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日経平均は続落、短期反発に期待も結局「上値は重い」

2021/7/8 12:17 FISCO
*12:17JST 日経平均は続落、短期反発に期待も結局「上値は重い」  日経平均は続落。154.78円安の28212.17円(出来高概算4億9000万株)で前場の取引を終えている。  7日の米株式市場でNYダウは反発し、104ドル高となった。引き続き景気回復の鈍化が懸念されて下落に転じる場面もあったが、6月の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で金融緩和の縮小を急ぐ姿勢が確認されず、安心感につながった。10年債利回りが一時1.3%を下回ったことで主力ハイテク株にも買いが入り、ナスダック総合指数は連日の過去最高値更新。ただ、半導体関連株が売られて上値は重かった。東京市場でも米景気の鈍化が意識されているほか、政府が東京都に4回目の緊急事態宣言を発出する方針と伝わったこともあり、本日の日経平均は34円安からスタート。寄り付き後は軟調な展開となり、前場中ごろを過ぎると28199.22円(167.73円安)まで下落する場面があった。  個別では、売買代金トップの任天堂<7974>や東エレク<8035>が2%超の下落。レーザーテック<6920>やファーストリテ<9983>も軟調で、ソフトバンクG<9984>は小安い。鳥貴族HD<3193>は6月既存店売上が大幅減収となり、緊急事態宣言の再発出も警戒されて売りに押されている。また、前期業績の修正を発表したSansan<4443>などが東証1部下落率上位に顔を出している。一方、電気自動車(EV)のエアコン用冷媒を開発したと報じられたダイキン<6367>が4%超の上昇。レノバ<9519>は一時下落に転じたが、引き続き取引活発で3日続伸している。イオン<8267>は決算を好感した買い優勢。また、一部証券会社の目標株価引き上げが観測されたネクステージ<3186>や、バイオ燃料に関するリリースが材料視されたユーグレナ<2931>は東証1部上昇率上位に顔を出している。  セクターでは、鉱業、空運業、その他製品などが下落率上位。産油国の増産への警戒感から原油先物相場が下落し、関連銘柄に売りが出ている。一方、海運業、機械、保険業などが上昇率上位だった。東証1部の値下がり銘柄は全体の55%、対して値上がり銘柄は39%となっている。  本日の日経平均は続落し、3ケタの下落で前場を折り返した。前日の安値(28161.75円)を前に下げ渋ってはいるものの、積極的な押し目買いが入っている印象は乏しい。米景気の鈍化、国内での新型コロナウイルス感染拡大への懸念は根強く、上場投資信託(ETF)の決算日が集中する本日から明日にかけて分配金捻出に絡んだ売り需要が7000~8000億円規模で発生するとみられていることも警戒されているのだろう。ここまでの東証1部売買代金は1兆円あまりとさほど膨らんでいない。新興市場ではマザーズ指数が4日続落。前引け時点で-1.52%とやや下げが大きく、直近IPO(新規株式公開)銘柄の一角が値を飛ばしているとはいえ、個人投資家のセンチメントも強くない印象を受ける。  前日の米国市場では、FOMC議事要旨の内容を受けてNYダウが反発したものの、景気鈍化への懸念から10年債利回りは低下が続いた。実際、株式サイドと債券サイド双方の投資家の声を聞くと、景気の先行きに対する認識は大きくかい離しているようだ。もっとも、米株の値動きが堅調でも、日本株への恩恵は限られるとみた方がいいだろう。長期金利の低下基調からは、マクロ系ファンドなどのグローバル投資家が世界経済の先行きへの期待とともに日本株のエクスポージャー(投資残高)を高めるシナリオは描きにくいことが読み取れる。  また、株式投資家の持ち高も相変わらず買いに傾いている印象だ。東京証券取引所が6日発表した2日申し込み時点の信用買い残高(東京・名古屋2市場、制度・一般信用合計)は3兆4385億円、それに日経レバETF<1570>の7日時点の純資産総額は3258億円とともに高水準だ。一方、信用売り残(同)は7174億円、日経ダブルイン<1357>の純資産総額は1958億円にとどまる。売り方の買い戻しより、買い方の戻り売りを意識すべき局面が続いている。  東京都の新型コロナ新規感染者数は7日、920人と約8週間ぶりに900人台まで増えた。筆者の周りでも1回目のワクチンを接種したなどという話が聞かれるようになったが、まだまだ人の移動量(モビリティ)の増大とともに感染者数も増えるというサイクルを抜け出せていない。東京五輪の開幕も約2週間後に迫っており、一段の感染拡大だけでなく政局の不安定化を警戒する向きも出てくるだろう。  とはいえ、ETF分配金捻出に絡んだ売り一巡、ここまで急ピッチの低下となった米長期金利の反発、緊急事態宣言の再発出によるモビリティと感染の抑制などが意識され、来週初めには日経平均も短期的に戻りを試す場面が出てくると考えられる。しかし、ここまでの考察を踏まえれば、中期的にはかねて当欄で予想しているとおり、緩やかな上値切り下げのトレンドが続くだろう。重ねて強調するが、こうした短期の戻りを投資機会ととらえるか、アップサイドに乏しいと様子見するかは個々の投資家の投資目的・スタイル次第である。様々な市況見通しが飛び交うが、自身の投資の時間軸に合ったものか冷静に見極めることが重要だ。(小林大純) 《AK》
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