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後場に注目すべき3つのポイント~市場の環境変化を整理します

2020/6/5 12:49 FISCO
*12:49JST 後場に注目すべき3つのポイント~市場の環境変化を整理します 5日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は5日ぶり反落、市場の環境変化を整理します ・ドル・円はもみ合い、日本株安で円売り後退 ・値下がり寄与トップはテルモ<4543>、同2位がエムスリー<2413> ■日経平均は5日ぶり反落、市場の環境変化を整理します 日経平均は5日ぶり反落。78.97円安の22616.77円(出来高概算6億3000万株)で前場の取引を終えている。 4日の米株式市場でNYダウは小幅に4日続伸し、11ドル高となった。失業保険継続受給者数が予想外に増加し、速やかな雇用改善への期待が後退するとともに利益確定の売りが出たものの、空運株を中心に経済活動再開を好感した買いが入った。ただ、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は5日ぶりに反落するなど、主要株価指数は高安まちまち。日経平均も前日までの4日間で800円あまり上昇し、節目の23000円に接近しているとあって、本日は利益確定売り優勢で82円安からスタート。一方で為替の円安傾向などが支えとなり、寄り付き後の日経平均は小安い水準でもみ合う展開が続いた。ここまでの高値は9時16分に付けた22659.70円、安値は9時04分に付けた22563.56円で、上下の値幅は96円ほどにとどまった。 個別では、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、ソニー<6758>が小安く、キーエンス<6861>やリクルートHD<6098>は軟調となった。HOYA<7741>が3%近く下落し、ZHD<4689>は4%超の下落。ピジョン<7956>も今期業績予想の下方修正を受けて売りがかさんだ。また、ミダック<6564>などが東証1部下落率上位に顔を出した。一方、米市場の流れを引き継いでJAL<9201>やANA<9202>が大幅高。アルプスアル<6770>も決算を受けて急伸した。その他では任天堂<7974>、三菱UFJ<8306>や三井住友<8316>といったメガバンク株がしっかり。トヨタ自<7203>は小幅高となった。また、藤久<9966>などが東証1部上昇率上位に顔を出した。 セクターでは、精密機器、小売業、医薬品などが下落率上位。半面、空運業、鉄鋼、海運業などが上昇率上位だった。東証1部の値下がり銘柄は全体の61%、対して値上がり銘柄は35%となっている。 本日の日経平均は利益確定売り優勢で小安いが、下値も堅く、ややこう着といった印象。米5月雇用統計の発表を控えた週末ということで、模様眺めムードも出てきやすいだろう。日足チャートを見ると、節目の23000円を前に伸び悩む一方、22400円台に位置する5日移動平均線が下値を支える格好だ。売買代金上位では、空運株のほかにメガバンク、自動車や電機大手といったシクリカルバリュー株(景気敏感系の割安株)が堅調。一方で日経平均への寄与が大きい値がさ株が小安く、高バリュエーションのグロース(成長)株の軟調ぶりが目立つ。業種別騰落率を見ると、景気敏感セクターがプラス側、内需・ディフェンシブセクターがマイナス側の上位に顔を出している。ここまでの東証1部売買代金は1兆円あまりと、やはり前日までよりやや低調だ。 新興市場ではマザーズ指数が3日続落。前日安値(978.16pt)近辺で下げ渋っているが、1000pt手前に位置する5日移動平均線を割り込み、目先調整が意識されそうなところではある。 前引けの東証株価指数(TOPIX)は0.33%の下落となり、後場に日銀による上場投資信託(ETF)買い入れが実施されるかは見通しづらい。ただ、アジア株式市場でも中国・上海総合指数や香港ハンセン指数を中心に総じて小動き。後場も大きく売り込むような動きは出てこず、日経平均は小安い水準でのもみ合いが続くとみておきたい。 さて、当欄では海外ヘッジファンド等の「二番底シナリオ」修正に伴う買い戻しの動きを伝えてきた。これによる株価上昇もあり、足元の株式相場の動向に変化が出てきたので整理したい。 実体経済と株価のかい離を指摘する声が増えてきたが、そもそも筆者も日経平均が経済回復を示唆する株価純資産倍率(PBR)1倍(現在なら20600円程度)を大きく上回るのは説明しづらいと考えている。まして23000円となると2月下旬のコロナショック前の水準だけに、「やり過ぎ」と受け止める投資家が多いようだ。前日の日経平均は寄り付き直後を高値に陰線を引き、買い手が減ってきていることを窺わせる。 一方で、ここまで相場を押し上げてきた主要中銀による潤沢な資金供給は変わらず。度々指摘しているとおり、「二番底シナリオ」修正と買い戻しに動き始めた投資家の存在も無視できない。