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国内株式市場見通し:日経平均は騰勢一服、決算発表は佳境へ

2019/11/2 14:43 FISCO
*14:43JST 国内株式市場見通し:日経平均は騰勢一服、決算発表は佳境へ ■日経平均4週連続高 前週の日経平均は小幅ながら4週連続高となった。なお、10月月間では2カ月連続の上昇で、4月を上回り今年最大の上げ幅を記録した。米中の通商合意「第1段階」成立が最終段階に入ったと伝わり25日のNYダウが反発した流れを受けて、週明け28日の日経平均も上昇のスタートとなった。高値警戒感や日米の金融政策、企業決算などを見極めたいとの思惑から上値追いの動きは鈍かったものの、東京エレクトロン<8035>が3%近く上昇するなど半導体、電子部品関連が上げた。欧州連合(EU)が英国のEU離脱期限の延長を認めたことを好感し、29日も日経平均は7日続伸となった。1ドル=109円近辺まで円安が進んだことも追い風となって取引時間中としては昨年10月以来、およそ1年ぶりに23000円台を回復する場面があり、終値としては7日連続で年初来高値を更新した。30日の日経平均は8日ぶりに反落。前日に23000円台を一時回復したことで短期的な達成感が台頭して利益確定売りが先行したほか、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を見極めたいとの思惑から、控え持ち高調整の売りが優勢となった。こうしたなか、通期業績予想を上方修正した富士通<6702>が大幅高、経営統合観測が報じられたケーヒン<7251>などホンダ系部品3社のストップ高が話題になった。大方の予想通りFOMCで政策金利が引き下げられて、30日のNYダウは反発。この米国株高を受けて31日の日経平均も上昇した。日銀の金融政策決定会合で金融政策は現状維持となり、フォワードガイダンスの修正が決定。イベント通過によるアク抜け感から日経平均は堅調となったものの、節目の23000円を前に上値の重さが意識された。個別では、第2四半期業績が想定を上振れたソニー<6758>が4%高となった。米中貿易協議に不透明感が台頭するとともに一部の経済指標を嫌気された米国市場の流れを受け、3連休控えとなった11月1日の日経平均にも売りが先行。一時1ドル=107円台まで円高が進んだことも悪材料視されたものの、先物の買い戻しなどから朝方の売り一巡後に下げ幅を縮小し、76.27円安の22850.77円で大引けとなった。個別では、上期決算が市場予想を上回った任天堂<7974>の上昇が目立った。 ■日経平均はもみあいに転換か 今週の日経平均は、次の展開を探るもみ合いが見込まれる。前週までで日経平均は4週連続高となるなか、心理的な節目である23000円に突っ掛けた目標達成感も生まれて、連騰後の一服感が生じやすいタイミングだ。10月31日発表の米シカゴ購買部協会景気指数が3年10カ月ぶりの低水準まで下げたことで、米国の景況感に対して警戒感が生じてきた。11月5日発表の米10月ISM非製造業景況指数や8日の米11月ミシガン大学消費者マインド指数などで弱い数字が表面化すると、東京市場にも下振れ作用として働いてこよう。また、米長期金利の低下とともに為替相場が円高方向に振れる場面が前週あった。米連邦準備制度理事会(FRB)による政策金利の引き下げ打ち止め観測が広がると、ドル安・円高を誘いやすくなり、日経平均の調整幅が大きくなる可能性もあり、為替動向も気掛かり材料だ。一方、中国メディアの財新が1日に発表した10月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は51.7と9月と比較して上昇し、約2年半ぶりの高水準となった。これを受けて、中国の景況感に対する過度な懸念は足元で後退している。中国最大の小売りイベント「独身の日」を翌週の11日に控えて消費を刺激するニュースも出やすいことが予想される。また、10月の雇用統計の内容を好感して1日のNYダウは今年7月19日に記録した最高値27398.68ドルに迫った。S&P500、ナスダック指数に続いて史上最高値をNYダウも更新してくると「リスクオン」の強気ムードが東京市場にも生まれてこよう。いずれにせよ、全体では強弱感が交錯することにもなり、下値不安が少ないながらも方向感が掴みにくい展開となりそうだ。 ■トヨタの決算は7日、5G関連イベントも このため、市場の関心は引き続き個別の企業業績に集まることになるだろう。主力銘柄では5日にNTT<9432>、6日にソフトバンクグループ<9984>、SUMCO<3436>、7日にトヨタ<7203>、8日にホンダ<7267>、ブリヂストン<5108>がそれぞれ決算発表を予定している。8月の第1四半期決算発表時に減収減益の通期予想を下方修正しているトヨタの決算内容が関心を集めることになるだろう。また、NTTやKDDI<9433>など通信会社のトップが一堂に顔を揃えて出席する次世代通信規格「5G」に向けた「TOKYO Data Highwayサミット」が8日に東京都庁で開催されることから、物色テーマとして「5G」関連が注目される可能性がある。5G基地局の測定電子計測器を手掛けるアンリツ<6754>を中核に、アルチザネットワークス<6778>やエコモット<3987>など中小型株にも人気が拡大するかが焦点となる。 ■9月景気動向指数やオプションSQなど 主な国内経済関連スケジュールとして、4日は文化の日の振替休日で東京市場休場、5日に10月マネタリーベース、6日に9月18・19日開催の日銀金融政策決定会合議事要旨、7日に10月都心オフィス空室率、8日に9月景気動向指数、9月毎月勤労統計調査、オプションSQがそれぞれ予定されている。 《FA》
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半導体用シリコンウェーハの製造・販売を行う。TSMCなど半導体メーカーが主要取引先。日本、米国、台湾などに製造拠点。海外売上高比率が高い。AI活用による生産性改善などコスト競争力の強化に取り組む。 記:2024/08/30
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国内最大のITサービス企業。1935年設立。通信インフラやストレージ、サーバー、電子デバイスを展開。官公庁、金融向けに強み。成長領域のサービスソリューションに注力。欧州の構造改革は25年度に完了予定。 記:2024/10/20
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7203 東証プライム
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自動車と二輪車の大手。二輪車は世界トップ。船外機や発電機、航空機などエンジン搭載の多商品を展開。四輪事業は伸長。主力の北米を中心に販売台数が増加。二輪はアジアが好調。中国の持ち分法適用会社が伸び悩み。 記:2024/07/03
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9432 東証プライム
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9433 東証プライム
5,030
11/22 15:30
+35(%)
時価総額 11,024,985百万円
国内シェア2位の大手通信キャリア。auブランドの携帯電話が主力。沖縄セルラー電話、JCOMなどを傘下に持つ。ローソンへのTOBは成立。au PAYカードの会員数が944万人を突破するなど金融事業は順調。 記:2024/06/04
9984 東証プライム
8,586
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時価総額 12,621,377百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17