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パラジウム価格、史上最高値水準になっている背景~もっと知りたい商品先物取引

2019/12/18 12:57 FISCO
*12:57JST パラジウム価格、史上最高値水準になっている背景~もっと知りたい商品先物取引 みなさんこんにちは!フィスコマーケットレポーターの高井ひろえです。足元でパラジウム価格が堅調です。その背景について今回はご説明していきます。 ■パラジウム価格は右肩上がり 東京商品取引所(TOCOM)の先物市場にて、パラジウム価格(先限)は2019年8月5日の安値4,654円(1グラムあたり)を起点に、12月17日の高値6,637円まで右肩上がりの状況です。足元の価格は史上最高値水準となっています。 ■パラジウムの上昇をもたらしたのは自動車触媒需要 何がこのパラジウムの上昇をもたらしているのでしょうか?大きな要因として挙げられるのはパラジウムの全体需要のうち約80%を占める、「自動車の排ガスを浄化する触媒としての需要」が増加していることです。パラジウムは、自動車の中でも特にガソリン車の排ガスを浄化する際の触媒として使われているのですが、このガソリン車への需要が高まっています。なぜなら世界的な排ガス規制によってディーゼル車の販売台数が減少している影響で、需要がガソリン車に向かっているからです。 ■パラジウム需要があるのはガソリン車だけではない パラジウムの触媒としての需要があるのはガソリン車だけではありません。ハイブリッドカーも含まれる場合があります。ハイブリッドカーとは、主にガソリンと電気それぞれで動くモーターを搭載している車です。有名なものだとトヨタのプリウスなどがあります。このハイブリッドカーも、世界的な排ガス規制が進む中で需要が向かいつつあるので、パラジウム相場の追い風となっています。 ■今後のパラジウム価格 今後も、ディーゼル車からガソリン車、ハイブリットカーへの需要シフトは続くものとみられます。それに伴いパラジウム価格は上昇を続ける可能性があるとも考えられます。ただ、パラジウムの供給が甚だしく増加しないかどうか、特に世界全体の供給量の5割を占めるロシア、約3割を占める南アフリカなどの動向に注意し、また米中貿易戦争など景気を冷え込ませる要因がどうなっていくのかには注意しながら相場を見ていきましょう。 フィスコマーケットレポーター 高井ひろえ 《HT》