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後場に注目すべき3つのポイント~「乗り遅れまい」というムードが最大の押し上げ要因

2020/11/26 13:38 FISCO
*13:38JST 後場に注目すべき3つのポイント~「乗り遅れまい」というムードが最大の押し上げ要因 26日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は続伸、「乗り遅れまい」というムードが最大の押し上げ要因 ・ドル・円は104円30銭台、方向感は乏しい ・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位が東エレク<8035> ■日経平均は続伸、「乗り遅れまい」というムードが最大の押し上げ要因 日経平均は続伸。173.42円高の26470.28円(出来高概算5億8000万株)で前場の取引を終えている。 25日の米株式市場でNYダウは反落し、173ドル安となった。前日に3万ドルの大台に乗せたことに加え、翌26日に感謝祭の休場を控え、利益確定の売りが優勢となった。週間の失業保険申請者数が予想外に増加したほか、4-5日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録で速やかな追加緩和の可能性が示唆されなかったことなども嫌気された。ただ、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は3日続伸し、過去最高値を更新。国内では新型コロナウイルス感染拡大に伴い東京都が飲食店などに対し営業時間短縮を要請し、西村康稔経済財政・再生相も感染が深刻化すれば「緊急事態宣言が視野に入ってくる」などと述べたことから、本日の日経平均は41円安でスタート。ただ、米ハイテク株高を追い風に値がさ株を中心に買いが入り、日経平均はプラス転換した。 個別では、ソフトバンクG<9984>、任天堂<7974>、エムスリー<2413>が3%超、日本電産<6594>が4%超の上昇となっている。村田製<6981>、信越化<4063>、東エレク<8035>なども堅調。中小型株では共同実験への参画が材料視されたブイキューブ<3681>、制限値幅拡大の日本金属<5491>などが賑い、ジンズメイト<7448>が東証1部上昇率トップとなっている。一方、ソニー<6758>、ファーストリテ<9983>、トヨタ自<7203>は小安い。ソニーは12日に発売した家庭用ゲーム機「プレイステーション5」の好調が伝わっているが、これまでの株価上昇を受けて利益確定売りが出ているようだ。JAL<9201>は公募株の受渡日を迎え急落し、東証1部下落率トップとなっている。 セクターでは、その他製品、鉱業、情報・通信業などが上昇率上位。半面、空運業、保険業、ゴム製品などが下落率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の59%、対して値下がり銘柄は37%となっている。 日経平均は国内外の新型コロナ感染拡大と景気下押し懸念を背景に反落して始まったが、すぐさまプラスに切り返し、地合いの良さを印象付けた。米ハイテク株高の流れを引き継いで値がさグロース(成長)株を中心に買いが入っているが、景気敏感系の大型バリュー(割安)株も大きく下押ししているわけでなく、前引けでの上昇率は日経平均の0.66%に対し、東証株価指数(TOPIX)も0.45%としっかり。新型コロナワクチンの実用化期待などが株価の下支え要因として挙げられているが、足元の感染拡大とともに「巣ごもり」の代表格とされる任天堂が買われているあたりを見ると、「株高に乗り遅れまい」というムードこそが最大の上昇要因だろう。 日本電産やエムスリーは上場来高値(株式分割考慮)を大きく更新。一定期間内で結果を出すことが求められる機関投資家はバリュー株のリバーサル(株価の反転上昇)への関心が高いが、一方で投資期間に制約のない個人投資家にとっては「着実に企業価値を向上する企業」への投資が肝要であることを改めて確認できる。 半面、日経平均は26500円を前に上値が重く、前日の高値26706.42円には遠い。前日は朝方に高値を付けたのち失速する格好となり、東証1部売買代金も3兆1507億円まで膨らんだことで、目先ピークを付けた印象はある。例年、米国では感謝祭を過ぎると休暇入りする市場関係者が多いが、今年はここまであまりリスクを取らずにきたことで、早々に休暇ムードになっているという話も伝わっている。年内は海外投資家が相場をけん引するシナリオを描きにくくなるかもしれない。 また、日経平均の株価純資産倍率(PBR)は1.2倍近くまで上昇。これは米中対立の激化懸念が一段と強まった2018年12月以前の水準であり、バリュエーション的には経済の正常化期待をある程度織り込んでいるとも言えるだろう。国内外で新型コロナ感染拡大と規制再強化の動きが広がり、足元の景気下押しリスクがくすぶるなか、バリュエーションが一段と向上するかは見通しづらい。 新興市場でもマザーズ指数の上値が重いが、12月にIPO(新規株式公開)ラッシュを控え、需給悪化の懸念がくすぶる。 これまでの株価上昇に乗り遅れた投資家の買いで日経平均は堅調に推移するだろうが、一段高に向かうには少々時間を要するとみておきたい。 ■ドル・円は104円30銭台、方向感は乏しい 26日の東京市場でドル・円は方向感が乏しく、104円30銭台でのもみ合いが続く。日経平均株価は前日比100円超高で堅調地合いを維持する一方、上海総合指数の弱含みで円売りは抑制されているようだ。また、ドルは売り一服で、対主要通貨で下げづらいもよう。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は104円27銭から104円48銭、ユーロ・円は124円38銭から124円51銭、ユーロ・ドルは1.1914ドルから1.1929ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・大戸屋ホールディングス<2705>、アイリックコーポレーション<7325>など、6銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位が東エレク<8035> ■経済指標・要人発言 【要人発言】 ・欧州委員会のフォン・デア・ライエン委員長 「通商交渉は決断の時期に入った」 ・グレン英財務省経済長官 「合意のない離脱に向けて取り組んでいない」 ・関係筋 「OPECプラス、減産延長に動く」 ・メルシュECB理事 「銀行のバランスシートがパンデミックに持ちこたえることができれば、来年の配当の支払い再開を容認も」 【経済指標】 米・7-9月期GDP改定値:前期比年率+33.1% (予想:+33.1%、速報値:+33.1%) 米・7-9月期個人消費改定値:前期比年率+40.6% (予想:+40.9%、速報値:+40.7%) 米・先週分新規失業保険申請件数:77.8万件 (予想:73.0万件、前回:74.8万人←74.2万件) <国内> ・14:00 9月景気動向指数・先行改定値(速報値:92.9) <海外> ・米国市場は休場(感謝祭) 《HH》
