 ・ペロシ米下院議長(民主党) 「ロシア産原油の輸入禁止法案を模索」 「100億ドル規模のウクライナ支援決定の見通し」 <国内> 特になし <海外> ・時間未定 中・1-2月輸出(前年比予想:+14.5%、21年1-2月:+60.6%) ・時間未定 中・1-2月輸入(前年比予想:+17.0%、21年1-2月:+22.2%) ・15:45 スイス・2月失業率(予想:2.5%、1月:2.6%) ・16:00 独・1月製造業受注(前月比予想:+1.5%、12月:+2.8%) 《CS》
関連銘柄 21件
1605 東証プライム
2,460.5
7/5 15:00
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時価総額 3,411,894百万円
原油・ガス開発生産で国内最大手。世界20カ国以上で約70の石油・天然ガスプロジェクトを展開。水素・アンモニアなどネットゼロ分野を育成。アブダビでe-メタン製造事業の共同調査に参画。23.12期は足踏み。 記:2024/02/29
547
7/5 15:00
-14(%)
時価総額 12,231百万円
衣料・雑貨の企業間取引サイトを運営。売掛保証や決済代行も。スーパーデリバリーの会員数は37万6406店舗と増加。EC事業は売上堅調。会員登録数の増加などで国内流通額が増加。24.4期3Q累計は増収。 記:2024/03/07
3315 東証プライム
123
7/5 15:00
-2(%)
時価総額 37,189百万円
資源メーカー。製鉄や金属精錬に必要なコークスの大手。石炭の輸入販売や資源リサイクル、粉粒体機器の開発、販売も。コークス事業は損益改善。燃料・資源リサイクル事業は収益堅調。24.3期3Q累計は黒字転換。 記:2024/04/15
4063 東証プライム
6,444
7/5 15:00
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時価総額 13,043,449百万円
時価総額世界上位の化学メーカー。塩化ビニル樹脂、シリコンウエハー、合成石英等で世界トップシェア。海外売上高比率が高い。希土類磁石は車載市場などへの拡販に取り組む。配当性向は中長期的に40%目指す。 記:2024/05/16
5202 東証プライム
417
7/5 15:00
-7(%)
時価総額 38,006百万円
大手ガラスメーカー。1918年創業。住友グループ。2006年に英国ピルキントン社を買収。建築用ガラス、自動車用ガラスが柱。取引先の生産回復で自動車用ガラス事業は売上順調。27.3期営業利益640億円目標。 記:2024/06/15
5713 東証プライム
5,221
7/5 15:00
-63(%)
時価総額 1,518,340百万円
大手非鉄。銅、ニッケル、金を手掛け、事業連携による材料調達や製品開発に特徴。大電流・大面積仕様にも応用可能なプリンテッドエレクトロニクス用の厚膜導電性インクを開発。車載用電池材料の増販で、3Q累計は増収。 記:2024/02/23
6273 東証プライム
80,310
7/5 15:00
+740(%)
時価総額 5,410,404百万円
空気圧制御システムメーカー。空圧機器、自動制御機器、各種濾過装置を製造。エア漏れ可視化技術に定評。国内外で製品供給体制の強化図る。半導体業界向け販売は足踏み。販管費は増加。24.3期3Qは業績伸び悩む。 記:2024/04/09
6367 東証プライム
22,945
7/5 15:00
±0(%)
時価総額 6,725,501百万円
空調・冷凍機事業が主力。エアコン世界首位。フッ素化学製品等の化学事業、酸素濃縮装置の製造・販売等も。海外売上比率が高い。差別化新商品の投入、増産投資等に取り組む。26.3期営業利益5000億円目標。 記:2024/06/07
6501 東証プライム
3,709
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時価総額 17,197,034百万円
総合電機大手。金融ソリューションや社会インフラITシステム、原子力関連ビジネス、鉄道システム、ビルシステム等を手掛ける。日立エナジーは受注残が増加。デジタルシステム&サービスはLumada事業が拡大。 記:2024/06/15
6586 東証プライム
4,518
7/5 15:00
-53(%)
時価総額 1,265,121百万円
