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日経平均は続落、前週に続いて売り手優位の状況続く

2023/7/10 12:19 FISCO
*12:19JST 日経平均は続落、前週に続いて売り手優位の状況続く  日経平均は続落。214.54円安の32173.88円(出来高概算7億1179万株)で前場の取引を終えている。  前週末7日の米国株式市場のダウ平均は187.38ドル安(-0.55%)と続落。追加利上げを警戒した売りが続いたが、6月雇用統計で雇用者数の伸びが予想以上に鈍化したためピーク金利に近づいたとの見方からいったん下げ止まった。また、金利先高観の後退でハイテクが一旦プラス圏を回復。ただ、追加利上げ観測が変わらず長期金利も上昇に転じたため終盤にかけて売りが再開した。ナスダック総合指数も続落、主要株価指数がそろって下落した米株市場を横目に、7月10日の日経平均は前週末比5.04円高の32393.46円とわずかながら反発でスタート。その後は売り優勢の展開となりマイナス圏に転落。  個別では、レーザーテック<6920>や東エレク<8035>、アドバンテ<6857>などの半導体関連株が下落。郵船<9101>や商船三井<9104>、川崎船<9107>などの海運株、JR西<9021>などの鉄道株なども軟調に推移。三井物産<8031>、エーザイ<4523>、トヨタ自<7203>、ディスコ<6146>なども下落した。そのほか、第1四半期業績・受注はほぼ想定線の着地となった安川電機<6506>も下落、直近で軟調推移が継続しているソシオネクスト<6526>も大幅下落、サニーサイド<2180>、ライフドリンク カンパニー<2585>、エスクローAJ<6093>などが東証プライム市場の値下がり率上位に顔を出した。  一方、ソフトバンクG<9984>、楽天グループ<4755>、三菱商事<8058>などが堅調に推移。また、NTT<9432>やKDDI<9433>などの通信株、ゆうちょ銀行<7182>、メルカリ<4385>なども上昇。ほか、3-5月期はコンセンサス上振れで見直しの動きとなった良品計画<7453>が値上がり率トップに、ギガキャストを使う大型車体部品の生産に参入すると報道されたリョービ<5851>が大幅上昇、日本コンセプト<9386>、ライフコーポレーション<8194>、トレジャー・ファクトリー<3093>などが東証プライム市場の値上がり率上位に顔を出した。  セクターでは、海運業、輸送用機器、医薬品が下落率上位となった一方で、鉱業、小売業、パルプ・紙が上昇率上位となった。東証プライムの値上がり銘柄は全体の59%、対して値下がり銘柄は38%となっている。  シカゴ日経225先物清算値は、大阪比35円高の32465円。本日の日経平均はわずかに上昇して始まったものの、その後は即座にマイナスに転じ、再びプラス圏に浮上するやや方向感に欠ける展開に。引けにかけてはパッシブ型ETFの決算に伴う分配金捻出のための売り需要が見込まれるなか、積極的な売買は手控えられやすいとの指摘も聞かれている。  新興市場も軟調な展開が続いている。マザーズ指数やグロース市場の時価総額上位20銘柄で構成される東証グロース市場Core指数は下落スタート後、下げ幅を縮小する動きを見せるも軟調推移を継続。米雇用統計の結果を受けて国内の個人投資家心理はややネガティブに反応。また、米長期金利は引き続き4%台で推移しており、バリュエーション面での割高感が意識されやすい新興株を手掛けにくい地合いが続いている。前引け時点での東証マザーズ指数は0.24%安、東証グロース市場Core指数は1.03%安。  さて、前週末7日には6月米雇用統計が発表された。非農業部門雇用者数が20万9000人と市場予想(23万人)を下回った一方で、平均時給については前年同月比4.4%増(予想4.2%増)となり、3カ月連続で前月比0.4%増(予想0.3%増)となった。失業率は前月比0.1pt減の3.6%となり、ADP雇用リポートや新規失業保険申請件数などと合わせても、米労働市場は依然として逼迫している状況が確認された。前週の一連の雇用指標の結果を受けて金融引き締めが長期化する懸念が高まっている。  