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後場に注目すべき3つのポイント~ロシア強硬姿勢に「あく抜け期待」も続かず?

2022/2/22 12:27 FISCO
*12:27JST 後場に注目すべき3つのポイント~ロシア強硬姿勢に「あく抜け期待」も続かず? 22日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は大幅に4日続落、ロシア強硬姿勢に「あく抜け期待」も続かず? ・ドル・円は下げ渋り、ウクライナ情勢にらみ ・値下がり寄与トップは東エレク<8035>、同2位がファーストリテイリング<9983> ■日経平均は大幅に4日続落、ロシア強硬姿勢に「あく抜け期待」も続かず? 日経平均は大幅に4日続落。582.97円安の26327.90円(出来高概算5億4000万株)で前場の取引を終えている。 21日の米株式市場はプレジデントデーの祝日で休場だった。ただ、ロシアがウクライナ東部で親ロシア派が実効支配する地域の独立を承認。これを受けてバイデン米政権も経済制裁を発動すると発表し、ウクライナ情勢を巡る懸念が一段と強まった。ロシアの株価指数RTSは-13.2%と急落し、ドイツのDAXやフランスのCAC40も-2%と軟調。本日の日経平均はこうした流れを引き継いで395円安からスタートすると、軟調もみ合いの展開が続いた。朝方の売りが一巡し、前場中ごろにかけてやや下げ渋る場面もあったが、その後一時26305.28円(605.59円安)まで下落した。米休場明けとあって取引参加者はさほど多くないとみられ、今晩の米市場の反応を見極めたいとの声もあった。 個別では、レーザーテック<6920>、郵船<9101>、ソフトバンクG<9984>、商船三井<9104>、ソニーG<6758>など売買代金上位は全般軟調。東エレク<8035>が4%超の下落となり、川崎船<9107>やSUMCO<3436>、アドバンテス<6857>も大きく下落している。シャープ<6753>は引き続き堺ディスプレイプロダクトの完全子会社化に向けた動きがネガティブ視されて連日の大幅安。株式の売出しが発表された特種東海<3708>は東証1部下落率上位に顔を出している。一方、第一三共<4568>は東証1部上昇率トップ。英アストラゼネカと共同開発している乳がん治療薬の試験結果が好感されている。その他売買代金上位ではリクルートHD<6098>が逆行高。地政学リスクの高まりから石川製<6208>などの防衛関連銘柄にも思惑買いが入っているようだ。 セクターでは、ゴム製品、ガラス・土石製品、輸送用機器などが下落率上位で、その他も全般軟調。医薬品と鉱業の2業種のみ上昇した。東証1部の値下がり銘柄は全体の86%、対して値上がり銘柄は10%となっている。 ロシアが親ロ派地域の独立承認に踏み切ったことでウクライナ情勢への懸念が一段と強まり、本日の日経平均は600円近い下落で前場を折り返した。日足チャートを見ると、27200円台に位置する25日移動平均線水準を一段と下振れ、ボリンジャーバンドの-2σの下限割れまで突っ込んでいる。個別・業種別では、第一三共がけん引役となっている医薬品、地政学リスクの高まりが原油の先高観につながっている鉱業を除き全般軟調。ただ、リクルートHDなどグロース(成長)株の一角にも買いが入っている。前引けの日経平均が-2.17%なのに対し、東証株価指数(TOPIX)は-1.76%。ここまでの東証1部売買代金は1兆3000億円あまりとさほど多くない。なお、前日は1日を通じ2兆3068億円と今年最低だった。 新興市場ではマザーズ指数が-1.42%と4日続落。連日で取引時間中の昨年来安値を更新しているが、こちらは朝方プラスに転じる場面があった。前引け時点でもメルカリ<4385>やサンバイオ<4592>が堅調で、FRONTEO<2158>も小幅ながらプラスを確保。本日マザーズ市場に新規上場したCaSy<9215>は公開価格比+48.2%という初値を付けた。ただ、前引けでは初値比-22.6%。前の週に上場したエッジテクノロジ<4268>も初値高の反動がきつい。 一部のグロース銘柄に買いが入っていることについては、地政学リスクの高まりを受けて米金融引き締めを織り込む動きが和らぎ、米長期金利が低下するとの思惑などが背景にあるようだ。また、ウクライナ問題を巡るロシアの狙いがある程度見えてきたとして、あく抜けに期待する声も聞かれる。 しかし、マザーズ市場などは個人・外国人といった純投資家が取引主体のため、市場センチメントの影響を受けやすい面もある。特に個人投資家は過去の市場動向を見ても地政学リスクに敏感であることがわかる。IPO(新規株式公開)銘柄の値動きに象徴されるように、投資資金の逃げ足の速さに注意する必要があるだろう。 また、ロシアは北大西洋条約機構(NATO)の東方拡大を受け、緩衝地帯を設けるために西側諸国との対立も辞さないことが浮き彫りになったと言える。既にロシアのプーチン大統領は今回独立承認した地域への軍派遣を指示したと伝わっているが、ロシアに隣接するウクライナ東部の他地域でも火種がくすぶりそうだ。プーチン大統領には「NATO東方不拡大の約束が反故にされた」との思いがあると指摘されており、対話による解決は容易でないだろう。 香港ハンセン指数、また時間外取引でのNYダウ先物などは揃って大幅に下落。為替市場ではドル・円相場が朝方に一時1ドル=114.50円近辺まで下落してからやや戻したが、足元弱含みで推移している。