関連銘柄 16件
2413 東証プライム
1,425
11/22 15:30
-12.5(%)
時価総額 967,675百万円
医療従事者専門サイト「m3.com」を運営。製薬企業の薬剤プロモーション・マーケティング支援、薬剤師向け求人情報サイト「薬キャリ」の運営等も。メディカルプラットフォームでは医療現場のDX化支援が順調。 記:2024/07/29
2705 東証スタンダード
5,010
11/22 15:30
±0(%)
時価総額 36,358百万円
定食店「大戸屋ごはん処」の直営、FC展開を行う大戸屋を中核とする持株会社。蕎麦処大戸屋の運営、アジアなど海外でも事業展開。27.3期売上高315億円目指す。中食事業の強化、海外事業の拡大等に取り組む。 記:2024/06/13
3681 東証プライム
226
11/22 15:30
-1(%)
時価総額 5,954百万円
汎用Web会議システムの販売等を行うエンタープライズDX事業、セミナー配信プロダクトの提供等を行うイベントDX事業が柱。防音個室ブース「テレキューブ」等も。イベントDX事業は生成AI活用等で製品力を強化。 記:2024/10/05
4063 東証プライム
5,649
11/22 15:30
+53(%)
時価総額 11,307,558百万円
時価総額世界上位の化学メーカー。1926年設立。塩化ビニル樹脂、シリコンウエハー、合成石英などで世界トップシェア。海外売上比率が高い。先端露光材料の新拠点建設推進。機能材料事業は高機能性製品の販売に注力。 記:2024/10/28
5491 東証スタンダード
654
11/22 15:30
+2(%)
時価総額 4,382百万円
1930年創業のステンレス精密圧延・加工メーカー。冷間圧延ステンレス鋼帯、みがき特殊帯鋼に強み。自動車駆動部品用高精度異形鋼など加工品事業も。販売価格の是正や生産効率の改善、コストダウンなどに取り組む。 記:2024/08/19
6594 東証プライム
2,858
11/22 15:30
-50(%)
時価総額 3,408,362百万円
総合モーターメーカー最大手。旧社名は日本電産。京都府京都市に本社。精密小型モーター、車載・産業用モーター、商業・産業用ロボットなどを手掛ける。電動パワステ用モーターなどに強み。車載向けは収益性最優先。 記:2024/10/14
6758 東証プライム
2,948
11/22 15:30
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時価総額 18,404,653百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
6981 東証プライム
2,562
11/22 15:30
-8(%)
時価総額 5,099,951百万円
大手電子部品メーカー。コンデンサやインダクタ、EMI除去フィルタ等を手掛ける。チップ積層セラミックコンデンサ等で世界トップシェア。海外売上高比率が高い。コンデンサはモビリティ向けなどで販売増を見込む。 記:2024/06/04
7203 東証プライム
2,664.5
11/22 15:30
-10(%)
時価総額 42,085,743百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
699
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+3(%)
時価総額 6,087百万円
国内初の来店型保険ショップ「保険クリニック」の運営等を行う保険販売事業が主力。保険申込ナビゲーションシステム「AS-BOX」の販売等も行う。保険販売事業では法人向けコンサルティングサービスを積極展開。 記:2024/08/20
7448 東証1部
243
3/29 15:00
-26(%)
時価総額 3,913百万円
RIZAP傘下で再建中のカジュアル衣料量販店。21.3期上期はEC伸長。だがコロナ禍で店舗販売が苦戦。販管費を抑制するも利益水面下に。通期計画は未定。21年4月にRIZAPグループの小売2社と経営統合へ。 記:2020/12/24
7974 東証プライム
8,166
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-37(%)
時価総額 10,605,103百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。海外売上高比率は7割超。新規タイトル、追加コンテンツの継続投入でプラットフォームの活性化を図る。 記:2024/07/28
8035 東証プライム
22,250
11/22 15:30
+470(%)
時価総額 10,493,834百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
9201 東証プライム
2,413
11/22 15:30
+23(%)
時価総額 1,054,828百万円
大手航空会社。航空旅客事業や貨物郵便事業、マイル/金融・コマース事業などを展開。LCCのZIPAIR Tokyo、スプリング・ジャパンなどを傘下に持つ。スマホ決済「JAL Pay」のサービス拡充図る。 記:2024/08/30
9983 東証プライム
49,020
11/22 15:30
+550(%)
時価総額 15,599,193百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
8,586
11/22 15:30
+36(%)
時価総額 12,621,377百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17