目先の日経平均は上値こそ重いものの調整らしい調整とはならず、来週末の先物・オプション特別清算指数(メジャーSQ)算出まで買い戻しの動きが続き、23000円にタッチしてくる可能性も十分にあるとみている。 また、株売り・円買いポジションの解消に伴い株式、為替ともリスク選好的な方向に振れ、経済再開への期待もあって米金利に上昇圧力がかかってきた。これはやや過熱感の出てきていた中小型グロース株の利益確定売りと、出遅れている大型バリュー株の買いを促しそうだ。出遅れた海外勢が出遅れ感の強いシクリカルバリュー株への関心を高めているのも証券各社のレポート等で窺える。ただ、主要中銀が金融緩和的なスタンスを維持することが確認され、株価の過熱感が和らいでくれば、再び中小型グロース株の買い場がやってくるだろう。 ■ドル・円はもみ合い、日本株安で円売り後退 5日午前の東京市場でドル・円はもみ合い。序盤は国内勢による買いが先行し、109円24銭まで強含んだ。ただ、前日の欧州中銀(ECB)の政策決定を受け大幅高となったユーロ・円がやや失速し、ドルの上昇を阻止。また、日本株の軟調地合いで円売りは後退し、ドルは上げ渋った。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は109円08銭から109円24銭、ユーロ・ドルは1.1335ドルから1.1345ドル。ユーロ・円は123円68銭から123円92銭。 ■後場のチェック銘柄 ・アルチザネットワークス<6778>、クレアホールディングス<1757>など、9銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値下がり寄与トップはテルモ<4543>、同2位がエムスリー<2413> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・日・4月家計支出:前年比-11,1%(予想:-12.8%、3月:-6.0%) <国内> ・14:00 4月景気動向指数・先行速報値(予想:76.3、3月:84.7) <海外> ・15:00 独・4月製造業受注(前月比予想:-19.9%、3月:-15.6%) 《HH》
関連銘柄 21件
1757 東証スタンダード
23
11/22 15:30
±0(%)
時価総額 6,846百万円
建築・土木工事の巧栄ビルドが中核。メディカルサポートを子会社化。抗菌・除菌製品の販売も。自動車オイルからは撤退の一方、インドアゴルフ施設の運営などに挑戦。イベントはコラボ推進。継続前提に疑義注記。 記:2024/09/05
2413 東証プライム
1,425
11/22 15:30
-12.5(%)
時価総額 967,675百万円
医療従事者専門サイト「m3.com」を運営。製薬企業の薬剤プロモーション・マーケティング支援、薬剤師向け求人情報サイト「薬キャリ」の運営等も。メディカルプラットフォームでは医療現場のDX化支援が順調。 記:2024/07/29
4543 東証プライム
3,073
11/22 15:30
+35(%)
時価総額 4,580,912百万円
医療機器メーカー。北里柴三郎などが発起人となり1921年に設立。血管内治療関連デバイスなどの心臓血管部門が主力。電子体温計、血糖自己測定器等も手掛ける。コスト削減のほか、設備投資で生産能力の拡大図る。 記:2024/08/26
4689 東証プライム
415
11/22 15:30
-3.4(%)
時価総額 2,967,084百万円
ヤフー、LINEなどの再編で2023年に誕生。グループ会社にアスクル、出前館、PayPay、ZOZOなど。LYPプレミアムは有料会員の拡大図る。「LINE Pay」は25年4月末に国内サービスを終了予定。 記:2024/06/28
9,824
11/22 15:30
+288(%)
時価総額 16,208,048百万円
米国発の求人情報サイト「Indeed」等のHRテクノロジー事業、リクナビNEXTやSUUMO等のマッチング&ソリューション事業、人材派遣事業を展開。人材派遣事業は需要増により、日本の稼働人数が順調。 記:2024/06/28
1,648
11/22 15:30
+1(%)
時価総額 45,772百万円
産業廃棄物の収集運搬、中間処理、最終処分を行うミダックを中核とする持株会社。廃棄物処分事業の売上構成比率が高い。仲介管理事業なども手掛ける。「奥山の杜クリーンセンター」の廃棄物受託量の増加などに注力。 記:2024/07/28
6758 東証プライム
2,948
11/22 15:30
-3.5(%)
時価総額 18,404,653百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や映画、音楽でも世界的。CMOSイメージセンサーで世界トップシェア。モバイル機器向けイメージセンサーは堅調続く。今期はイメージング&センシング・ソリューションの増収見込む。 記:2024/06/29
