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紀文食品 Research Memo(4):4つのタンパク特性の研究を基盤とした商品開発が強み

2023/12/26 15:54 FISCO
*15:54JST 紀文食品 Research Memo(4):4つのタンパク特性の研究を基盤とした商品開発が強み ■事業概要 2. 特長と強み 紀文食品<2933>は、タンパク特性の研究を基盤とした商品開発、水産練り製品のフルライン化、チルド物流サービス、訴求力の強いプロモーションといった強みの集積によって、紀文ブランドを維持・向上してきた。 (1) 商品企画・開発力 同社は創業以来、原材料・製造技術・衛生管理技術や味覚・栄養・機能性の研究に取り組み、独創的な技術と柔軟な発想で水産練り製品の開発、フルライン化や中華惣菜や糖質オフの麺状商品などの商品化を推進してきた。特に、長年続けてきた魚肉・大豆・鶏卵・鶏肉畜肉の4つのタンパク特性の研究を基盤とした商品開発は、同社の強みとなっている。また、市場調査を基に時代の潮流や生活者の動向を捉えた商品企画も強みで、すり身加工技術と豆乳で培った植物タンパク加工技術による柔らかな食感とクリーミーな舌触りが特長の「魚河岸あげ(R)」、カマンベール入りチーズを竹輪に樹木の年輪のように三層構造で巻き込んだ新しい食感の「チーちく(R)」、おからパウダーとこんにゃく粉でヘルシーライフを実現した「糖質0g麺」などがヒット商品となっている。 (2) 仕入れ 同社創業者は「お客さまに少しでも良いものを新鮮なうちにお届けしたい」との想いから、九十九里浜や小田原まで直接商品を仕入れに出向いていた。この精神は、アイテム数が増え国内外に様々な調達ルートを構築した現在においても守られており、水産練り製品の主原料で約80%を輸入しているスケソウダラなどのすり身や原材料の調達、共同開発、製品仕入れでの礎となっている。 (3) 製造 同社創業者の精神は製造においても礎となっている。短時間で高品質の商品を製造する技術や、新鮮な原材料で鮮度を失わずに製造する技術によって、同社は独自の設備を開発してきた。また製造設備が多岐にわたると管理が難しくなるが、同社は商品を製造する「製造ライン」、製造ラインの点検・整備を行う「設備保全担当」、品質向上のため検査・分析を行う「品質管理担当」、商品の出荷や物流管理を行う「生産調整」が一体となった体制を構築している。 (4) 物流サービス 同社は、創業者の精神を礎に全国配送の物流システムを構築している。1972年に日本初の低温物流センターを開設して以来、集荷・仕分け・ピッキング・配送の全工程での低温度管理を実現しており、大きな強みとなっている。加えて、チルド物流に関する情報と全国に配置した物流センターによるネットワークは信頼を得ており、大手コンビニエンスストアや同業他社が顧客となっている。 (5) 販売力 同社商品の販売先は、スーパーマーケットやコンビニエンスストアといった小売が約80%を占める。同社は小売との直接取引を推進し、データに基づいた売場展開、棚割提案、メニュー提案などのセールスプロモーション活動を積極的に展開している。これらの活動は小売との信頼関係につながっており、同社の強みとなっている。一方、同社は発祥の地である築地に直営店「築地総本店」を構え、商品を消費者に直接販売し、商品開発に生かしている。近年ではオンラインショップの運営のほか、展示会やSNS、ブランドサイトを活用した販売促進にも注力しており、「糖質0g麺」やキャラクター蒲鉾、正月セット商品などのヒットにつなげている。 (執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光) 《SO》
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水産練り製品や総菜を製造・販売。チルド物流も。海外を強化中。収益はおでん・鍋需要が高まる下期に偏重。マルハニチロと資本業務提携。国内食品事業は黒字転換。水産練り製品が伸びる。24.3期3Qは大幅増益。 記:2024/04/08