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日経平均は反発、「米楽観ムードへの懸念」と「日本株の需給の重さ」

2021/11/4 12:23 FISCO
*12:23JST 日経平均は反発、「米楽観ムードへの懸念」と「日本株の需給の重さ」  日経平均は反発。271.57円高の29792.47円(出来高概算6億9000万株)で前場の取引を終えている。  3日の東京市場は文化の日の祝日で休場だったが、米株式市場ではNYダウが2日138ドル高、3日104ドル高となった。3日まで開催された連邦公開市場委員会(FOMC)では予想どおり量的緩和の縮小(テーパリング)開始が決まったが、パウエル連邦準備理事会(FRB)議長は「インフレは一時的」との見方や利上げへの慎重姿勢を再表明。総じてハト派的な内容と受け止められ、主要株価指数は揃って連日で過去最高値を更新した。東京市場では2日の取引でFOMCを前に持ち高調整の売りが出ていたため、FOMC結果を受けた米株高が安心感につながり、祝日明けの日経平均は338円高からスタート。朝方には一時29880.81円(359.91円高)まで上昇したが、本日発表されるトヨタ自<7203>決算や5日に発表される米10月雇用統計の内容を見極めたいとの思惑もあり、やや上値の重い展開となった  個別では、売買代金トップのレーザーテック<6920>が6%上昇しているほか、キーエンス<6861>や東エレク<8035>といった値がさハイテク株、それに郵船<9101>や川崎船<9107>といった海運株の上昇が目立つ。2日の決算発表銘柄ではZHD<4689>が6%超上昇し、朝方決算発表した富士フイルム<4901>は5%の上昇。2日にストップ高となったデクセリアルズ<4980>は商いを伴って大幅続伸し、JAL<9201>と双日<2768>の共同出資会社による株式公開買付け(TOB)が発表されたJALUX<2729>はストップ高水準での買い気配が続いている。一方、ソフトバンクG<9984>が小安く、任天堂<7974>は一部報道を受けて軟調。花王<4452>は決算が嫌気されて4%の下落となり、業績下方修正のコニカミノルタ<4902>やヤマハ<7951>は売りがかさみ急落している。  セクターでは、海運業、繊維製品、電気機器などが上昇率上位。一方、鉱業、その他製品、水産・農林業などが下落率上位だった。東証1部の値上がり銘柄は全体の68%、対して値下がり銘柄は28%となっている。  注目されたFOMCの結果を受けて米株の高値更新が続いたことが安心感につながり、祝日明けの日経平均は300円超の上昇からスタートした。もっとも寄り付き直後にこの日の高値を付けると、やや上値の重い展開となっている。売買代金上位は全般堅調だが、特にハイテク株と海運株の上昇が目立つ。インターネット証券を中心に賑わっていることが想定されるほか、半導体関連については米クアルコムが決算を受けて時間外取引で上昇していることも追い風だろう。決算ではZHDや富士フイルムが好反応だが、業績上方修正の日本製鉄<5401>は朝高後に伸び悩み。ヤマハやコニカミノルタの業績下方修正には、半導体不足等の供給制約が少なくない企業で逆風となっていることを再確認させられる。ここまでの東証1部売買代金は1兆7000億円あまりで、祝日前だった2日より膨らんでいる。  新興市場ではマザーズ指数が+1.20%と3日続伸。2日の後場は急失速する銘柄が目立ったが、FOMC通過で改めて買いが入っているようだ。ただ、2日に上場来高値を更新したアスタリスク<6522>は、本日大きく値を崩してこそいないが反落となっている。大商いで長めの上ひげを付ける格好となり、株式需給の悪化が意識されているのかもしれない。2日の当欄で示唆したとおり、人気銘柄への投資資金集中による需給かく乱や株価指標面での過熱感は気になるところ。また、今週のマザーズ主力企業の決算発表はさほど多くないが、本日はBASE<4477>、明日5日はマザーズ時価総額2位まで躍進したJMDC<4483>が発表予定となっており、これらの業績動向に注目しておきたい。  さて、米株はFOMCを挟み主要3指数が連日で最高値を更新。この間、市場ではレンタカーのエイビス・バジェット・グループが決算発表後に一時3倍超まで株価急騰したことが話題となった。売り方が買い戻しを迫られたことも大きいが、3日終値ベースで時価総額2兆円超の銘柄がこれだけの急騰劇を演じるのには舌を巻かざるを得ない。米株が堅調な企業業績を背景に世界の投資資金を集めていることが窺える。  ただ、「恐怖指数」とされる米株の変動性指数(VIX)は3日、15.10(-0.93)まで低下し、楽観的あるいは弛緩的とも言えるムードだ。また、米債券市場では10年物国債利回りが1.60%(+0.05pt)に上昇したが、FRBのインフレコントロールへの不安などが背景にあるようだ。期待インフレ率の指標である米10年物ブレークイーブン・インフレ率(BEI)は2.53%(+0.02pt)となり、ここ2日で上昇に転じつつある。