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日経平均は小幅反落、それでも崩れない株式市場を捉え直す

2020/7/10 12:21 FISCO
*12:21JST 日経平均は小幅反落、それでも崩れない株式市場を捉え直す  日経平均は小幅反落。52.55円安の22476.74円(出来高概算6億1000万株)で前場の取引を終えている。  9日の米株式市場でNYダウは反落し、361ドル安となった。先週分の新規失業保険申請件数が予想以上に減少したことを好感する一方、フロリダ州で1日の新型コロナウイルス感染者数が過去最多に上り、国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長が「シャットダウン(経済活動の停止)を真剣に検討すべきだ」と述べたことで警戒感が広がった。ただ、ハイテク比率の高いナスダック総合指数は連日で過去最高値を更新。米国株が高安まちまちとなるなか、本日の日経平均は5円高からスタートした。寄り付き後は国内外での新型コロナ再拡大への懸念から22417.97円(111.32円安)まで下落する場面もあったが、おおむね前日終値近辺での小動きとなった。なお、オプション7月物の特別清算指数(SQ)は概算で22601.81円となっている。  個別では、通期業績予想を下方修正したファーストリテ<9983>が2%超の下落。任天堂<7974>、トヨタ自<7203>、三菱UFJ<8306>などのメガバンク株もさえない。決算発表銘柄ではローソン<2651>が売られているほか、乃村工芸<9716>やくら寿司<2695>、久光薬<4530>は東証1部下落率上位に顔を出した。一方、ソフトバンクG<9984>やソニー<6758>が堅調。ソフトバンクGは引き続き中国アリババ集団などのハイテク株高が追い風となり、出資先企業の上場計画も伝わった。米半導体株高を引き継いで東エレク<8035>、レーザーテック<6920>、アドバンテス<6857>も上昇。また、中小型の好決算銘柄に物色が向かい、C&R社<4763>やエスクローAJ<6093>、SHIFT<3697>が東証1部上昇率上位に顔を出した。  セクターでは、鉱業、証券、不動産業などが下落率上位で、その他も全般軟調。電気機器と情報・通信業の2業種のみ小幅に上昇した。東証1部の値下がり銘柄は全体の75%、対して値上がり銘柄は21%となっている。  本日の日経平均は小安い水準でもみ合う場面が多くなっている。前日の米株式市場の動向では、ハイテク株高こそ追い風となるものの、やはり新型コロナ再拡大への懸念は根強い。国内でも9日、東京都の新規感染者数が224人と過去最多になった。また、8日に続き上場投資信託(ETF)の分配金捻出に絡んだ売りが出るとみられていることも株式相場の重しとなっているだろう。日経平均の日足チャートを見ると、22500円前後に5日移動平均線と25日移動平均線が収れんし、こう着感を一段と強めてきた印象。  売買代金上位では、米ハイテク株高の流れを引き継いで半導体関連を中心とした値がさのグロース(成長)株が堅調。6月工作機械受注の回復を受けてファナック<6954>なども買われている。反面、自動車株や金融株といった大型のバリュー(割安)株は軟調。NYダウの下落とともに米長期金利が低下し、グロース株優位、バリュー株劣位の構図を支えているとみられる。  新興市場ではマザーズ指数が反発。相対的に堅調な値動きを見せており、前引け時点では1015pt近辺に位置する25日移動平均線をやや上回っている。引き続き新興グロース株への追い風を受け、この水準での戻り待ちの売りを押し返せるか注視したい。なお、本日ジャスダックへ新規上場したSpeee<4499>は公開価格を8割弱上回る初値を付けた。  アジア株式市場では中国・上海総合指数や香港ハンセン指数が軟調。また、本日同様にETFによる売り観測があった8日は日経平均が後場から軟化した。前引けの東証株価指数(TOPIX)は0.63%の下落となっており、日銀によるETF買いが実施される公算は大きいものの、後場の日経平均は売りに押される場面が出てくることも想定しておきたい。  さて、前日の先物手口を見るとモルガン・スタンレーMUFG証券によるTOPIX先物の売り越しが目立った。他の外資系証券の動向を見ても、海外勢が足元買い戻しに動いている感はない。日経ダブルイン<1357>の純資産総額も高水準を維持しているが、それでも株式相場は崩れない。当欄で従前から描いてきた「ETFによる売りをこなした後、買い戻し主導での意外高」というシナリオが現実味を帯びてきたように思える。  米長期金利は経済指標が急回復しても伸び悩む。もちろんコロナ禍への懸念もあるだろうが、政府債務が記録的な水準に膨らむなかで金利を低水準に抑え込む「強烈な金融緩和」の効果が大きいことを再確認すべきではないだろうか。債券市場に比べれば株式市場などは規模が小さい。あふれ出したマネーは「買える資産」に向かい、安全資産あるいはインフレヘッジ資産に位置付けられる金相場は高値更新が続いている。コロナ禍でも堅調な業績が期待でき、低金利の恩恵を受けるハイテク株も同様の文脈で捉えられるだろう。  このところ当欄の内容に対し、「確かに思ったより相場が崩れない」との声が増えてきた。危機下での金融フレームワーク(枠組み)が市場にどのような影響をもたらしているのか、改めて捉え直す必要があるだろう。(小林大純) 《AK》
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コンビニ大手。傘下に高級スーパーの成城石井や映画館のユナイテッド・シネマなど。親会社は三菱商事。店内調理サービス「まちかど厨房」や一般用医薬品取扱い店舗を拡充。業容好調で、24.2期3Q累計は大幅増益。 記:2024/01/27
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回転寿司最大手。添加物を使用しない回転寿司店「無添くら寿司」を国内外で展開。655店舗展開。国内外で6店舗を新規出店。国内売上、営業利益は過去最高。キャンペーンなどが奏功。24.10期1Qは黒字転換。 記:2024/04/07
