マーケット
11/22 15:15
38,283.85
+257.68
43,870.35
+461.88
暗号資産
FISCO BTC Index
11/23 6:20:05
15,329,526
フィスコポイント
保有フィスコポイント数
  
今月フィスコポイント数
  

日経平均は大幅反発、それでも米金融引き締め懸念などは残る

2021/12/7 12:16 FISCO
*12:16JST 日経平均は大幅反発、それでも米金融引き締め懸念などは残る  日経平均は大幅反発。354.64円高の28282.01円(出来高概算5億3000万株)で前場の取引を終えている。  週明け6日の米株式市場でNYダウは大幅に反発し、646ドル高となった。上げ幅は今年最大。国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長が新型コロナウイルス変異株「オミクロン型」について「重症化の度合いはそれほど高くないようだ」などと発言し、懸念が和らぐとともに景気敏感株などに買いが入った。また、先週末に大きく売られた中国テック株も中国人民銀行(中央銀行)の預金準備率引き下げなどを好感して急反発した。本日の東京市場ではこうした流れを引き継いで投資家心理が改善し、日経平均は211円高からスタート。朝方伸び悩む場面もあったが、前場中ごろから上げ幅を一段と広げ、一時28339.24円(411.87円高)まで上昇した、  個別では、売買代金トップのソフトバンクG<9984>が7%超の上昇。投資先の中国テック株と同様、前日の大幅下落から一転して急反発している。その他売買代金上位もレーザーテック<6920>、川崎船<9107>、商船三井<9104>、郵船<9101>、東エレク<8035>など全般堅調。丸紅<8002>やCTC<4739>は一部証券会社の投資判断引き上げを受けて買われ、目標株価引き上げ観測の日電波<6779>は急伸。また、前期業績の上方修正などを発表した日本ハウスHD<1873>は東証1部上昇率トップとなっている。一方、日立<6501>やソフトバンク<9434>は小安い。株式の売出し実施を発表したアイホン<6718>や福井コンピ<9790>、投資判断引き下げ観測の日水<1332>は急落し、東証1部下落率上位に顔を出している。  セクターでは、空運業、海運業、陸運業などが上昇率上位で、その他も全般堅調。下落したのは水産・農林業のみだった。東証1部の値上がり銘柄は全体の90%、対して値下がり銘柄は7%となっている。  新型コロナ「オミクロン型」に対する警戒感が和らぎ、海外株とともに日経平均も大幅反発する展開となっている。日足チャートを見ると、28000円手前に位置する5日移動平均線を寄り付きで上回り、戻りを試す格好。中国テック株につれて急反発したソフトバンクGが1銘柄で日経平均を約84円押し上げているが、東証1部全体としてもおよそ9割の銘柄が値上がりしている。業種別騰落率では、景気敏感セクターやコロナ禍の影響を受けやすい空運業・陸運業の上昇が目立つ。もっともここまでの東証1部売買代金は1兆3000億円弱で、1日を通じても前日並みの2兆円台半ば程度となりそうだ。  新興市場でもマザーズ指数が+2.54%と大幅反発。ただ、前日に-3.80%と大幅な下落を強いられており、本日も5日移動平均線水準までの戻りにとどまっているのを見ると、自律反発の域を出ない印象を受ける。メルカリ<4385>などの主力IT株も堅調とはいえ、物色の矛先が向いているのはやはりサイエンスアーツ<4412>やGRCS<9250>といった好需給の直近IPO(新規株式公開)銘柄だ。  マザーズ指数は直近高値(11月17日取引時間中の1189.00pt)から安値(12月6日取引時間中の1003.97pt)まで-15.56%となり、個別では2割以上の大幅下落となった銘柄も多い。追加証拠金(追い証)の発生と前後して損失覚悟の売りを迫られた向きは少なくないと考えられる。また、今週から12月後半のIPOのブックビルディング(需要申告)が本格化してきたことから、これに備えるための換金売りが出てくることも想定される。当面は新興株の需給好転は期待しづらいだろう。  さて、米国では景気敏感株を中心に大きく反発し、ハイテク株も引けにかけて買い戻された。