米金融大手からは株高の持続性への不安や下方リスクを指摘する声が出始めており、米10月雇用統計の発表などを控え、なお楽観修正の動きに注意する必要があるだろう。  一方の日本株だが、10月29日申し込み時点の信用買い残高(東京・名古屋2市場、制度・一般信用合計)は3兆5961億円と前の週に比べ415億円増えた。2週連続の増加で、7月9日申し込み時点(3兆6041億円)以来の高水準となる。一方、信用売り残は6682億円と1040億円減り、ヒストリカルで見て低位にとどまっている。上値で利益確定の売りが出やすい一方、米エイビスの急騰劇を演出した売り方の買い戻しは期待しづらいだろう。また、衆院選直後の1日こそ海外投資家の株価指数先物の買い戻しが観測されたが、2日はFOMC前だったとはいえBofA証券が東証株価指数(TOPIX)先物を売り越すなど、一段と買い持ちに傾こうとする動きはこれまで見られない。  こうした需給状況に加え、企業の決算発表が進行中であることも考慮すると、米株に比べ上値が重いのもやむを得ないだろう。ひとまずこの後発表されるトヨタ自決算が供給制約への懸念を打ち消すものとなるか注視したい。(小林大純) 《AK》
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2729 東証スタンダード
2,554
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時価総額 32,627百万円
航空機部品の販売と空港内売店の運営が二本柱。大株主のJALと双日が設立した共同出資会社が完全子会社を目指して行ったTOBが成立し、上場廃止になる見込み。22.3期3Q累計はコロナ長期化で本格回復に至らず。 記:2022/04/13
2768 東証プライム
3,935
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時価総額 984,931百万円
総合商社。航空機関連、自動車関連に強み。24.3期3Q累計は自動車関連の利益が後退。航空機関連も足踏み。不動産売却益、のれん益を計上も及ばず。ただ石炭市況悪化が想定内に。通期純益計画を上方修正。増配予定。 記:2024/02/09
4452 東証プライム
6,385
4/26 15:00
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時価総額 3,032,875百万円
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4477 東証グロース
270
4/26 15:00
+2(%)
時価総額 30,237百万円
低コスト・専門知識不要でネットショップの作成・運営ができるプラットフォーム「BASE」を運営。決済サービスも。PAY.JP事業は売上伸長。利用ショップ数、利用金額は増加続く。23.12期通期は2桁増収。 記:2024/02/25
4483 東証プライム
3,270
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時価総額 199,150百万円
匿名加工化された疫学データを製薬会社や保険会社などに提供。遠隔画像診断サービスも。オムロンの連結子会社。ヘルスビッグデータは堅調。取引先健康保険組合数などが増加。24.3期3Q累計は2桁増収増益。 記:2024/02/04
4689 東証プライム
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時価総額 2,890,683百万円
ヤフー、LINEなどの再編により誕生。グループ会社にアスクル、出前館、PayPay、ZOZOなど。コマース事業は堅調。アスクルグループ、ZOZOグループが売上増。戦略事業は売上伸長。24.3期3Qは増収。 記:2024/02/22
3,328
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時価総額 4,139,623百万円
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4902 東証プライム
519.3
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時価総額 261,033百万円
大手複合機メーカー。情報機器に加え、印刷機、電子材料、光学製品、感光材料、照明、計測機器、医療機器などを製造、販売する。今期3Q累計はオフィス機器や機能材料が増加した。生産や物流のコスト削減も寄与した。 記:2024/02/24
4980 東証プライム
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時価総額 373,553百万円