前引けでのTOPIX下落率が2%に届かず、日銀による上場投資信託(ETF)買い入れ実施への期待も持てない。やはり金融市場全体にリスク回避的なムードが広がっており、後場の日経平均も軟調な展開になるとみておきたい。 ■ドル・円は下げ渋り、ウクライナ情勢にらみ 22日の東京市場でドル・円は下げ渋り、114円半ばの水準を維持した。ロシアがウクライナ東部の親ロシア派武装勢力を独立国家として承認し、早朝から地政学リスクへの警戒感が高まった。ただ、その後は様子見ムードが広がり、安全通貨買いは一服している。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は114円50銭から114円80銭、ユーロ・円は129円36銭から129円90銭、ユーロ・ドルは1.1296ドルから1.1320ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・シーズメン<3083>、ジーダット<3841>など、3銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値下がり寄与トップは東エレク<8035>、同2位がファーストリテイリング<9983> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・独・2月製造業PMI速報値:58.5(予想:59.8、1月:59.8) ・独・2月サービス業PMI速報値:56.6(予想:53.1、1月:52.2) ・独・2月総合PMI速報値:56.2(予想:54.5、1月:53.8) ・ユーロ圏・2月製造業PMI速報値:58.4(予想:58.7、1月:58.7) ・ユーロ圏・2月サービス業PMI速報値:55.8(予想:52.1、1月:51.1) ・ユーロ圏・2月総合PMI速報値:55.8(予想:52.9、12月:52.3) ・英・2月製造業PMI速報値:57.3(予想:57.0、1月:57.3) ・英・2月サービス業PMI速報値:60.8(予想:55.5、1月:54.1) ・英・2月総合PMI速報値:60.2(予想:55.3、1月:54.2) 【要人発言】 ・プーチン・ロシア大統領 「ウクライナ東部の親ロ派独立を承認」 ・ブリンケン米国務長官 「ウクライナ親ロ派支配地域では、ここ数日停戦違反が増えている」 ・ゼレンスキー・ウクライナ大統領 「国境はロシアの声明に関係なく存在し続ける」 ・ボウマン米FRB理事 「3月の0・5%利上げ、データを注意深く見守る」 ・ケント豪準備銀行総裁補佐 「公開市場操作のレポ金利は変動金利に変わる」 「将来の金利軌道の指針を示すものではない」 <国内> 特になし <海外> ・16:00 英・1月公的部門純借入額(銀行部門除く)(予想:-31億ポンド) 《CS》
関連銘柄 22件
2158 東証グロース
608
11/21 15:30
±0(%)
時価総額 23,929百万円
eディスカバリサービスなどのリーガルテックAI事業が主力。不正検知システム「KIBIT Eye」などを手掛けるAIソリューション事業も展開。塩野義製薬と業務提携。リーガルテックAI事業は受注数が着実増。 記:2024/10/13
3083 東証スタンダード
806
11/21 15:30
+11(%)
時価総額 3,349百万円
カジュアルファッションの「METHOD」、和柄専門の「流儀圧搾」の運営等を行う。エスニックファッション・雑貨の「チチカカ」を傘下に収める。集客イベント等で客数増図る。事業ポートフォリオの多様化進める。 記:2024/10/24
3436 東証プライム
1,248.5
11/21 15:30
-8.5(%)
時価総額 437,193百万円
半導体用シリコンウェーハの製造・販売を行う。TSMCなど半導体メーカーが主要取引先。日本、米国、台湾などに製造拠点。海外売上高比率が高い。AI活用による生産性改善などコスト競争力の強化に取り組む。 記:2024/08/30
3708 東証プライム
3,545
11/21 15:30
+15(%)
時価総額 46,085百万円
特種製紙、東海パルプの経営統合により誕生。段ボール原紙等の産業素材事業が主力。ファンシーペーパー等の特殊素材事業、生活商品事業等も。26.3期営業利益50億円目標。リサイクルビジネスの拡大等に取り組む。 記:2024/10/24
3841 東証スタンダード
1,399
11/21 15:30
+18(%)
時価総額 5,470百万円
半導体や液晶パネル等の微細加工部品を設計するための電子系CADソフトを開発。パワー半導体向け製品の開発力強化を図る。半導体顧客向けソフト販売が堅調。大口案件や海外も伸びる。TSMCと協業し設計効率化図る。 記:2024/10/26
4268 東証グロース
839
11/21 15:30
+1(%)
時価総額 8,892百万円
AIアルゴリズム事業を展開。AIソリューションサービス、AI教育プログラム「AIジョブカレ」、AI営業支援システム「GeAIne」などを手掛ける。千葉銀行がTOB実施、成立なら同社株は上場廃止へ。 記:2024/10/11
4385 東証プライム
2,068
11/21 15:30
+23(%)
時価総額 339,212百万円
