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後場に注目すべき3つのポイント~やはり「海外勢買い戻し」シナリオ進行

2020/6/4 12:57 FISCO
*12:57JST 後場に注目すべき3つのポイント~やはり「海外勢買い戻し」シナリオ進行 4日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。 ・日経平均は3日続伸、やはり「海外勢買い戻し」シナリオ進行 ・ドル・円は上げ渋り、利益確定売りで ・値上がり寄与トップは東エレク<8035>、同2位がKDDI<9433> ■日経平均は4日続伸、買い先行だが伸び悩み、一時マイナス圏に沈む 日経平均は4日続伸。17.25円高の22631.01円(出来高概算7億6969万株)で前場の取引を終えている。 前日3日の米株式市場は続伸。ダウ平均は527.24ドル高の26269.89ドル、ナスダックは74.54ポイント高の9682.91ポイントで取引を終了した。米国の5月ADP雇用統計やISM非製造業指数も予想を上回ったことなどから、景気のV字型回復への期待が膨らんだ。米国政府が第4弾の経済支援策を検討中との報道も好感された。 前場の日経平均は堅調な米国市場の流れを引き継ぎ、買い先行で始まった。株式市場の取引開始前に、為替市場で円安基調が進展して一時1ドル=109円台に乗せたことも株価支援材料となった。日経平均は取引開始直後に294円高まで上昇した。ただ、昨日までの8営業日で2225円上昇しており、高値警戒感から伸び悩む展開となり、前引け前に一時マイナスに転じる場面もあった。朝方に一時1ドル=109円台まで下げた円相場がその後、一時108円70銭台まで下げ渋ったことも上値抑制要因となった。朝方は堅調だった米ダウ平均先物が安くなったことも重しとなったもよう。 個別では、想定以上に好調な需要継続で業績予想を上方修正した内田洋行<8057>ストップ高まで買われた。また、一転黒字への大幅上方修正がサプライズになった藤久<9966>がストップ高買い気配となったほか、乏しい減配懸念や割安感から国内証券が格上げした三菱UFJ<8306>、国内での高付加価値戦略奏効などを見込み国内証券が格上げしたヤクルト<2267>、前期収益予想上方修正したスカパーJ<9412>なども上昇となった。 一方、最終赤字拡大観測と希望退職者募集が報じられたレオパレス21<8848>などが大幅反落となったほか、来年夏の東京五輪について、政府と大会組織委員会は開催方式の簡素化を選択肢の一つとして検討していることが一部で報じられたことを受けた電通グループ<4324>の下げも大きくなった。 セクターでは、保険、銀行、精密機器、食料品、情報・通信業などが上昇率上位。一方、鉱業、海運業、不動産業、医薬品、鉄鋼などが下落率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の34%、対して値下がり銘柄は61%となっている。 本日の日経平均は、好調な外部環境や円安で、輸出関連株を中心に買われていたが、節目の2万3000円を前にして高値警戒感が高まっており、利食い売りに押されている。昨日まで市場に流れていた、先物主導の裁定買いがこの日は聞かれていないことで、リスクセンチメントが低下しているようだ。また、指数に寄与度の高いファーストリテ<9983>を外資系証券が格下げしており、このことも指数の上値を抑える要因とされている。なお、11時ごろにウィワークの株主がIPOの申請をめぐり、ソフトバンクG<9984>とウィワークを提訴すると一部の報道で伝えられており、指数に寄与度の高いソフトバンクGへの影響が懸念される。こうした事などから、日経平均は後場も上値が重い展開が予想される。 一方、新興市場は、高値警戒感から利食い売りが出やすい環境になっており、マザーズ指数は日足の5日移動平均でのもみ合いとなっている。日英政府がワクチンの国際組織に巨額の資金拠出を行うと報じられており、値上がり銘柄上位にバイオ関連銘柄が目立っているが、時価総額上位のアンジェス<4563>が小安く推移していることで指数の上値を重くしているようだ。また、プロ野球巨人の選手が新型コロナウイルスの陽性であるものの無症状と伝わったことで、昨日の後場に堅調に推移した巣ごもり関連のメルカリ<4385>が下落していることも重しとなっている。新興市場は今後も新型コロナウイルスの報道で振り回される展開が続くものとみられる。 ■ドル・円は上げ渋り、利益確定売りで 4日午前の東京市場でドル・円は上げ渋り。序盤の取引で日経平均株価の強含みを背景とした円売りにより、ドルは一時109円を回復。ただ、日本株はその後上げ幅を縮小しており、円売りは抑制された。また、ドルは足元の大幅高で利益確定売りも観測されているようだ。 ここまでの取引レンジは、ドル・円は108円82銭から109円04銭、ユーロ・円は122円15銭から122円50銭、ユーロ・ドルは1.1225ドルから1.1239ドル。 ■後場のチェック銘柄 ・ズーム<6694>、フルスピード<2159>など、13銘柄がストップ高 ※一時ストップ高(気配値)を含みます ・値上がり寄与トップは東エレク<8035>、同2位がKDDI<9433> ■経済指標・要人発言 【経済指標】 ・豪・4月貿易収支:+88.00億豪ドル(予想:+75.00億豪ドル、3月:+104,46億豪ドル←+106.02億豪ドル) ・豪・4月小売売上高:前月比-17.7%(予想:-17.9%、暫定値:-17.9%、3月:+8.5%) 【要人発言】 ・トランプ米大統領 「経済が初期の回復期で強含んでいるという自信が増してきている」 <国内> ・12:35 30年国債入札の結果発表 <海外> ・15:30 スイス・5月消費者物価指数(前年比予想:-1.3%、4月:-1.1%) 《HH》
