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後場に注目すべき3つのポイント~米大統領選の開票状況にらみの相場展開

2020/11/4 12:43 FISCO
*12:43JST 後場に注目すべき3つのポイント~米大統領選の開票状況にらみの相場展開 4日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は続伸、米大統領選の開票状況にらみの相場展開 ・ドル・円はしっかり、米大統領選の行方を注視 ・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位がエムスリー<2413> ■日経平均は続伸、米大統領選の開票状況にらみの相場展開 日経平均は続伸。330.90円高の23626.38円(出来高概算6億3421万株)で前場の取引を終えている。 前日3日の米国株式相場は続伸。ダウ平均は554.98ドル高の27480.03ドル、ナスダックは202.96ポイント高の11160.57ポイントで取引を終了した。米大統領選を迎え速やかに結果が判明し不透明感が払しょく、いずれ追加経済対策の協議が再開するとの期待に寄り付き後大きく上昇した。民主党優勢との見方も多く、大規模な経済対策への期待に終日堅調推移となった。なお、前々日2日の米国株式相場は世界的な経済指標の改善などを受け反発。ダウ平均は423.45ドル高の26925.05ドル、ナスダックは46.02ポイント高の10957.61ポイントで取引を終了した。 米国株高を受けた今日の東京株式市場は買いが先行した。昨日までの2日間でダウ平均が1000ドル近く上昇しており、これを織り込む形となった。前場は取引時間中に米大統領選の開票状況が刻々と伝わり、これを見極めたいとする向きが多く、また米大統領選に絡んだ米国政治情勢の混乱を警戒する声もあったが、前場は概ね買い優勢の展開だった。 個別では、未定としていた21年3月期連結営業利益が前期比3.3倍予想と発表したフジクラ<5803>が一時ストップ高近くまで買われ、20年7-9月期の連結営業利益が前年同期比3.0倍となったGSIクレオス<8101>、20年7-9月期は市場想定上回り営業増益に転じたNTTデータ<9613>が10%を超す大幅高となったほか、配当据え置き計画や自社株買いの発表が好材料視されたオリックス<8591>が上げた。また、原油価格大幅上昇を受けた国際帝石<1605>などの資源株や、米大統領選でのバイデン氏勝利の思惑から日本製鉄<5401>、住友鉱<5713>などの景気敏感株の一角も堅調だった。 一方、21年3月期業績予想を上方修正したが材料出尽くし感が先行した丸和運輸機関<9090>、ヒロセ電機<6806>、20年12月期第3四半期(20年1-9月)連結営業利益が前年同期比18.0%減となったいであ<9768>、出資するアリババ集団傘下の金融会社アント・グループのIPO延期が嫌気されたソフトバンクG<9984>が下げた。 セクターでは、非鉄金属、鉱業、鉄鋼、サービス業、証券商品先物などが値上がり率上位。一方、その他製品、電気・ガス業、水産・農林業、空運業、情報・通信業などが値下がり率上位となった。東証1部の値上がり銘柄は全体の60%、対して値下がり銘柄は34%となっている。 米大統領選の開票状況が刻々と伝えられている。4日昼前のこの時間になっても米大統領選の勝者を予想するのは難しいが、米大統領選後の株価動向はさらに予想しにくい。4年前もそうだった。2016年の米大統領選、投開票は11月8日。翌9日の日経平均は919円の大幅安となった。投開票を控えた株式市場はクリントン氏勝利を予想すると同時に、トランプ氏当選なら株は暴落するとのシナリオを描いており、トランプ氏優勢の報道を受けた日経平均急落は、ある意味シナリオ通りだったとも言える。 ただ、クリントン氏勝利を想定し、投開票前は株を買い持ちしていた投資家が多く、そうした投資家は投開票翌日の株価急落で大きな損失を強いられ、慌てて新規に売りポジションを作った。しかしその翌日、10日の日経平均は一転1092円の急反発となった。前日に新たに売り建てた投資家は今度はこの日の株価急騰で大きな損失を被った。4年前の11月12日付日本経済新聞には、「百戦錬磨の投資家が『往復ビンタ』を食らったのはなぜなのか」とある。新聞では、原因の一つに円安を挙げている。