6770 東証プライム
1,540.5
11/22 15:30
+7(%)
時価総額 337,802百万円
電子部品のアルプス電気、カーナビのアルパインが経営統合。スイッチや可変抵抗器などコンポーネント事業が主力。タクトスイッチは業界トップクラスのシェア。海外売上高比率が高い。車載用電子部品の拡大等に注力。 記:2024/06/15
6778 東証スタンダード
556
11/22 14:42
+5(%)
時価総額 5,316百万円
通信計測器メーカー。基地局負荷試験機の開発・販売、通信インフラの保守、運用管理等を行う。通信事業者、通信機器メーカーが主要取引先。パケットキャプチャツール「etherExtractor」の販売等に注力。 記:2024/10/25
6861 東証プライム
65,660
11/22 15:30
-20(%)
時価総額 15,969,037百万円
センサや測定器、画像処理システム、制御・計測機器等を手掛けるFAの総合メーカー。製造は国内外の協力会社に委託。取引先は全世界に35万社超。グローバル直販体制が強み。販売力の強化などで海外事業の拡大図る。 記:2024/10/12
7203 東証プライム
2,664.5
11/22 15:30
-10(%)
時価総額 42,085,743百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
7741 東証プライム
19,375
11/22 15:30
-95(%)
時価総額 6,799,831百万円
メガネレンズ、医療用内視鏡などを手掛けるライフケア事業が主力。エレクトロニクス関連製品、映像関連製品等も。半導体用マスクブランクスで世界トップシェア。コンタクトレンズはPB品、オンラインサービスが順調。 記:2024/08/30
7956 東証プライム
1,466
11/22 15:30
+8(%)
時価総額 178,343百万円
ベビー用品メーカー。哺乳びんで世界トップシェア。介護用品や老化予防用品、認可保育園の運営等も手掛ける。海外売上高比率は6割超。電動鼻吸い器など新商品は国内販売順調。新規市場への参入等を積極的に検討。 記:2024/07/28
7974 東証プライム
8,166
11/22 15:30
-37(%)
時価総額 10,605,103百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。海外売上高比率は7割超。新規タイトル、追加コンテンツの継続投入でプラットフォームの活性化を図る。 記:2024/07/28
1,825
11/22 15:30
+19(%)
時価総額 24,239,641百万円
三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、三菱UFJニコスなどを傘下に収める総合金融グループ。世界最大の金融機関の一つ。アジアプラットフォームの強靭化などに取り組む。 記:2024/07/29
3,663
11/22 15:30
+64(%)
時価総額 14,375,561百万円
三井住友銀行、SMBC信託銀行、三井住友ファイナンス&リース、SMBC日興証券、三井住友カードなどを傘下に収める持株会社。総資産は300兆円超。決済ビジネスを強化。政策保有株式の削減交渉は進捗順調。 記:2024/08/22
9201 東証プライム
2,413
11/22 15:30
+23(%)
時価総額 1,054,828百万円
大手航空会社。航空旅客事業や貨物郵便事業、マイル/金融・コマース事業などを展開。LCCのZIPAIR Tokyo、スプリング・ジャパンなどを傘下に持つ。スマホ決済「JAL Pay」のサービス拡充図る。 記:2024/08/30
9202 東証プライム
2,838
11/22 15:30
+0.5(%)
時価総額 1,374,426百万円
国内最大手の航空会社。全日本空輸(ANA)が中核。ピーチ、エアージャパンなども傘下に持つ。航空事業のほか、旅行事業、商社事業等も手掛ける。国際線、国内線ともに旅客需要増。貨物事業の拡大等に取り組む。 記:2024/08/02
9966 東証1部
773
12/28 15:00
-4(%)
時価総額 9,509百万円
手芸専門店チェーン。「クラフトハートトーカイ」等を全国展開。生活雑貨専門店も運営。384店舗展開。エポック社と業務提携。通信販売部門は増収。生地部門が牽引。特別損失減少。21.6期通期は大幅最終増益。 記:2021/09/16
9983 東証プライム
49,020
11/22 15:30
+550(%)
時価総額 15,599,193百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
8,586
11/22 15:30
+36(%)
時価総額 12,621,377百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17