「恐怖指数」とされる米株の変動性指数(VIX)は27.18(-3.49)に低下し、米金利は長期の年限を中心に上昇した。一見するとリスクオンに傾いてきた印象だが、株価・金利ともまだ波乱を抜け出たとは言いづらい。実際、VIXはなお節目の20を上回っている。  そもそも市場では、新型コロナ「オミクロン型」よりも米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締め観測の方が懸念材料と受け止める向きが多い。米金融大手モルガン・スタンレーは「株式のリスクはオミクロン株より米金融当局」などと指摘。また、人気ニュースレターで知られた著名投資家のデニス・ガートマン氏は米金融引き締め開始を念頭に、「弱気相場は避けられない」などと述べたという。来週14~15日には米連邦公開市場委員会(FOMC)が控えており、積極的に買い持ち高を積み上げづらい状況に変わりはない。  また、日本では日経平均が28000円割れから底堅さを見せており、株価指標面での値ごろ感などから押し目買い需要が強いと指摘されている。ただ、日々の先物手口を見ると、今週末10日の特別清算指数算出(メジャーSQ)を前にロールオーバー(限月乗り換え)の売買が中心。売りにも買いにも傾きづらいことが前述の底堅さにつながっている可能性もあるだろう。個人や外国人といった純投資家主体のマザーズ指数の方が投資家心理を映しているのかもしれない。  さて、アジア市場では香港ハンセン指数が堅調もみ合いとなる一方、上海総合指数は朝高後にマイナス転換。為替相場は1ドル=113.50円近辺で円安一服となっている。日経平均も一段の上値追いの動きは限られ、堅調もみ合いの展開となりそうだ。(小林大純) 《AK》
関連銘柄 18件
1332 東証プライム
919.5
11/22 15:30
+9.2(%)
時価総額 287,279百万円
1911年創業の大手水産会社。水産事業、冷凍食品に強みを持つ食品事業が主力。特定保健用食品等の開発・提供、冷蔵倉庫事業、配送事業等も。コンビニ向けおにぎり・サラダは販売順調。養殖事業の安定・拡大図る。 記:2024/06/13
326
11/22 15:30
+4(%)
時価総額 13,040百万円
在来木造住宅の設計・施工・販売を行う。リフォームや不動産分譲、住宅関連商品の販売、ホテル事業等も。配当性向30%前後目安。住宅事業では注文住宅4商の販促に注力。ホテル事業では旅行代理店へのセールスを強化。 記:2024/06/04
4385 東証プライム
2,097.5
11/22 15:30
+29.5(%)
時価総額 344,051百万円
国内で断トツのフリマアプリ「メルカリ」を運営。スマホ決済「メルペイ」や米国開拓に注力。連結子会社に鹿島アントラーズ。メルカードの発行枚数は300万枚を突破。定額払い、メルカードが成長。米国事業も赤字縮小へ。 記:2024/06/09
4412 東証グロース
572
11/22 15:30
-1(%)
時価総額 3,842百万円
デスクレスワーカーをつなげるライブコミュニケーションプラットフォーム「Buddycom」を手掛ける。利用企業は900社超。24年4月から楽天モバイルが同製品の取り扱いを開始。広告強化で認知度向上図る。 記:2024/06/07
4,315
11/30 15:00
±0(%)
時価総額 1,035,600百万円
伊藤忠傘下のシステムインテグレータ大手。マルチベンダー対応に強み。今年8月に親会社が完全子会社化に向けたTOBを発表。TOB価格は1株4325円。TOB成立ならば上場廃止に。24.3期3Q累計は増収増益。 記:2023/09/14
6501 東証プライム
3,821
11/22 15:30
+71(%)
時価総額 17,716,330百万円
総合電機大手。金融ソリューションや社会インフラITシステム、原子力関連ビジネス、鉄道システム、ビルシステム等を手掛ける。日立エナジーは受注残が増加。デジタルシステム&サービスはLumada事業が拡大。 記:2024/06/15
6718 東証プライム
2,772
11/22 15:30
-15(%)
時価総額 50,506百万円
インターホン最大手。テレビドアホンやオートロックシステム、ナースコールシステム等の製造・販売を行う。1948年創業。愛知県名古屋市に本社。米国ホワイトハウスなどで納入実績。海外事業の拡大などに注力。 記:2024/09/03