今週も注目材料が目白押しとなる。12日に米6月消費者物価指数(CPI)、13日には米6月卸売物価指数(PPI)が発表される。CPIは、ガソリン小売価格の下落が主に影響して前年同月比3.1%上昇と2021年3月以降で最も低い伸びが予想されている。ただ、食品・エネルギーを除いたコア指数では同5.0%上昇する予想で、予想を上振れる結果となった場合は25・26日に開く連邦公開市場委員会(FOMC)会合で利上げ再開が濃厚となる。また、今週は米ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁とFRBのウォラー理事、クリーブランド連銀のメスター総裁、サンフランシスコ連銀のデーリー総裁が発言を予定している。12日には地区連銀経済報告(ベージュブック)も公表されるため、インフレ指標の結果を含めて注目する必要がある。  そのほか、日本取引所グループが前週6日に発表した投資部門別売買動向によると、海外投資家は6月第4週(26〜30日)に現物株を3041億円買い越したことが明らかになった。一方、個人投資家は現物株を2週間ぶりに売り越し、6月第4週の売り越し額は1027億円だった。海外勢の買いの勢いは足元でやや鈍りつつあるが、7月に入ってからの日経平均株価は下落基調にある。7月以降の海外投資家の動向には引き続き注目が集まりそうで、投資部門別売買動向は欠かさずチェックしていきたい。  さて、後場の日経平均はマイナス圏での推移が続くか。今週に重要指標の発表やFRB高官の発言が控えているほか、その先には主要企業の4-6月期決算も控えている。前週に続いて、ハイテク株や景気敏感株といった東証プライム主力株への投資は様子見ムードが台頭しそうで、ディフェンシブセクターや出遅れ感がある中小型株などに注目が集まりそうだ。新興株にも幕間つなぎの物色が向かうか注目しておきたい。(山本泰三) 《AK》
関連銘柄 28件
2180 東証スタンダード
557
11/22 15:30
+12(%)
時価総額 8,465百万円
PRやブランディング、スポーツマーケティング等を手掛けるブランドコミュニケーション事業が柱。フードブランディング、ビジネスディベロップメントも。食品・飲料、コスメ・ファッション関連等のPRを順調に受注。 記:2024/06/24
2,425
11/22 15:30
+12(%)
時価総額 126,735百万円
ミネラルウォーターや茶系飲料、炭酸飲料等の製造・販売を行う。イオン、西友などのPB飲料の製造を手掛ける。自社ブランド製品も。少品種大量生産が強み。配当性向20%目安。御殿場新工場は24年4月に操業開始。 記:2024/09/01
1,285
11/22 15:30
+17(%)
時価総額 31,287百万円
総合リユース業態「トレジャーファクトリー」を全国展開。ブランド専門リユース業態、スポーツ・アウウトドア専門リユース業態等も。グループ店舗数は270店超。中期経営計画では27.2期売上高503億円目標。 記:2024/06/03
4385 東証プライム
2,097.5
11/22 15:30
+29.5(%)
時価総額 344,051百万円
国内で断トツのフリマアプリ「メルカリ」を運営。スマホ決済「メルペイ」や米国開拓に注力。連結子会社に鹿島アントラーズ。メルカードの発行枚数は300万枚を突破。定額払い、メルカードが成長。米国事業も赤字縮小へ。 記:2024/06/09
4523 東証プライム
4,650
11/22 15:30
+31(%)
時価総額 1,379,037百万円
国内製薬大手。神経領域、がん領域が重点領域。抗がん剤「レンビマ」、不眠症治療剤「デエビゴ」などが主力製品。一般用医薬品でチョコラBBなど。アルツハイマー病治療剤「レケンビ」に積極的な成長投資実施。 記:2024/10/20
4755 東証プライム
879.4
11/22 15:30
-12.5(%)
時価総額 1,892,070百万円
国内最大のネットショッピングモール「楽天市場」、旅行予約サービス「楽天トラベル」を運営。楽天モバイル、楽天カード、楽天銀行などを傘下に持つ。クレジットカード関連サービスなどフィンテック部門は順調。 記:2024/07/08