電動工具国内最大手。製品販売国は約170ヵ国。海外売上高比率が高い。コードレスのラインナップ拡充図る。園芸用機器の需要増などにより、国内売上は増加。24.3期3Qは大幅増益。通期業績予想を上方修正。 記:2024/04/13
6594 東証プライム
6,928
7/5 15:00
-83(%)
時価総額 4,131,056百万円
世界最大の総合モーターメーカー。HDDや車載、家電・産業向けモーターに加え、機器装置や電子・光学部品を展開。精密小型モータは売価改善等で増益。24.3期3Qは2桁増益。水冷モジュールの生産能力を拡大。 記:2024/04/16
6857 東証プライム
6,631
7/5 15:00
-145(%)
時価総額 5,080,467百万円
半導体検査装置大手。メモリ用に強い。非メモリ用も強化中。電子ビーム露光装置も。24.3期3Q累計はメモリ向けが1Qを底に上向く。だが非メモリ向けの回復に遅れ。償却費増も利益の重石。総還元性向5割以上目安。 記:2024/04/15
6902 東証プライム
2,561
7/5 15:00
-44.5(%)
時価総額 8,071,709百万円
自動車部品で国内最大。カーエアコンや燃焼噴射装置に強み。トヨタ系列も系列外への販売も多い。24.3期3Q累計は客先の増産を受けて販売伸長。だが燃料ポンプのリコール費用が利益の重石に。政策保有株縮減の意向。 記:2024/04/12
6920 東証プライム
34,290
7/5 15:00
-150(%)
時価総額 3,233,067百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。FPD関連装置やレーザー顕微鏡なども手掛ける。High-NA向け含むACTISは引き合い旺盛。生成AI関連HBM向けは需要堅調。 記:2024/06/11
7203 東証プライム
3,319
7/5 15:00
-72(%)
時価総額 54,149,442百万円
自動車メーカー最大手。自動車生産台数で世界トップ。コンパクトカーやセダン、SUV、ワゴン、商用車、トラックを製造、販売する。ダイハツや日野を傘下に持つ。今期3Q累計はHEVを中心に販売台数が増加した。 記:2024/02/29
7205 東証プライム
425.3
7/5 15:00
-12.6(%)
時価総額 244,369百万円
トラック・バスメーカー。大型や中型、小型のトラック、観光バスや路面バスを製造、販売する。ディーゼルエンジンや自動車部品も提供する。今期3Q累計は国内販売台数が増加も、原材料価格の高騰や一時費用が重し。 記:2024/03/11
8035 東証プライム
36,370
7/5 15:00
+520(%)
時価総額 17,153,292百万円
世界的半導体製造装置メーカー。半導体の成膜や洗浄の前工程からテストまでの製造装置を展開。リソグラフィーでトップシェア。24.3期3Q累計はウェーハボンディング/デボンディング装置の量産受注が拡大。 記:2024/02/24
8058 東証プライム
3,386
7/5 15:00
-2(%)
時価総額 14,602,064百万円
大手総合商社。原料炭や銅、液化天然ガスなど資源分野で世界有数の優良権益を有す。非資源分野は食品卸売に強み。24.3期3Q累計は天然ガス部門が増益。LNG販売事業が牽引。産業インフラ部門なども収益増。 記:2024/02/24
9104 東証プライム
5,111
7/5 15:00
-189(%)
時価総額 1,850,238百万円
海運国内2位。船隊数世界2位。コンテナ船・各種専用船・油送船・フェリー内航船を手掛け、タンカーやLNG船、自動車船、ドライバルク船に強み。コンテナ船の短期運賃・期間契約運賃下落で、3Q累計は利益足踏み。 記:2024/02/28
9201 東証プライム
2,566.5
7/5 15:00
-5.5(%)
時価総額 1,121,930百万円
大手航空会社。国内線や国際線、LCC、貨物輸送の航空運送、旅客サービス、空港内地上サービス等を提供する。今期3Q累計は国際旅客収入が増加した。国内旅客収入は単価が上振れ。航空燃油費等の増加を吸収した。 記:2024/04/03
9984 東証プライム
11,225
7/5 15:00
+35(%)
時価総額 19,340,159百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17