市場はトランプ氏当選で円高・ドル安が進むと見ていたが、蓋を開けると米金利が急騰し、金利差から円安・ドル高となったことを指す。このことに関しては一昨日付の当欄でも書いた。 同じ記事中で、株価急反発の要因としてもう一つ挙げているのが、市場心理の転換だ。「トランプ氏と距離を置いていた内外の政治家や企業経営者らは、当選が決まると手のひらを返したようにトランプ支持に転向。相場は一転して歓迎ムードに包まれた」とある。一昨日も書いたように、米大統領選に絡んでは金利や為替にも目配りが必要だが、こうして見てくると、さらに、世の中の空気や人々の心理まで読む必要がありそうだ。 さて、後場の東京株式市場で日経平均は神経質な値動きとなりそうだ。米大統領選で激戦州のひとつであるフロリダ州で大接戦となっていることが前場に伝えられると、朝方高かったダウ平均が一時マイナスに転じ、また、外為市場で円相場が1ドル=104円台でやや振れ幅が大きくなるなど、金融・株式市場は米大統領選の開票状況をにらみながらの展開となっている。開票状況によっては市場が大きく揺れる可能性もありそうだ。 ■ドル・円はしっかり、米大統領選の行方を注視 4日午前のアジア市場でドル・円はしっかり。米大統領選の開票作業が進み、現時点で民主党のバイデン候補が共和党のトランプ大統領をリード。ただ、激戦州でのトランプ氏の善戦で米株式先物は下げ、リスクオンのムードは弱まった。それを受け、安全通貨のドルに買いが入ったようだ。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は104円37銭から104円82銭、ユーロ・円は122円38銭から123円07銭。ユーロ・ドルは1.1714ドルから1.170ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・北日本紡績<3409>、ディーエムソリューションズ<6549>など、3銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値上がり寄与トップはファーストリテ<9983>、同2位がエムスリー<2413> ■経済指標・要人発言 【要人発言】 ・黒田日銀総裁 「必要とあれば追加的な措置をちゅうちょなく講じていく」 「値下げにより需要喚起を図る行動は広範化していない」 ・日銀金融政策決定会合議事要旨(9月16-17日分) 「3本柱で企業などの資金繰り支援と金融市場の安定維持に努めるのが適当」(大方の委員) 「企業金融面へのストレスはかかり続けるとみられ、金融市場も感染症の帰すうにより再び大きく不安定化しうる」(1人の委員) 【経済指標】 ・日・10月マネタリーベース:前年比+16.3%(9月:+14.3%) ・豪・9月小売売上高:前月比-1.1%(予想:-1.5%、8月:-4.0%) ・中・10月財新サービス業PMI:56.8(予想:55.0、9月:54.8) <国内> 特になし <海外> ・米連邦公開市場委員会(FOMC)(5日まで) ・EU財務相理事会 《HH》
関連銘柄 15件
1605 東証プライム
2,005
11/22 15:30
+25(%)
時価総額 2,524,568百万円
国内最大の石油・天然ガス開発会社。旧社名は国際石油開発帝石。石油元売り大手などが主要取引先。イクシスLNGプロジェクトなど世界約20カ国でプロジェクト展開。再生可能エネルギーの安定収益化などに取り組む。 記:2024/07/29
2413 東証プライム
1,425
11/22 15:30
-12.5(%)
時価総額 967,675百万円
医療従事者専門サイト「m3.com」を運営。製薬企業の薬剤プロモーション・マーケティング支援、薬剤師向け求人情報サイト「薬キャリ」の運営等も。メディカルプラットフォームでは医療現場のDX化支援が順調。 記:2024/07/29
3409 東証スタンダード
76
11/22 15:30
±0(%)
時価総額 1,633百万円
アラミド繊維原料など合繊紡績糸の製造・販売を行う。帝人からの受託生産が多い。中東向け民族衣装用生地なども手掛ける。中部薬品工業を傘下に収める。防犯防災セキュリティ管理システム販売でリコーリースと業務提携。 記:2024/10/28
5401 東証プライム
3,125
11/22 15:30
+12(%)
時価総額 2,969,753百万円