5851 東証プライム
2,022
11/22 15:30
-9(%)
時価総額 66,010百万円
独立系のダイカストメーカー。自動車業界が主顧客。建築用品や印刷機器も。海外売上が過半。新興国も拡大。自動車生産の回復等でダイカスト事業は堅調。原材料高が重し。配当性向は30%程度目安。 記:2024/06/13
143
11/22 15:30
±0(%)
時価総額 6,571百万円
金融ソリューション事業が主力。不動産取引の非対面決済サービス「H'OURS」、住宅建築支援ツール、士業ソリューション事業なども手掛ける。金融ソリューション事業では各種サービスの利用件数が堅調続く。 記:2024/10/29
6146 東証プライム
42,590
11/22 15:30
+210(%)
時価総額 4,613,221百万円
半導体の精密加工装置、精密加工ツールの製造・販売を行う。1937年に広島県呉市で創業。ダイシングソーなどで世界トップシェア。パワー半導体向け中心に精密加工装置は出荷順調。生産能力の強化、効率化推進。 記:2024/06/28
6506 東証プライム
4,157
11/22 15:30
-70(%)
時価総額 1,108,630百万円
ACサーボモータ等のモーションコントロール、産業用ロボットが柱。1915年創業。鉄鋼用大型プラント設備、環境・エネルギー機器なども手掛ける。欧州地域のロボット生産体制を強化。販売力の強化にも取り組む。 記:2024/10/25
6526 東証プライム
2,360
11/22 15:30
+2(%)
時価総額 423,382百万円
半導体ファブレスメーカー。富士通、パナソニックのシステムLSI事業の統合により誕生。SoCの設計・開発、販売を行う。オートモーティブ、データセンターなどが注力分野。注力分野中心に多くの大型商談を獲得。 記:2024/07/28
6857 東証プライム
9,447
11/22 15:30
+62(%)
時価総額 7,237,734百万円
SoC半導体用試験装置など半導体・部品テストシステム事業が主力。半導体検査装置で世界トップシェア。メカトロニクス関連製品の製造・販売等も。海外売上高比率は9割超。グローバル及びサポート力の増強図る。 記:2024/10/12
6920 東証プライム
17,280
11/22 15:30
±0(%)
時価総額 1,629,262百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。FPD関連装置やレーザー顕微鏡なども手掛ける。High-NA向け含むACTISは引き合い旺盛。生成AI関連HBM向けは需要堅調。 記:2024/06/11
7182 東証プライム
1,445
11/22 15:30
-5(%)
時価総額 5,418,093百万円
日本郵政グループの銀行。全国の郵便局ネットワークを通じて金融サービスを提供。邦銀最大級の顧客基盤が強み。通常貯金口座数は約1.2億口座。総資産は238兆円超。中計では26.3期純利益4000億円以上目標。 記:2024/09/03
7203 東証プライム
2,664.5
11/22 15:30
-10(%)
時価総額 42,085,743百万円
自動車メーカー最大手。カローラ、クラウン、プリウスなど人気車種多数。ダイハツ工業、日野自動車等を傘下に持つ。海外販売台数比率は7割超。グローバル生産累計3億台超。ソフトウェア、AIなどへの投資を加速。 記:2024/08/01
7453 東証プライム
3,025
11/22 15:30
+25(%)
時価総額 849,360百万円
生活雑貨や衣服、食品等の販売を行う「無印良品」を国内展開。西友のプライベートブランドとして1980年に誕生。海外では「MUJI」を展開。店舗数は国内外で1300店舗超。国内では日用品好調。生産管理を効率化。 記:2024/10/20
8031 東証プライム
3,305
11/22 15:30
+35(%)
時価総額 10,005,514百万円