国内で断トツのフリマアプリ「メルカリ」を運営。スマホ決済「メルペイ」や米国開拓に注力。連結子会社に鹿島アントラーズ。メルカードの発行枚数は300万枚を突破。定額払い、メルカードが成長。米国事業も赤字縮小へ。 記:2024/06/09
4568 東証プライム
4,483
11/21 15:30
-19(%)
時価総額 8,728,553百万円
大手製薬会社。抗悪性腫瘍剤「エンハーツ」、抗凝固剤「リクシアナ」などが主力品。かぜ薬「ルル」、解熱鎮痛薬「ロキソニンS」などで知名度高い。米メルクと戦略的提携。がん事業への集中的な資源投入を図る。 記:2024/08/26
4592 東証グロース
967
11/21 15:30
+20(%)
時価総額 66,364百万円
再生細胞医薬品の開発・製造・販売を行う。中枢神経系疾患が主な対象。細胞治療薬「SB623」が主要開発品。ヒト体性幹細胞加工製品「アクーゴ脳内移植用注」は日本における条件及び期限付き製造販売承認を取得。 記:2024/10/11
9,536
11/21 15:30
-29(%)
時価総額 15,732,893百万円
米国発の求人情報サイト「Indeed」等のHRテクノロジー事業、リクナビNEXTやSUUMO等のマッチング&ソリューション事業、人材派遣事業を展開。人材派遣事業は需要増により、日本の稼働人数が順調。 記:2024/06/28
6208 東証スタンダード
1,522
11/21 15:30
-24(%)
時価総額 9,719百万円
段ボール製函印刷機や段ボール重量包装機、合撚糸機などの製造販売を行う。機雷等の防衛機器も手掛ける。1921年創業。石川県白山市に本社。レンゴーが筆頭株主。作業効率化及びコスト削減による原価低減図る。 記:2024/10/20
6753 東証プライム
997.2
11/21 15:30
-14.8(%)
時価総額 648,586百万円
大手電気機器メーカー。1912年創業。台湾の鴻海精密工業傘下。液晶テレビや白物家電、スマートフォン、各種情報機器などの製造・販売を行う。ブランド事業では特長商品、新規カテゴリー商材の創出などを図る。 記:2024/08/01
6758 東証プライム
2,951.5
11/21 15:30
-66.5(%)
時価総額 18,426,504百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
6857 東証プライム
9,385
11/21 15:30
-156(%)
時価総額 7,190,233百万円
SoC半導体用試験装置など半導体・部品テストシステム事業が主力。半導体検査装置で世界トップシェア。メカトロニクス関連製品の製造・販売等も。海外売上高比率は9割超。グローバル及びサポート力の増強図る。 記:2024/10/12
6920 東証プライム
17,280
11/21 15:30
-140(%)
時価総額 1,629,262百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。FPD関連装置やレーザー顕微鏡なども手掛ける。High-NA向け含むACTISは引き合い旺盛。生成AI関連HBM向けは需要堅調。 記:2024/06/11
8035 東証プライム
21,780
11/21 15:30
-90(%)
時価総額 10,272,167百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
9101 東証プライム
5,037
11/21 15:30
+9(%)
時価総額 2,322,057百万円
海運の国内最大手。1885年創業。三菱グループ。不定期専用船事業、物流事業が柱。定期船事業、航空運送事業等も展開。世界最大規模の自動車専用船を保有。配当性向30%目安。25.3期は最終増益見通し。 記:2024/07/04
9104 東証プライム
5,439
11/21 15:30
-41(%)
時価総額 1,971,931百万円
海運国内2位。1884年創業。三井グループ。ドライバルク事業、エネルギー事業、製品輸送事業が柱。LNG船の所有・管理・運航で世界シェアトップクラス。配当性向30%目安。非海運事業のアセット積み増し図る。 記:2024/07/29
9107 東証プライム
2,189
11/21 15:30
+13.5(%)
時価総額 1,477,952百万円
海運国内3位。1919年設立。自動車船事業などの製品物流部門が主力。ドライバルク事業等も。持分法適用関連会社にコンテナ船事業を行うONE社。LNG船等は順調推移見込む。27.3期経常利益1600億円目標。 記:2024/06/17
9215 東証グロース
1,048
11/21 15:24
+28(%)
時価総額 1,983百万円
家事代行サービスを中心とする暮らしのマッチング・プラットフォーム「CaSy」を運営。低コスト構造が強み。定期ユニークユーザー数は7200人超。顧客登録数は順調に増加。広告投資で利用者数の拡大を図る。 記:2024/10/27
9983 東証プライム
48,470
11/21 15:30
-1,190(%)
時価総額 15,424,172百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
8,550
11/21 15:30
-96(%)
時価総額 12,568,457百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17