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4499 東証スタンダード
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データ分析によるマーケティングやDX支援のサービスに加え、不動産販売やリフォーム、介護施設サイトの運営等を行う。レガシー産業DX事業は売上堅調。加盟企業数、ユーザー数が増加。24.9期1Qは2桁増収。 記:2024/02/23
4530 東証プライム
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時価総額 321,839百万円
製薬中堅。貼付型鎮痛消炎剤に強み。市販薬は「サロンパス」が有名。24.2期3Q累計は国内の大衆薬が好調。米国やアジアを牽引役に医療用薬も伸びて増収増益に。エスエス製薬から「エスカップ」関連資産などを譲受。 記:2024/03/12
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時価総額 37,275百万円
TV業界などにプロフェッショナルやクリエイターを紹介・派遣。VRやAI関連にも進出。医療やITも定評。クリエイティブ分野(日本)は堅調。医療分野は売上増。24.2期3Q売上高、営業利益は過去最高。 記:2024/02/25
140
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時価総額 6,433百万円
不動産取引の安全を保証するエスクロー、金融機関向け中心のBPOが柱。24.2期3Q累計は2桁増収増益。エスクローサービス事業が業績牽引。不動産取引の非対面決済サービス「H'OURS」の利用件数が増加。 記:2024/02/02
6758 東証プライム
12,770
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時価総額 16,104,017百万円
世界的AV機器メーカー。ゲーム機や半導体画像センサに強み。モバイル機器向けイメージセンサーは販売数量が伸びる。映画分野は劇場興行収入などが増加。金融ビジネス収入は大幅増。24.3期3Q累計は2桁増収。 記:2024/02/22
6857 東証プライム
5,389
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時価総額 4,128,885百万円
半導体検査装置大手。メモリ用に強い。非メモリ用も強化中。電子ビーム露光装置も。24.3期3Q累計はメモリ向けが1Qを底に上向く。だが非メモリ向けの回復に遅れ。償却費増も利益の重石。総還元性向5割以上目安。 記:2024/04/15
6920 東証プライム
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時価総額 3,213,267百万円
半導体関連装置メーカー。シェア独占のEUVマスク欠陥検査装置に強み。24.6期上期は半導体市況軟化の影響で受注足踏み。だが受注残の消化を進めて大幅増収増益に。最高業績を見込む通期計画を上方修正。増配予定。 記:2024/02/08
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7203 東証プライム
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自動車メーカー最大手。自動車生産台数で世界トップ。コンパクトカーやセダン、SUV、ワゴン、商用車、トラックを製造、販売する。ダイハツや日野を傘下に持つ。今期3Q累計はHEVを中心に販売台数が増加した。 記:2024/02/29
7974 東証プライム
7,649
4/26 15:00
+243(%)
時価総額 9,933,680百万円
世界的ゲームメーカー。コンソールゲーム機を展開するグローバル3強の一角。資産の多くをドル建てで保有。当期ミリオンセラータイトル数は自社17、他社7の計24本。新作タイトル好調や円安で3Q累計は増収増益。 記:2024/02/27
8035 東証プライム
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時価総額 16,143,998百万円
世界的半導体製造装置メーカー。半導体の成膜や洗浄の前工程からテストまでの製造装置を展開。リソグラフィーでトップシェア。24.3期3Q累計はウェーハボンディング/デボンディング装置の量産受注が拡大。 記:2024/02/24
1,552.5
4/26 15:00
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時価総額 20,620,297百万円
国内最大の金融グループ。傘下に三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJニコス、三菱UFJモルガンスタンレー証券。アセットマネジメント事業を強化。金利上昇や国内外の預貸金収益増加で3Q累計は利益急伸。 記:2024/02/28
9716 東証プライム
849
4/26 15:00
+5(%)
時価総額 101,793百万円
ディスプレイ業界最大手。アパレルなど商業施設向けを中心に、ミュージアム、ホテル、イベントプロモーション等で実績。複合商業施設市場は売上伸長。増収効果等で24.2期3Qは大幅増益。通期業績予想を上方修正。 記:2024/01/28
9983 東証プライム
41,390
4/26 15:00
-150(%)
時価総額 13,171,167百万円
世界的なアパレル会社。「ユニクロ」を主力に、「ジーユー」、「セオリー」等のブランドを世界中で展開。24.8期1Qは2桁増収増益。海外ユニクロ事業は堅調。マーケティング強化等が奏功し、中国大陸は販売好調。 記:2024/01/27
9984 東証プライム
7,782
4/26 15:00
+179(%)
時価総額 13,408,028百万円
大手投資会社。傘下にビジョンファンドや通信会社、LINEヤフー等を持ち、AIやインターネット等の分野の企業に投資。今期3Q累計は増収、利益は改善傾向となった。デリバティブ関連や公開投資先の株価上昇が寄与。 記:2024/02/10