大手総合商社。鉄鉱石や原油・LNGなど資源分野に強み。機械・インフラ、化学品、生活産業などの事業を多角的に展開。インドネシアのパイトン発電事業の持分売却は完了。中計では26.3期当期利益9200億円目標。 記:2024/06/04
8035 東証プライム
22,250
11/22 15:30
+470(%)
時価総額 10,493,834百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
8058 東証プライム
2,646.5
11/22 15:30
+0.5(%)
時価総額 11,059,771百万円
大手総合商社。原料炭や銅、液化天然ガスなど資源分野で世界有数の優良権益を有す。非資源分野は食品卸売に強み。自動車・モビリティ、複合都市開発等も。総還元性向40%程度目処。LNG事業の拡張などを図る。 記:2024/07/07
8194 東証プライム
3,330
11/22 15:30
+20(%)
時価総額 164,672百万円
近畿圏、首都圏でスーパーマーケットを展開。1910年創業。人口集中エリアへのドミナント戦略に特徴。クレジットカード事業等も。三菱商事の持分法適用会社。24年8月末で311店舗展開。新規出店の強化に注力。 記:2024/10/27
9021 東証プライム
2,795.5
11/22 15:30
+29(%)
時価総額 1,364,212百万円
大手鉄道会社。近畿、北陸、中国、九州北部が鉄道営業エリア。山陽新幹線、北陸新幹線などを運行。流通業、不動産業、旅行・地域ソリューション業も展開。高付加価値の不動産アセット拡充など不動産事業の拡大図る。 記:2024/08/01
9101 東証プライム
4,975
11/22 15:30
-62(%)
時価総額 2,293,475百万円
海運の国内最大手。1885年創業。三菱グループ。不定期専用船事業、物流事業が柱。定期船事業、航空運送事業等も展開。世界最大規模の自動車専用船を保有。配当性向30%目安。25.3期は最終増益見通し。 記:2024/07/04
9104 東証プライム
5,430
11/22 15:30
-9(%)
時価総額 1,968,668百万円
海運国内2位。1884年創業。三井グループ。ドライバルク事業、エネルギー事業、製品輸送事業が柱。LNG船の所有・管理・運航で世界シェアトップクラス。配当性向30%目安。非海運事業のアセット積み増し図る。 記:2024/07/29
9107 東証プライム
2,155
11/22 15:30
-34(%)
時価総額 1,454,996百万円
海運国内3位。1919年設立。自動車船事業などの製品物流部門が主力。ドライバルク事業等も。持分法適用関連会社にコンテナ船事業を行うONE社。LNG船等は順調推移見込む。27.3期経常利益1600億円目標。 記:2024/06/17
9386 東証プライム
1,750
11/22 15:30
-1(%)
時価総額 24,271百万円
タンクコンテナを利用した液体・ガスの国際複合一貫輸送を展開。各種タンクコンテナのリース、メンテナンス等も手掛ける。化学品メーカーや商社などが顧客。配当性向35%基準。アジア域内中心に輸送需要を取り込む。 記:2024/06/24
9432 東証プライム
156
11/22 15:30
-0.9(%)
時価総額 14,125,849百万円
国内最大の通信会社。NTT東日本、NTT西日本、NTTドコモ、NTTデータグループなどを傘下に持つ。研究開発部門を有する点が特徴。データセンターを拡張。コンシューマ通信事業では顧客基盤の強化を推進。 記:2024/10/10
9433 東証プライム
5,030
11/22 15:30
+35(%)
時価総額 11,024,985百万円
国内シェア2位の大手通信キャリア。auブランドの携帯電話が主力。沖縄セルラー電話、JCOMなどを傘下に持つ。ローソンへのTOBは成立。au PAYカードの会員数が944万人を突破するなど金融事業は順調。 記:2024/06/04
9984 東証プライム
8,586
11/22 15:30
+36(%)
時価総額 12,621,377百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17