関連銘柄 15件
2159 東証スタンダード
549
8/31 15:00
±0(%)
時価総額 8,548百万円
フリービット傘下のネット広告会社。DX、動画、AIへの展開に注力。インターネットマーケティング事業は収益堅調。特損減少。22.4期通期は最終増益。フリービットによるTOBは成立、同社株式は上場廃止予定。 記:2022/07/30
2267 東証プライム
2,973
11/22 15:30
+10(%)
時価総額 1,017,037百万円
「Newヤクルト」シリーズなどを展開する乳酸菌飲料メーカー。1935年創業。栄養ドリンクや化粧品、医薬品の製造・販売等も行う。米国など海外にも進出。ヤクルトレディの採用活動推進で宅配組織の強化図る。 記:2024/08/02
4324 東証プライム
3,744
11/22 15:30
-17(%)
時価総額 1,011,498百万円
国内最大の広告代理店。世界145以上の国・地域で事業展開。メディア確保力、広告企画力などが強み。配当性向35%目標。内部投資で競争力、ケイパビリティの強化を図る。中国などでのコアビジネス再建に注力。 記:2024/07/08
4385 東証プライム
2,097.5
11/22 15:30
+29.5(%)
時価総額 344,051百万円
国内で断トツのフリマアプリ「メルカリ」を運営。スマホ決済「メルペイ」や米国開拓に注力。連結子会社に鹿島アントラーズ。メルカードの発行枚数は300万枚を突破。定額払い、メルカードが成長。米国事業も赤字縮小へ。 記:2024/06/09
4563 東証グロース
55
11/22 15:30
+2(%)
時価総額 14,128百万円
大阪大学発の研究開発型バイオベンチャー。遺伝子医薬、DNAワクチンの研究開発などを行う。開発パイプラインにHGF遺伝子治療用製品「コラテジェン」など。早老症治療薬「ゾキンヴィ」を24年5月に発売。 記:2024/08/06
6694 東証スタンダード
698
11/22 15:30
-6(%)
時価総額 3,207百万円
音楽用電子機器メーカー。ハンディオーディオレコーダー、デジタルミキサー、マルチエフェクター、ボーカルプロセッサー等を手掛ける。ハンディオーディオレコーダーはessentialシリーズ3製品などが売上貢献。 記:2024/06/29
8035 東証プライム
22,250
11/22 15:30
+470(%)
時価総額 10,493,834百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
8057 東証プライム
6,880
11/22 15:30
+20(%)
時価総額 71,683百万円
法人向けERP・業務システム等を手掛ける情報関連事業が柱。1910年創業。教育ICT環境構築等の公共関連事業、オフィス家具等のオフィス関連事業も。クラウド型会議室運用支援サービス等のICTサービスは順調。 記:2024/08/12
1,825
11/22 15:30
+19(%)
時価総額 24,239,641百万円
三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、三菱UFJニコスなどを傘下に収める総合金融グループ。世界最大の金融機関の一つ。アジアプラットフォームの強靭化などに取り組む。 記:2024/07/29
8848 東証プライム
542
11/22 15:30
+16(%)
時価総額 178,529百万円
単身者向けアパートの開発・賃貸等を行う賃貸事業が主力。管理戸数は55万戸超。介護施設「あずみ苑」の運営等を行うシルバー事業も展開。物件メンテナンスなどに積極投資。入居率、稼働家賃単価の向上を図る。 記:2024/07/07
852
11/22 15:30
+19(%)
時価総額 253,624百万円
スカパーJSATを中核とする持株会社。衛星通信事業や宇宙関連事業、放送・配信事業、FTTH事業を手掛ける。静止衛星を保有・運用する世界有数の衛星通信事業者。衛星画像販売サービスの強化等で収益拡大図る。 記:2024/07/05
9433 東証プライム
5,030
11/22 15:30
+35(%)
時価総額 11,024,985百万円
国内シェア2位の大手通信キャリア。auブランドの携帯電話が主力。沖縄セルラー電話、JCOMなどを傘下に持つ。ローソンへのTOBは成立。au PAYカードの会員数が944万人を突破するなど金融事業は順調。 記:2024/06/04
9966 東証1部
773
12/28 15:00
-4(%)
時価総額 9,509百万円
手芸専門店チェーン。「クラフトハートトーカイ」等を全国展開。生活雑貨専門店も運営。384店舗展開。エポック社と業務提携。通信販売部門は増収。生地部門が牽引。特別損失減少。21.6期通期は大幅最終増益。 記:2021/09/16
9983 東証プライム
49,020
11/22 15:30
+550(%)
時価総額 15,599,193百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。海外ユニクロ事業が成長の柱。グローバル化の加速、ジーユー事業などグループブランドの拡大などに注力。 記:2024/10/25
9984 東証プライム
8,586
11/22 15:30
+36(%)
時価総額 12,621,377百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17