機能性材料メーカー。前身はソニーケミカル。ディスプレイ向け異方性誘導膜、光学弾性樹脂で世界トップシェア。24.3期3Q累計は電子材料部品が増益。為替相場の円安推移などにより、通期業績予想を上方修正。 記:2024/02/13
5401 東証プライム
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時価総額 3,272,906百万円
国内最大、世界有数の製鉄会社。自動車用鋼板、電磁鋼板、高級シームレス鋼管で実績。日鉄エンジニアリングなどを傘下に収める。製鉄部門は増収。システムソリューション部門は堅調。24.3期3Qは2桁増収。 記:2024/02/25
6522 東証グロース
444
4/26 15:00
-4(%)
時価総額 3,132百万円
飲料向けバーコードリーダーと自販機向け赤外線通信が主力。POS等のシステムインテグレーションも。24.8期1QはAsReader事業は増収。AsReaderシリーズは累計出荷台数が20万台を突破。 記:2024/02/03
6861 東証プライム
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+5,030(%)
時価総額 16,929,709百万円
業用計測制御機器大手。FA用センサで高シェア。開発・販売に専念し、生産は外部に委託。直販体制に強み。24.3期3Q累計は欧米堅調。円安や部材調達改善で粗利率も改善。だが日本や中国が足踏み。人件費増も重石。 記:2024/04/15
6920 東証プライム
34,080
4/26 15:00
+720(%)
時価総額 3,213,267百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。24.6期上期は半導体市況軟化の影響で受注足踏み。だが受注残の消化を進めて大幅増収増益に。最高業績を見込む通期計画を上方修正。増配予定。 記:2024/02/08
7203 東証プライム
3,510
4/26 15:00
+13(%)
時価総額 57,265,604百万円
自動車メーカー最大手。自動車生産台数で世界トップ。コンパクトカーやセダン、SUV、ワゴン、商用車、トラックを製造、販売する。ダイハツや日野を傘下に持つ。今期3Q累計はHEVを中心に販売台数が増加した。 記:2024/02/29
7951 東証プライム
3,261
4/26 15:00
+3(%)
時価総額 610,785百万円
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7974 東証プライム
7,649
4/26 15:00
+243(%)
時価総額 9,933,680百万円
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8035 東証プライム
34,230
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+630(%)
時価総額 16,143,998百万円
世界的半導体製造装置メーカー。半導体の成膜や洗浄の前工程からテストまでの製造装置を展開。リソグラフィーでトップシェア。24.3期3Q累計はウェーハボンディング/デボンディング装置の量産受注が拡大。 記:2024/02/24
9101 東証プライム
4,205
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+96(%)
時価総額 2,145,244百万円
海運最大手。コンテナ船等の定期船に加え、ドライバルクやエネルギー等の不定期専用船を展開。海洋資源開発等も。物流事業は足踏み。ターミナル関連部門は国内で取扱量が増加。24.3期3Qは不動産業が増益確保。 記:2024/02/23
9107 東証プライム
2,091.5
4/26 15:00
+76(%)
時価総額 1,494,854百万円
海運国内3位。持分法会社にコンテナ船のONE社。ドライバルク船や自動車船・内航海運に実績。倉庫管理や陸上輸送等も。LNG船や電力炭船、大型原油船等は順調に稼働。24.3期3Qはエネルギー資源部門が増収。 記:2024/02/10
9201 東証プライム
2,841
4/26 15:00
+1.5(%)
時価総額 1,241,926百万円
大手航空会社。国内線や国際線、LCC、貨物輸送の航空運送、旅客サービス、空港内地上サービス等を提供する。今期3Q累計は国際旅客収入が増加した。国内旅客収入は単価が上振れ。航空燃油費等の増加を吸収した。 記:2024/04/03
9984 東証プライム
7,782
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+179(%)
時価総額 13,408,028百万円
大手投資会社。傘下にビジョンファンドや通信会社、LINEヤフー等を持ち、AIやインターネット等の分野の企業に投資。今期3Q累計は増収、利益は改善傾向となった。デリバティブ関連や公開投資先の株価上昇が寄与。 記:2024/02/10