6779 東証プライム
967
11/22 15:30
+9(%)
時価総額 22,366百万円
大手水晶デバイスメーカー。水晶振動子や水晶発振器、応用機器,人工水晶等を手掛ける。車載向け水晶デバイスで世界トップシェア。海外売上比率が高い。車載市場では先進運転支援システム向けを中心に需要が増加。 記:2024/06/11
6920 東証プライム
17,280
11/22 15:30
±0(%)
時価総額 1,629,262百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。FPD関連装置やレーザー顕微鏡なども手掛ける。High-NA向け含むACTISは引き合い旺盛。生成AI関連HBM向けは需要堅調。 記:2024/06/11
8002 東証プライム
2,395.5
11/22 15:30
+6.5(%)
時価総額 4,015,766百万円
大手総合商社。芙蓉グループ。生活産業、食料・アグリ、素材産業、エナジー・インフラソリューション、社会産業・金融分野などで事業展開。みずほリースと資本業務提携。総還元性向は30%~35%程度が目安。 記:2024/08/30
8035 東証プライム
22,250
11/22 15:30
+470(%)
時価総額 10,493,834百万円
世界的な半導体製造装置メーカー。TBSの出資で1963年に設立。塗布現像、ガスケミカルエッチング、拡散炉などで世界トップシェア。配当性向50%目処。研究開発投資を積極化。固定費の最適化などにも取り組む。 記:2024/07/07
9101 東証プライム
4,975
11/22 15:30
-62(%)
時価総額 2,293,475百万円
海運の国内最大手。1885年創業。三菱グループ。不定期専用船事業、物流事業が柱。定期船事業、航空運送事業等も展開。世界最大規模の自動車専用船を保有。配当性向30%目安。25.3期は最終増益見通し。 記:2024/07/04
9104 東証プライム
5,430
11/22 15:30
-9(%)
時価総額 1,968,668百万円
海運国内2位。1884年創業。三井グループ。ドライバルク事業、エネルギー事業、製品輸送事業が柱。LNG船の所有・管理・運航で世界シェアトップクラス。配当性向30%目安。非海運事業のアセット積み増し図る。 記:2024/07/29
9107 東証プライム
2,155
11/22 15:30
-34(%)
時価総額 1,454,996百万円
海運国内3位。1919年設立。自動車船事業などの製品物流部門が主力。ドライバルク事業等も。持分法適用関連会社にコンテナ船事業を行うONE社。LNG船等は順調推移見込む。27.3期経常利益1600億円目標。 記:2024/06/17
9250 東証グロース
1,411
11/22 15:19
±0(%)
時価総額 1,947百万円
全社的リスクマネジメントERMなどのGRCセキュリティ事業が主力。GRCツールで国内トップ。フィナンシャルテクノロジー事業も。金融関連企業が主要顧客。ソリューション及びプロダクトの連携強化を図る。 記:2024/10/25
9434 東証プライム
193.7
11/22 15:30
+0.8(%)
時価総額 9,235,495百万円
通信キャリア大手。個人向けモバイルサービス、ブロードバンドサービスの提供等を行うコンシューマ事業が主力。メディア・EC事業等も手掛ける。コンシューマ事業では付加価値サービスの拡充等で収益拡大を図る。 記:2024/08/05
2,862
11/22 15:30
+55(%)
時価総額 59,243百万円
建築や測量専用CADの最大手。住宅や測量・土木向け3DCADが主力。道路や河川などインフラに実績。選挙の出口調査システム等も。需要拡大で3次元商材は売上順調。建築システム事業はストックビジネスの拡大図る。 記:2024/10/20
9984 東証プライム
8,586
11/22 15:30
+36(%)
時価総額 12,621,377百万円
携帯キャリアのソフトバンク、LINEヤフー、ビジョン・ファンド、半導体設計の英ARMなどを傘下に収める持株会社。ソフトバンク事業はメディア・EC事業などが順調。中計では26.3期純利益5350億円目指す。 記:2024/06/17