国内最大、世界有数の製鉄会社。自動車用鋼板、電磁鋼板、高級シームレス鋼管で実績。日鉄エンジニアリングなどを傘下に収める。米鉄鋼大手USスチール買収へ。中国減速で需要や市況は伸び悩み。原材料高も響く。 記:2024/06/24
5713 東証プライム
3,823
11/22 15:30
-41(%)
時価総額 1,111,782百万円
総合非鉄素材メーカー。1590年創業。住友グループの源流。資源開発、銅など非鉄金属の製錬、機能性材料の製造・販売等を行う。材料事業では車載用電池材料の需要が底堅い。資源部門では菱刈鉱山が順調な操業継続。 記:2024/07/02
5803 東証プライム
5,749
11/22 15:30
+162(%)
時価総額 1,700,916百万円
独立系電線メーカー大手。1885年創業。光ファイバケーブルや通信ケーブル、圧力センサ、プリント回路、自動車電装品等を手掛ける。光ファイバ融着接続機に強み。自動車事業部門は収益性改善に引き続き取り組む。 記:2024/08/05
6549 東証スタンダード
1,286
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時価総額 3,647百万円
DM・メール便の発送代行等を行うダイレクトメール事業、バーティカルメディアサービス等を行うインターネット事業が柱。ビアトランスポーツのアパレル事業も。フルフィルメントサービスはサービス提供体制を強化。 記:2024/08/10
6806 東証プライム
17,820
11/22 15:30
+40(%)
時価総額 636,067百万円
コネクタ専業メーカー。1937年創業。FPC用コネクタなどの多極コネクタが主力。高周波同軸コネクタなどの同軸コネクタも手掛ける。海外販売比率は7割超。中期経営計画では28.3期売上高2300億円目標。 記:2024/08/29
8101 東証プライム
2,110
11/22 15:30
+31(%)
時価総額 26,649百万円
原糸・繊維原料等の販売・輸出入を行う繊維事業、半導体製造関連製品等を扱う工業製品事業を軸とする商社。自社ブランド「MR.HOBBY」は模型用塗料で国内トップシェア。サステナブル事業分野に積極投資。 記:2024/06/04
8591 東証プライム
3,303
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時価総額 4,013,016百万円
大手金融サービス。自動車やICT関連機器等のリース・レンタル、不動産開発・賃貸管理、企業投資、環境エネルギー、生命保険、銀行など多角的に事業展開。輸送機器、不動産運営、コンセッションは回復傾向続く。 記:2024/07/07
1,012
11/22 15:30
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時価総額 139,641百万円
3PLサービス、輸配送サービス「桃太郎便」などを手掛ける丸和運輸機関を中核とする持株会社。マツキヨココカラ&カンパニー、アマゾンジャパンなどが主要取引先。ラストワンマイル事業では配送エリアが拡大。 記:2024/08/27
9613 東証プライム
2,884.5
11/22 15:30
+77(%)
時価総額 4,045,511百万円
国内最大の専業システムインテグレーター。NTT傘下。世界50カ国以上でITサービスを提供。金融分野、公共・社会基盤分野向けに強み。海外売上比率は6割超。製造業領域を強化。データセンター事業は積極投資継続。 記:2024/08/10
9768 東証スタンダード
2,470
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+5(%)
時価総額 18,523百万円
環境調査等を行う環境コンサルタント事業、社会インフラ関連のコンサル等を行う建設コンサルタント事業が柱。民間初の気象予報会社として1953年に創業。環境保全のコンサルタント事業の強化・拡大などに取り組む。 記:2024/08/09
9983 東証プライム
49,020
11/22 15:30
+550(%)
時価総額 15,599,193百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
8,586
11/22 15:30
+36(%)
時価総額 12,621,377百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17